Whitesnake:世界で最もセクシーな60代が率いるロックバンド

Whitesnakeはイギリス出身のロックバンドで、1970年代から現在に渡って活発に活動しています。主催者のボーカリストDavid Coverdaleはセックスアイコンとしてのパワーは健在で、ハードロック愛好家を中心に絶大な人気を誇ります。

Whitesnakeはどんな音楽性のバンド?

Whitesnakeの音楽性は、80年代に全盛期を迎えたHR/HM(ハードロック/ヘヴィメタル)のジャンルに分類されます。1978年の結成当時は渋いブルースロックでしたが、時代に合わせてだんだん派手な音楽性になり、80年代中盤以降は大規模なアリーナにふさわしいスペクタクルなバンドになりました。Whitesnakeの音楽性はその時代毎のバンドメンバーによっても異なりますが、現在は「贅沢なハードロック」とでもいうべきものになっています。

特徴としてはボーカリストDavid Coverdaleの渋みのある中低音と、飛び道具的な高音での歌唱による表現力の高さというところが挙げられるでしょう。

80年代のハードロックバンドは、高音での歌唱が持ち味になっているボーカリストを要したバンドは多かったですが、その中で中低音でも色気たっぷりに歌い上げられるDavid Coverdaleの存在は異色でした。

その歌唱力を生かしたバラードの名曲がWhitesnakeにはいくつも生まれています。Is this loveは当時のハードロックバンドのバラード楽曲としては珍しく全編中低音のみでメロディーが構成されていますし、多くの楽曲がアコースティックバージョンとしてのアレンジも人気です。

歌モノとして観客も一緒に歌える曲が多いため、ライブでのシンガロングが盛んです。

また、Whitesnakeは歴代のギタリストによって楽曲の個性が異なり、アルバムによって違った楽しみ方をできるという魅力があります。John SykesやAdrean Vandenberg、Steve VaiにDoug Aldrich、Reb Beachなどギタリストの個性が毎回のアルバムやライブでは大きな注目要素になっています。現在の活動においては在籍メンバーにかかわらず最新の曲から古い曲までかなり幅広く演奏します。

WhitesnakeのボーカリストDavid Coverdaleとは?

David Coverdaleはイギリス出身で、伝説的なハードロックバンドであるDeep Purpleの第3期ボーカリストとしてプロのキャリアをスタートしました。

David Coverdale のDeep Purple在籍時の最大の成功は、現在でもハードロックの古典的名曲の筆頭に挙げられるBurn(紫の炎)でしょう。Deep Purple時代はベース兼ボーカルのGlenn Hughesとのツインボーカル体制でした。1973〜1976までDeep Purpleのボーカリストとして活動後脱退し、Whitesnakeを結成します。

それ以降40年に渡ってWhitesnakeのボーカリストとして一度も脱退していない唯一のオリジナルメンバーです。Whitesnake以外にはLed ZeppelinのギタリストであるJimmy Pageと結成したCoverdale/Pageでの活動が有名です。1993年に1枚アルバムをリリースしました。

美容整形を行なっていることを公言していますが、非常に華やかなルックスと紳士的な雰囲気が魅力です。1980年代以降は金髪ですが、もともと黒髪が地毛でDeep Purple時代やWhitesnake初期の写真は黒髪の天パです。1980年代後半の人気絶頂期はタウニー・キティンという当時世界一のモデルと結婚し、セックスシンボルとしても認知されていました。

Whitesnakeの歴史

Whitesnakeはその歴史の中で40人近くにも及ぶメンバーが出入りしたバンドです。初期のメンバーはDavid Coverdaleと同時に脱退したDeep Purpleのメンバーや、ブルースロック周辺のミュージシャンで構成されており、音楽性としても地味なものでした。

その後ハードロック色を強めていき、1980年代前半にはイギリスで商業的成功を収めますが、「地味」な印象をぬぐえず、アメリカでは売上を伸ばすことができませんでした。David CoverdaleはWhitesnakeで一旦活動休止し、全メンバーを入れ替えWhitesnakeはアメリカ市場に受ける音楽性のバンドに生まれ変わります。

