ポルト(ポルトガル):ポルトガル建築界の代表、アルヴァロ・シザの活動拠点

『アルヴァロ・シザ』はポルトガルの建築界を代表する偉大な人物。ポルト大学を卒業後、3年後には自身の事務所を設立し、傑作といわれる作品の数々を生み出してきました。シンプルな洗練美を追求したアルヴァロ・シザの作品は、一瞬で見た人の心を虜にする魅力を備えています。そんなアルヴァロ・シザの活動拠点となっている街がポルトガル北部に位置する『ポルト』です。アルヴァロ・シザとその活動拠点、ポルトの魅力を紹介します。

ポルトガルを代表する建築家『アルヴァロ・シザ』

『アルヴァロ・シザ・ヴィエイラ(Álvaro Joaquim de Melo Siza Vieira)』は1933年生まれの建築家です。ポルトガルを代表する建築家として真っ先に名前が上がり、現在も精力的な活動を続ける人物。いくつかの大学で教鞭を取っていた経験もあり、現在はポルト大学で教授の役割も担っています。シンプルで洗練された美しい建物の数々は、ときに『詩的』と表現されることもあるほど。白一色の美しい建物は代名詞でしょう。

ポルトガルの北部に位置するマトジーニョスに誕生したアルヴァロ・シザ。1955年にはポルトガルのポルト大学を卒業し、3年後の1958年には自身の事務所を設立しています。モダニズム建築の継承者ともいわれ、少ない素材を用いて簡潔に建物を構成する技法は、アルヴァロ・シザの特徴といえるでしょう。その優れた作品の数々はイタリアやフランスなど、ヨーロッパ各地に点在しており、世界からの観光客の目を楽しませているのです。

『マルコ・デ・カナヴェーゼスの教会』は、純白の洗練された外観が印象的な建物です。白の円柱形と滑らかな曲線が混在した姿は、アルヴァロ・シザの代表作といってもよいでしょう。北と南、見る角度によって表情を変えることも特徴です。1992年には建築界のノーベル賞ともいわれる『プリツカー賞』を受賞したアルヴァロ・シザ。そんな彼が活動拠点としている街が、ポルトガル北部の街『ポルト』です。その魅力をお伝えしましょう。

アルヴァロ・シザの活動拠点『ポルト』

『ポルト(Porto)』はポルトガル北部に位置する街。港湾都市として栄えたポルトは、現在ポルトガルで2番目の規模を誇っています。気候は年間を通して温暖で観光にも最適。1996年に旧市街がユネスコ世界遺産に認定され脚光を浴びました。また、ポルトといえば特産のポートワインの存在は欠かせません。街にはワイナリーが立ち並び、醸造工程を覗くことができるツアーを開催しています。ワイン好きには特にオススメの街ですね。

ポルトの起源となったのはローマ帝国時代に建造された港町。歴史上、イスラムの勢力に支配されたこともあったといいます。1387年にはポルトガル王のジョアン1世の結婚式がおこなわれ、イギリスとの同盟関係を形成。14世紀〜15世紀の大航海時代には、ポルトの船団が海軍の発展に大きな影響を及ぼしてきました。18世紀〜19世紀にポルト港から特産のワインが輸出され、世界的な注目も獲得。ポルトは国内屈指の大都市へと発展しました。

ポルトの見所

ローマ帝国時代からの長い歴史を紡いできた街であるポルト。ユネスコ世界遺産にも認定された旧市街をはじめとした街の見所は、世界からの観光客を集めています。街で最古の建物である『ポルト大聖堂』や19世紀に建造された『ボルサ宮』、街のシンボルである『ドン・ルイス1世橋』など、見所は尽きません。もちろん特産であるポートワインのワイナリーも点在し多くの人々を魅了しています。ポルトの見所をご紹介していきましょう。

街で最古の建造物『ポルト大聖堂』

『ポルト大聖堂(Sé do Porto)』は1110年頃に建造が始まり、13世紀に完成を迎えた街で最古の建造物です。四角形の尖塔が2本並んだロマネスク様式の美しい外観。中央に配されたバラ窓が優雅な雰囲気を付与しています。歴史を重ねた荘厳な佇まいは一見の価値があるでしょう。要塞のような堅牢さと白と緑の見た目のコントラストは印象に深く残ります。

幾度かの改装を経てきたというポルト大聖堂。回廊や礼拝堂、玄関にはゴシック様式やバロック様式が混在しています。見る場所によって異なる印象を与えることも、大聖堂の特徴でしょう。また、アズレージョと呼ばれる白地に青を用いたタイル装飾も見事です。輝くような青色の鮮やかさは、大聖堂内部に華やかさをもたらしています。13世紀からポルトの街の変遷を見守ってきた大聖堂。街の観光で外せないハイライトのひとつでしょう。

