ジェノヴァ(イタリア):イタリアを代表する建築家、レンゾ・ピアノの故郷

イタリアを代表する建築家「レンゾ・ピアノ」。パリの「ポンピドゥー・センター」を代表作とする、世界的な知名度を誇る人物です。一貫した統一性を感じるレンゾ・ピアノが設計した建造物の数々は、これからも偉大な足跡を残し続けるでしょう。そんな伝説的な建築家の出身地が、イタリアの「ジェノヴァ」。かつてはジェノヴァ共和国として繁栄を遂げ、現在はイタリア屈指の港湾都市としての地位を確立。レンゾ・ピアノとジェノヴァの魅力をご紹介します。

イタリアを代表する建築家「レンゾ・ピアノ」

「レンゾ・ピアノ(Renzo Piano)」は現代のイタリアを代表する世界的な建築家。インテリアから公共の建築物まで、幅広く手がける彼の作品の数々は世界的な注目を集め続けています。奇抜な特徴を前面に出すのではなく、統一性や知性を感じるアプローチを重んじる建物の数々。コンピューターを使わずスケッチで構想を練るという手法も、彼の特徴のひとつでしょう。「建築とは建物を建て、理解し、自分の手を使うことだ」という名言は、レンゾ・ピアノの建築における考えを表現しています。その作品の数々はこれからも注目を集めるでしょう。

1937年生まれ、イタリアのジェノヴァで建設業を営む家に生まれたというレンゾ・ピアノ。「フィレンツェ大学(Università degli Studi di Firenze)」に2年の在籍の後、「ミラノ工科大学(Politecnico di Milano)」を卒業。1965年に自身のスタジオを設立し建築家としての知名度を世界へ広げていきました。その活躍は現在も変わらず、話題に上ることもしばしばあります。

「ポンピドゥー・センター(Centre Pompidou)」はパリにある近代と現代の芸術拠点となる建物です。芸術の都の中心的な役割を果たしている一大建築物。レンゾ・ピアノの名前を世界に知らしめた代名詞的な建物です。イギリスのロンドンに佇む「ザ・シャード(The Shard)」。「破片」を意味するその名前の通りガラスを多用した建物は、2012年に完成を見ました。87階建て、310mの高さを誇る超高層ビル。ピラミッドを垂直に伸ばしたような姿は、圧巻です。

数々の名作を世に送り出した建築家レンゾ・ピアノ。そんな彼の故郷が、イタリアの湾岸都市「ジェノヴァ」です。次章からは、ジェノヴァの魅力を詳しくご紹介していきます。

レンゾ・ピアノの故郷、イタリア最大の港湾都市「ジェノヴァ」

「ジェノヴァ(Genova)」はイタリアの北西部に位置するリグーリア州の州都です。リグリア海に面した港湾都市としての地位を獲得している街。冒険家「クリストファー・コロンブス(Cristoforo Colombo)」もこの街の出身だといわれています。とりわけの繁栄を教授しているジェノヴァ。かつては「ジェノヴァ共和国(Repubblica di Genova)」として栄えていた歴史があります。1005年〜1797年まで、商業や金融でヨーロッパ随一の影響力を有していたのです。

紀元前6世紀には人類が居住していたというジェノヴァの地。ローマ時代には地の利を生かした港湾都市として発展を遂げてきました。ジェノヴァ共和国時代、16世紀には繁栄のピークともいえる時代を経験。現在のジェノヴァは昔から残る港湾都市としての魅力を活かした街づくりを積極的におこない、人気を博しています。街にあるジェノヴァ港はイタリアで最大の貿易港。リゾート地としても知られるジェノヴァは、イタリアでも屈指の注目を集める街です。

ジェノヴァの街の見所

美しいリグリア海に面したジェノヴァは、街のどこを切り取っても絵になります。煌めく空と輝く海のコントラストは、多くの人々を魅了し続けているのです。街中にはユネスコ世界遺産に認定された美しい通り「ガリバルディ通り」や、赤と黄色の外観が美しい「ジェノヴァ王宮」、モノトーンの教会「サン・ロレンツォ教会」などがあります。イタリア最大の水族館や近郊のカラフルな街、名物のジェノベーゼも魅力的。ジェノヴァの見所を紹介していきます。

ユネスコ世界遺産認定!邸宅が連なる美しい「ガリバルディ通り」

「ガリバルディ通り(Via Garivaldi)」は、2006年にユネスコ世界遺産に認定された「レ・ストラーデ・ヌオーヴェとパラッツィ・デイ・ロッリ(Genova Le Strade Nuove e i Palazzi dei Roll)」を構成する大通りです。ガリバルディ通りには、世界から訪れる賓客のための迎賓館として厳選された豪華な邸宅が軒を連ねています。「ロッリ」と呼ばれるリストは法で制定されたもの。賓客の位によって使用する邸宅が振り分けられていたという仕組みは驚きでしょう。

ガリバルディ通りはロッリに登録されていた邸宅のために作られた道です。1550年に初めて整備がおこなわれた道は、豪奢な邸宅が並んでいます。「赤の宮殿(Palazzo Rosso)」や「白の宮殿(Palazzo Bianco)」と称されるいくつもの建物。その一部は、現在美術館や博物館の役割を担っています。邸宅の外観はもちろん、内観を覗くだけでもその豪華絢爛な造りに驚かされるでしょう。ジェノヴァを代表する大通り、ガリバルディ通りは観光必至のスポットです。

