ハンブルク(ドイツ):女性作曲家のパイオニア、ファニー・メンデルスゾーンの故郷

(Public Domain /‘Fanny Mendelssohn Bartholdy’ by Wilhelm Hensel. Image via WIKIMEDIA COMMONS)

19世紀に活躍した作曲家『ファニー・メンデルスゾーン』。幼少期から神童と呼ばれていた弟『フェリックス・メンデルスゾーン』と共に、世界的な知名度を誇る音楽家です。生涯で生み出した作品の数は600以上ともいわれており、その全ては未だに解明されていません。そんなファニー・メンデルスゾーンの故郷が、ドイツ第2の規模を誇る『ハンブルク』です。歴史を代表する 作曲家と故郷であるハンブルクの魅力をお伝えしていきます。

女性作曲家のパイオニア『ファニー・メンデルスゾーン』

『ファニー・メンデルスゾーン(Fanny Mendelssohn)』はドイツのハンブルク出身の音楽家。ピアニストであり作曲家であった彼女の作品は、幼少期から神童と呼ばれていた弟『フェリックス・メンデルスゾーン』の名前でも、いくつか発表されています。

その功績から『女性作曲家のパイオニア』と称されるファニー・メンデルスゾーンは、弟と同様に幼少期から音楽に親しんできました。ユダヤ人の家系に生まれた彼女は、語学の教育などと同様に、音楽についても教育を受けていたといいます。その才能は弟に負けず劣らず、彼女自身も幼少期から溢れんばかりの才能を発揮していました。

彼女の人生の転機は1829年。ベルリンの宮廷画家として働いていたヴィルヘルム・ヘンゼルとの結婚でしょう。ファニー・メンデルスゾーンの音楽の才能に関して、最もよき理解者であった夫は、彼女の作品制作を励まし、説得をしていたといいます。その結果として、ファニー・メンデルスゾーンは1838年にデビューを飾りました。

『3つの小品』などの高い演奏技術を求められる作品を、多数生み出してきたファニー・メンデルス・ゾーン。その幻想的かつ優雅な曲の旋律は、世界中でたくさんの人々を魅了しています。そんな彼女の故郷が、ドイツ北部に位置する国内第2の街『ハンブルク』です。ファニー・メンデルスゾーンが長い時間を過ごした街の魅力を、紹介していきましょう。

ファニー・メンデルスゾーンの故郷、ドイツ第2の街『ハンブルク』

ファニー・メンデルスゾーンの生まれた街『ハンブルク(Hamburg)』は、ドイツ北部に位置する国内で随一の港湾都市です。エルベ川の河口からおよそ100kmの地点に建造された街は、歴史上も運河や貿易を活用して発展を重ねてきました。ハンブルクの語源は『湾の城』です。その名前に違わず、ハンブルクの街中には『水の都』と称されるイタリアのヴェネツィアや、イギリスのアムステルダム以上に橋が架けられているといいます。

811年にはキリスト教の布教を目的として大聖堂が建造され、ハンブルクの歴史の歩みが始まりました。1558年にはハンブルクの証券取引所が設立され、経済の発展に大きな影響を及ぼしたといいます。1810年にはフランス皇帝ナポレオン1世の軍隊によって占領されたものの、1815年にはドイツ連邦に加盟し、ハンブルクは革新を遂げてきました。

現在のハンブルクは、ベルリンに次ぐ国内第2の規模を誇る街として、その存在を認識されています。多国籍な企業が拠点を構えるグローバルな文化が根付いていることも、特徴のひとつでしょう。また、19世紀〜20世紀に架けて国際的な商業都市として発展した際に建てられた倉庫街と商業街が、ユネスコ世界遺産に認定されています。ハンブルクを訪れることで、これまでにないドイツの新しい魅力気づくことができるでしょう。

次章からはハンブルクにある見所を詳しくご紹介していきます。

ハンブルクの見所No.1!世界遺産『倉庫街と商館街』

ハンブルクが現代まで続く発展を重ねた背景には、貿易での成功があります。そんな時代の名残を残した遺産が『ハンブルクの倉庫街とチリハウスを含む商館街』です。この倉庫街と倉庫街は、2015年にユネスコ世界遺産に認定されました。先進的な街並みが続くハンブルクにありながら中世の雰囲気が香る、赤いレンガの佇まいが大きな特徴です。