John SykesやAdrian Vandenberg、Steve Vai、Warren DeMartini、Vivian Campbellなど当時の一流と言われたスターギタリストをレコーディングやツアーに次々と起用してアルバム「白蛇の紋章」「Slip of the tongue」やそれに伴うツアーは大ヒットします。

しかし、メンバー間での確執や音楽性の迷走などで活動が困難になり、David Coverdaleは一旦Whitesnakeの活動を凍結します。その後、90年代はAdrian Vandenbergとの共同でのアルバム制作やアコースティックアルバムのリリースなど、比較的緩やかな活動が続きました。

そして現在でも80年代を超える勢いで、レコーディングアルバムのリリースや世界ツアーを行うなど精力的な活動を続けています。

現在の音楽性は80年代の音楽性の延長線上で、プレーヤーとして円熟期を迎えたバンドメンバーによるとてもリッチな雰囲気のアルバムです。贅沢なハードロックバンドという呼び名がしっくりきますが、David Coverdaleのキャラクターを中心にパッケージされていると言っていいでしょう。現在まで活動を続けている有名ハードロックバンドとしては他にAerosmith、Bon Jovi、Journey、Guns N’ Rosesなどがありますが、それらのいずれとも違うコンセプト性があります。

David Coverdaleが年齢の影響で以前のように高音が出なくなったため、バンドメンバーがコーラスで高音部を合唱するスタイルが近年では目立ちます。それに伴い観客も一緒に歌うことが増え、80年代とはまた違ったライブの楽しみ方があります。歴史の長いバンドですが、日本ツアーにおいては20代の若いファンも多く、年代を問わない魅力があります。

WhitesnakeとDeep Purple

Whitesnakeは初期がDeep Purpleの元メンバーで構成されていたこともあり、密接な歴史的関わりがあります。キーボーディストのJohn LordとドラマーIan Paiceは Whitesnake参加後Deep Purpleに再加入します。David CoverdaleはDeep Purple時代の同僚Glenn Hughesとは今でもとても仲が良く兄弟のような存在だと言います。

David CoverdaleはDeep Purpleの第3期、第4期のボーカリストとして活動しますが、Whitesnakeでは2015年にDeep Purple在籍時の楽曲をWhitesnakeのメンバーで再レコーディングしたアルバムを「The Purple Album」としてリリースしました。

当時のDeep Purpleのギタリストで伝説的な存在であるRitchie BlackmoreはDeep Purpleの楽曲を二度と演奏しないと公言しています。現在のDeep Purpleも第3期・第4期の楽曲を演奏することはあり得ないため、Whitesnakeによってこの時期の伝説的な楽曲が蘇るということでツアーも大好評でした。

なお、Deep Purpleは2016年にロックの殿堂入りを果たしますが、授賞式での演奏においてメンバー間の確執が報じられています。Deep Purpleメンバーとしては第2期、第3期のメンバーを中心に選出されましたが、実際に演奏したのは現在のDeep Purpleメンバーのみです。

Ritchie BlackmoreはDeep Purpleサイドのマネジメントによる参加拒否があり参加を断念。さらにDavid Coverdaleによると、「誰とは言わないが自分と一緒にステージに立つことを快く思わないメンバーがいた」と語っています。

これはおそらく現Deep PurpleのボーカリストであるIan Gillanだろうと言うことです。それに伴いDeep PurpleのメンバーとしてのDavid Coverdaleのロックの殿堂授賞式でのパフォーマンスは実現しませんでした。

Whitesnakeは近年ますます活動が活発!

Whitesnakeは70年代から活動を続けているミュージシャンの中では最も活発な活動をしているバンドです。常にバンドには若いミュージシャンがメンバーとして加入し、新しい要素でファンを楽しませてくれます。同世代のミュージシャンの訃報が目立つ中、いつまでも元気で活動してほしいものです。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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