赤と黄色の外観が鮮やかな「ジェノヴァ王宮」

「ジェノヴァ王宮(Palazzo Reale)」は世界遺産群の端に位置する巨大な建物。正式名称は「バルビ・ドゥラッツォ・レアーレ宮(Palazzo Balbi Durazzo Reale)」です。赤と黄色の見事なコントラストが目を引く鮮やかな建物。左右対称の優雅な佇まいは、かつての貴族の豪華な暮らしぶりを彷彿とさせます。16世紀に建造されたジェノヴァ宮の当時の主は「水銀王」の異名をとった人物。17世紀〜18世紀のジェノヴァで最大の建物、その姿は壮麗そのものです。

ロッリのリストにも追加されたジェノヴァ王宮。その内部に足を踏み込めば、当時の豪華な暮らしぶりを想像することができるでしょう。シャンデリアや天井画まで、空間のすべてを埋め尽くすような装飾の数々には、ため息が出てしまいます。1919年からは国立美術館としての役割も果たしている建物。主要な展示品は3階に集約されています。中でも「アントニー・ヴァン・ダイク(Anthony van Dyck)」の「カテリーナ・バルビ・ドゥラッツォの肖像画」は必見です。バルコニーからはジェノヴァ港も一望できます。ぜひ、足を運んでみてください。

モノトーンの外観が珍しい「サン・ロレンツォ教会」

「サン・ロレンツォ教会(Cattedrale di San Lorenzo)」は1118年から建造が開始された、ジェノヴァの街の教会です。建造当初はロマネスク様式、現在はゴシック様式の佇まい。外観は大理石を使用した白と黒の縞模様が特徴的です。世界を見渡しても、このモノトーンの外観を擁した教会は、そう多くはないでしょう。正面中央に位置するバラ窓が、全体を調和しています。

サン・ロレンツォ教会の内装で、まず目がいくのは床のモザイク模様でしょう。外観の合間模様に負けずとも劣らず、印象的です。天窓のステンドグラスや天井に施された装飾にも注目でしょう。また、サン・ロレンツォ教会にはキリストが最後の晩餐で使ったとされる聖杯が展示されています。無料で入場可能な宝物館に展示されているという聖杯は、フラッシュなしなら撮影も可能。歴史に残る逸品を、ぜひ写真と共に思い出に残してみてはいかがでしょうか?

イタリア最大の水族館と美しい漁村、美食のジェノベーゼを堪能!

「ジェノヴァ水族館(Acquario di Genova)」はイタリア国内で最大の規模を誇る水族館です。ヨーロッパでも指折り、毎年120万人ほどの観光客が押し寄せる一大アミューズメント。400種類以上、15,000を超える魚が館内で飼育されています。水槽の数はおよそ70。全面に配された圧倒的に巨大な水槽の中を悠々と泳ぎ回る魚たち。その姿は、ジェノヴァの街に負けないくらいの鮮やかさを誇っています。美しい海洋生物の共演を、心ゆくまでお楽しみください。

ジェノヴァの街からおよそ4km。「ボッタカッセ(Boccadasse)」は彩度の高い街並みが魅力の漁村です。ジェノヴァの中心地からはバス、もしくは徒歩で向かうことが可能。村の規模は大きくはないので、1時間〜2時間もあれば、主要なスポットを見て回ることもできますよ。黄色やオレンジの外壁が連なるボッタカッセの景観は、写真映えも抜群。美しいリグリア海とのコントラストは、長く心に留まる鮮烈な旅の思い出をあなたに授けてくれるはずです。

「トロフィエ(Trofie)」とは、ねじれた形状が特徴の細長いパスタのこと。ジャガイモやインゲン豆と合わせていただくのが定番です。トロフィエに合わせるのはジェノヴァを代表する郷土料理である「ジェノベーゼ(Genovese)」。食卓を彩る濃厚な緑が印象的な風味豊かなソースです。バジルとチーズ、オリーブオイルを丹念に混ぜ込んだ人気のソース。世界的に有名なソースですが、地元でいただく味わいは別物。満足するまで味わってみてはいかがでしょうか。

イタリア屈指の港湾都市、人気の街ジェノヴァの観光を心ゆくまで

イタリアを代表する建築家、レンゾ・ピアノの故郷であるジェノヴァの魅力をご紹介してきました。かつてのジェノヴァ共和国、長い歴史と繁栄を培ってきたジェノヴァには、多種多様な見所が溢れていました。美しいリグリア海の煌めきのもと、心ゆくまで観光を堪能してみてはいかがでしょうか。世界遺産ガリバルディ通りやジェノヴァ王宮、モノトーンが印象的なサン・ロレンツォ教会まで、街の見所は尽きません。美食を謳歌することもお忘れないように!

「ジェノヴァ・セストリ空港(Aeroporto di Genova-Sestri)」は、ジェノヴァの中心地からおよそ7kmの地点に位置する、ジェノヴァの空の玄関口です。また、近郊の主要都市「ミラノ(Milano)」からは電車で1時間40分ほど。イタリア周遊の途中に立ち寄ってみるのも、よいかもしれませんね。リグリア海の恩恵をふんだんに受けた豊かな街ジェノヴァ。次回の旅の目的地は、この場所に決めてみてはいかがでしょうか?印象に残る時間を、お約束しますよ。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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