19世紀に建造されたネオクラシック様式の『ボルサ宮』

『ボルサ宮(Palacio da Bolsa)』は19世紀に建造された、ネオ・クラシック様式の建物です。ネオ・クラシック様式とはシンプルな洗練美を追求した建築様式。ボルサ宮の左右対称の見た目から、その美しさを伺い知ることができるでしょう。現在はオフィスとして使用されていますが、ガイドツアーに参加すれば内部鑑賞も可能です。個人で見学できない点は、覚えておいたほうがよいでしょう。解説は英語やポルトガル語でおこなわれます。

ボルサ宮の内部での見所は、華やかに装飾が施された部屋の数々です。『紋章の間』は19ヶ国の国の紋章が刻まれた部屋です。国ごとに異なる印象をもたらす紋章は見逃せません。床には見事なモザイク模様が施されており、目を楽しませてくれるでしょう。階段部分に設置されたシャンデリアも優雅なものです。そのほか『アラブの間』と呼ばれるスペインのアルハンブラ宮殿を模した部屋なども人気の場所。隅々までぜひご堪能ください。

ポルトのシンボル!『ドン・ルイス1世橋』

『ドン・ルイス1世橋(Ponte Dom Luís I)』はポルトを流れるドウロ川にかかった街のシンボル。エッフェル塔の設計者である『ギュスターヴ・エッフェル(Gustave Eiffel)』の弟子が設計を担当したことでも有名です。1886年に完成を迎えてから、ポルトの人の暮らしを支えてきました。直線とアーチが調和した外観は、街並みに見事に溶け込んでいます。

ドン・ルイス1世橋は電車用と自動車用で層が分かれています。歩行者用の歩道はどちらにも整備されているため、往復して橋の印象や景色の変化を楽しんでみるのもよいでしょう。夜にはライトアップもされ、美しい姿を覗かせてくれます。ドウロ川をまたいで街の姿を見守る大橋。ドン・ルイス1世橋からの景色は、あなたの心に長く留まるはずですよ。

ポルトの街の美術館とバロック様式の教会、特産のポートワインをワイナリーで!

『ソアレス・ドス・レイス国立美術館(Museu Nacional de Soares dos Reis)』は、19世紀を代表する同名の彫刻家の名前を冠した美術館です。館内にはソアレス・ドス・ルイスの作品を集めた部屋の他、近代ポルトガル絵画のコレクションも充実しています。日本の屏風や絵皿などの展示もあり、芸術鑑賞を楽しむことができるでしょう。街の中心部からも徒歩圏内にあるのでアクセスも容易です。ゆったりとした時間をお過ごしください。

『クレリゴス教会(Igreja de Sao Pedro dos Clerigos)』は、18世紀に建造されたバロック様式の教会です。内部鑑賞は無料でできますので、ぜひ訪れてみてください。隣接する『クレリゴスの塔(Torre dos Clérigos)』は高さ76mにもなる街のランドマークです。有料ですが中に入ることもでき、頂上からはポルトの世界遺産に街並みが一望できます。オレンジ色の屋根が連なる光景は絵画の世界のよう…。美しい景色をぜひご覧ください。

ポルトの特産といえば酒精強化ワインである『ポートワイン(Port Wine)』です。赤と白があり、とりわけ赤は『ポルトガルの宝石』と称されるほどに鮮やかな色味をたたえています。ポルトを訪れたら絶対に飲んでみたい一品ですよ。『テイラーズ(Taylor’s)』は3世紀以上の歴史を誇る老舗のワイナリーです。ガイドツアーも開催しており、およそ45分間でワインの醸造工程を色濃く知ることができますよ。もちろん最後には、ポートワインの試飲も可能です!

鮮やかな街並みが心を掴む、ポルトで充実した時間を!

ポルトガルの建築界を代表するアルヴァロ・シザ。その活動拠点であるポルトガル第2の街ポルトの魅力をご紹介してきました。ユネスコ世界遺産に認定された旧市街の街並みは、まさしくポルトガルの至宝ともいうべき美しさを備えています。ポルト大聖堂やボルサ宮、ドン・ルイス1世橋などの見所にも、ぜひ足を運んでみてください。また、特産であるポートワインを味わうこともお忘れなく!アルコール度数はワインよりも5度ほど高いため、飲み過ぎに注意です。

『フランシスコ・サ・カルネイロ空港(Aeroporto Francisco Sá Carneiro)』は、ポルトを訪れる際の玄関口です。街の中心からの距離はおよそ10km。市内へのアクセスには電車、もしくはバスの利用が一般的といえます。晴天に輝くようなオレンジ色の街並み。海や川との彩りのコントラストも美しいものです。次回の旅の目的地はこのポルトに定めてみてはいかがでしょうか?充実した時間が過ごせることを、あなたにお約束しますよ。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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