バーデン・バーデン(ドイツ):黒い森の北に広がる温泉地

ドイツの南西部に位置する都市、バーデン・バーデン。ドイツ語で「入浴」という意味のこの街は、その名の通り有数の温泉地です。ヨーロッパ人の保養地として夏期休暇の候補にも挙がり、ドイツ最古のカジノも保有しています。

<バーデン・バーデンへのアクセス>

主要な都市からは車が便利ですが、空港からバスを利用するのも良いでしょう。アウトバーン(高速道路)で移動する際、車窓からは広大な緑が目に入ります。また、電車での移動も可能で、フランクフルトから(2時間に1本出ている)電車に揺られること1時間20分程で到着。直通以外の電車を利用する場合は、カールスルーエ駅で乗り換え、そこから50分程です。バーデン国際空港という小さな空港もあり、ドイツの各都市やヨーロッパの島々へもアクセス可能になっています。

<古くからの公衆浴場を体感>

1877年から営業を続けているフリードリヒ浴場は、古代ローマの公衆浴場を思わせるような佇まいです。アイルランドの蒸気風呂を体感でき、休憩場やシャワーも完備。古代ヨーロッパ人にとって入浴は大切な時間であり、様々な交流の場でもありました。

運動後に公衆浴場で汗を流し、伝統的なドイツ料理やソーセージ、ビール酒造所から運ばれる新鮮なビールを嗜む時間こそが、市民にとって幸せな時間なのです。

また、温泉設備が整ったこの街では、美容や健康の講習会などが実施され、温泉水を使った化粧品の開発も進められています。

※トリンクハレ

<ドイツ人の休日を一緒に楽しむ>

バーデン・バーデンには多くの公園があります。公園内の川や噴水、池の周りにはビアカフェも隣接。休日の朝にマーケットで買い出しを済ませ、公園でランチをとるのが市民の一般的な過ごし方でしょう。

上品で古典的な建物、公園には白い馬の像が設置されているなど、街を歩いているだけでフォトジェニックな空間を楽しむ事が出来ます。また、トリンクハレなど、温泉水を飲む事が出来る公園もあるため、健康に良い温泉水を求めて、郊外から訪れる人も多いです。

<お気に入りの看板を見つけて>

ドイツへ訪れたら、お店の看板を見ながら歩いてみましょう。ドイツでは、なんとも美しい曲線を描いた鉄工芸の看板を見る事が出来ます。古風で美しい街並みと様々なモチーフの看板に、うっとりする事でしょう。レストランやパン屋だけでなく、薬屋や本屋もオリジナルデザインの看板を掲げています。

※画像はイメージです。

<堅実な生活が垣間見られる住宅様式>

バーデン・バーデンの美しい街並みや環境の中に、ドイツ人が身につけている生活の知恵を見つける事が出来るでしょう。多くの家庭では木造住宅の利点を生かし、屋根にはソーラーパネル、地下には貯水タンクを常備するといった賢い生活様式を採用しているのです。それらは、天候に左右されずに快適なバスタイムを満喫するために設置されています。この様式からも、お風呂を生活の一部として、こよなく愛しているという文化が伝わってきます。

※ムンメル湖

<黒い森と妖精>

温泉の他にも、雄大な自然を感じられる場所があります。ストラスブールにある世界遺産へ訪れるのが王道ですが、ムンメル湖にも立ち寄ってみましょう。

ムンメル湖があるシュヴァルツヴァルトは、カッコウ時計が有名です。まずは民族衣装や時計のコレクションを見るためにSchwarzWald Museumを訪れ、トリベルクの滝を眺めた後、ムンメル湖へ到着。絵のような景色と静寂にハッとさせられるでしょう。水は美しく澄み、冷んやりとした空気は、まるで生まれたての酸素を体に取り入れているかのようです。
ムンメル湖の周辺には、美味しいバウムクーヘンの店があります。他にも、ドイツの有名なお菓子プレッツェル、木の実とドライフルーツたっぷりのお菓子シュトーレンのお店も軒を連ねています。クリスマスを待つ4週間、毎日少しずつスライスして食べるのが伝統です。

※ホーエンバーデン城

<屋根の無い古城の風>

バーデン・バーデンで、もう一つ欠かせない観光スポットといえば古城です。山の上に佇むホーエンバーデン城(Schloss Hohenbaden)からは、バーデン・バーデンの街並みや隣接する黒い森も眺める事が出来ます。建物の古さは、入り口からすぐに感じとる事ができ、上には屋根が無いため、360度景色を見渡す事も可能です。

他にも、ヴォルフ伯爵で名を轟かせたエーベルシュタイン城や、ブドウ畑とワインを楽しむ事が出来るシュタウフェンベルク城があります。

<最古のカジノ>

最後に、冒頭でも触れたドイツ最古のカジノをご紹介しましょう。この街にはカジノバーデン・バーデンという美しいカジノがあります。白い壁の外観が美術館のようにも見えますが、一歩足を踏み入れると、その重厚な美しさに驚かされます。いくつものシャンデリアや白い大理石を使用した高級な内観にも圧倒されるでしょう。掛け金の設定が低く(2ユーロから)、まるで王族になったかのような雰囲気を楽しむ事が出来ます。

<まとめ>

歴史がありながら、日頃の疲れも癒してくれる街、バーデン・バーデン。ドイツの自然豊かな街並みや澄んだ空気、温泉からは活力が漲っています。また、ドイツの音楽は壮大な曲が多く、バッハやシューマン、ブラームスなどの音楽家を多く生み出したのも納得です。

夏の景色も美しいですが、11月から始まるクリスマスマーケットもおすすめです。美味しいシュトーレンをお土産に、クリスマスは欧州文化を味わってみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

関連記事一覧