ウォーレン・バフェット:世界で最も成功した投資家

ウォーレン・バフェットは、バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOを勤めており、大統領自由勲章を受章している人物です。地元のネブラスカ州オマハで質素な暮らしや、慈善団体に多額の寄付をしていることから「オマハの賢人」と呼ばれ、現在も投資家や経営者、資産家として活動しているバフェットについて詳しく解説します。

<投資の失敗から多くのことを学ぶ> 

1930年、バフェットはアメリカ合衆国ネブラスカ州オマハで生まれます。幼少期よりビジネスに関心があったバフェットは、ゴルフ場でボール拾いをしたり、ワシントン・ポストの配達をしたりするなど様々な仕事をしてお金を稼ぎます。

彼が初めて投資をしたのは、なんと11歳のことだったといいます。バフェットは姉と共に1株38ドルの優先株を3つ購入。ですが、購入した株の価値が1株27ドルになるほど下落してしまい、姉に責任を感じて焦った彼は1株40ドルまで回復したところで全て売却してしまいます。しかし、売却後もその株は1株200ドルにまで上昇していました。彼はこの経験から「利益を得ようと急いではいけないこと・購入時の価値に拘ってはいけないこと・投資は慎重でなくてはならないこと」を学んだと語っており、この経験が長期投資をするバフェットを作ったといわれています。

投資について本格的に学ぶようになるのは、彼が大学卒業をした後の話になります。バフェットは、すでにネブラスカ大学リンカーン校を卒業していましたが、『賢明なる投資家』の著者で証券アナリストのデイビッド・ドッド氏とベンジャミン・グレアム氏がコロンビア大学で教鞭を執っていることを知り入学。投資などについて学び、大学院で無事に修士号を得たバフェットは、保険会社GEICOの重役でもあったグレアム氏のもとで「無償でもいいから働きたい」と頼み込みましたが断られてしまいます。彼は失意の中、故郷へと戻り父親の証券会社でブローカーとして働くものの、資産の20%をテキサコガソリンスタンドに投資して損失を出してしまいました。後に彼はこのときの経験を「失敗した投資」として語っています。

しかしバフェットはこの失敗をバネに、さらに自分を磨くためスピーチやビジネスコミュニケーションの自己啓発書を著者していることで有名なデール・カーネギーの演説に参加。また、ネブラスカ大学の夜間クラスで自身より2倍以上もある年齢の生徒を相手に投資原理の講義を行ったといいます。

<失敗の経験から独自の投資手法で、世界で最も資産を持つ人物に>

バフェットが24歳になると、予てから尊敬していたグレアム氏よりパートナーシップの誘いを受けます。彼は喜んでこの誘いを受け、1954年から証券アナリストとして「資産運用会社グレアム・ニューマン」に入社。しかし翌年にグレアム氏が引退したことでグレアム・ニューマンは解散してしまい、バフェットは故郷のオマハへ戻ることとなりました。
その後、バフェットは親族や友人から日本円で約1100万円以上の資金を集め「バフェット・アソシエイツ株式会社」を設立。バフェット・アソシエイツは投資家とパートナーシップを組む事業で、わずか一年で5つの事業を運営するほどに成長しました。幼少期から培ってきた類い稀なコミュニケーション能力で、新たに友人や人の紹介から多額の投資資金を集めると、風車の製造会社や綿紡績事業のバークシャー・ハサウェイ、ウォルト・ディズニー、コカコーラなどの株を次々と買い占め、多くの利益を生み出します。

特に、当時は綿織物産業の衰退により経営不振だったバークシャー・ハサウェイは、バフェットが経営の指揮を取り機関投資家へと転じたことで保険業や建設業、運送業など多くの事業を経営するほど大きな会社に成長しました。

彼はただ株を買い占めるのではなく、経営難などの理由で安価で売られている株を購入し、その会社が持ち直すまで持ち続け、利益を得られる段階で売却する「長期投資」を手法としていました。本人も投資の極意として「いい銘柄を見つけて、いいタイミングで買い、いい会社である限りそれを持ち続けること。これに尽きます。」と語っており、また彼が投資する条件として「事業の内容を理解できる、長期的に業績が良いことが予想される、経営者に能力がある、魅力的な価格である」を基準としているそうです。

こうした手法で様々な株取引を成功させ、2007年には彼の資産は日本円で約6兆4360億円に達し、フォーブス誌の世界長者番付で一位となるほど多くの富を手にしました。現在でも世界長者番付の常連となり、ビル・ゲイツと並んで世界で最も資産を持つ人物として知られています。

<バフェットの素顔。「オマハの賢人」と呼ばれるプライベートとは>

世界で最も多くの富を手にしたバフェットですが、億万長者とは思えない生活ぶりに「オマハの賢人」とも呼ばれています。彼はあまりお金を使わないようで、28歳の時に建てたオマハにある自宅に現在も住み続けており、彼の資産の8割は慈善団体などに寄付をしています。また、彼の死後も資産の全てをスーザン・トンプソン・バフェット財団に寄付される予定とのこと。彼のこうした活動もあってか、2011年にアメリカ政府から最高位の勲章である「大統領自由勲章」を授与されています。

<現在も多くの投資家に影響を与えるウォーレン・バフェット>

いかがだったでしょうか。バフェットは長期投資の代表的な人物で、彼の言葉は多くの投資家やビジネスパーソンに影響を与えてきました。また、オマハで行われるバークシャー・ハサウェイの株主総会では、バフェット本人が質問に答えてくれると話題になり毎年世界中から数万人の株主が参加するほど一大イベントとなっております。高齢になっても、なお世界に影響を与え続けている最も成功した投資家、バフェットから学ぶことはとても多いでしょう。

参考サイト:Wikipedia ウォーレン・バフェット

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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