運河に沿って建てられた『倉庫街(Speicherstadt)』は、堂々たる存在感を放っています。色褪せた赤いレンガの外観は、ノスタルジックな印象をあなたに与えてくれるでしょう。その多くは改装され、現在は博物館やカフェ・レストランとして再利用されています。通りを歩くだけで、タイムスリップしたかのような感覚を味わうことができますよ。

中でも『ミニチュア・ワンダーランド(Miniatur Wunderland)』は、ドイツ国内でも屈指の人気観光スポットです。2001年に一部がオープンした館内は、2020年にその全ての完成を予定しているのだとか。ハンブルクはもちろんバイエルンなどのドイツの街並みや、アメリカやイタリアなど、海外の主要な街の雰囲気もミニチュアで再現しています。

精巧に作り込まれたミニチュアの完成度には、目を見張るはずですよ。1/87スケールでデザインされたミニチュアには、ボタンを押すことで作動するさまざまな仕掛けも満載です。電車が動く仕掛けなどがあり、大人だけでなく子供も楽しめる人気の場所ですよ。倉庫街を訪れたら、ぜひ足を運んでみてください。

ネオ・ルネサンス様式が美しい『ハンブルク市庁舎』

ハンブルクの街中で、最も脚光を浴びる美しい建物が『ハンブルク市庁舎(Rathaus)』です。1886年〜1897年にかけて建設された建物で、ネオ・ルネサンス様式を採用しています。中心にそびえる尖塔の高さはおよそ112mにもなり、ハンブルクの街を象徴するシンボルとして親しまれています。運河をまたいで鑑賞する市庁舎の姿は壮観そのもの。向かいにはカフェも豊富にあるので、ゆったりとテラス席から眺めてみるのもおすすめです。

市庁舎の部屋の総数はなんと497にもなるのだとか。入り口ではガイドツアーへの参加も受け付けていますので、参加してみるのもよいでしょう。ガイドはドイツ語、もしくは英語で催行されています。地下には有名なレストランも入っているため、利用してみるのもよいですね。ハンブルク市庁舎の優雅な姿を、ぜひ目撃してみてください。

芸術鑑賞ならこの場所『ハンブルク市立美術館』

『ハンブルク市立美術館(Hamburger Kunsthalle)』は寄贈された作品を中心に構成されたコレクションが有名な、ドイツでも屈指の規模を誇る美術館です。ハンブルクの中央駅から徒歩圏内にあるため、アクセスが便利なことも特徴でしょう。

美術館内には、中世〜現代にかけての絵画のコレクションがとりわけ充実しています。20世紀スイスの画家であるパウル・クレーの『金色の魚』や、印象派で有名なエドゥアール・マネの『ナナ』など、ココでしか目にできない珠玉の名作がいくつもあります。

そのほか『パブロ・ピカソ』や、20世紀で最も重要な画家の一人といわれる『フランシス・ベーコン』の作品も展示しています。ハンブルクでの芸術鑑賞なら、この場所は外せませんよ。ハンブルクには市立美術館以外にも、博物館や美術館が多数点在しています。滞在中の1日は芸術鑑賞に浸ってみるのも、よいかもしれませんね。

ハンブルクでのお土産探しならココ!『ニベアハウス』

『ニベア・ハウス(Nivea Haus)』は、ハンブルクで生まれた化粧品ブランド『ニベア』専門のお店です。『雪のように白い』を意味するニベアの言葉が示す通り、安価でかつ機能的な商品の数々は、世界中で愛されています。アイコンである濃く深い青色の缶は、多くの人がご存知でしょう。店内にはココでしか買えないオリジナルパッケージの商品が販売されており、お土産探しにもおすすめできます。

昔の広告が描かれた可愛らしいデザイン缶や、12星座が描かれたオリジナリティ溢れるもの、自分の写真を青い缶に刻印してもらえるサービスもあるのだとか。お肌にモチモチとスベスベの質感をもたらす、ニベアの優秀なプロダクトの数々。ぜひ仲のよいお友達やご家族へのお土産に、オリジナルのニベア商品を選んでみてはいかがでしょうか?

ハンブルクの美しい夜景を鑑賞するなら『アルスター湖』は欠かせない!

『アルスター湖(Alster)』はハンブルクの中心にある人造の湖です。13世紀の初頭にアルスター川の流れをせき止めて生み出されました。大と小の2つに分かれた湖は、ハンブルクの街並みを堪能できるベストなスポットとして、人気を集めています。

アルスター湖では、ボートに乗ったり遊覧船で周遊したりと、さまざまな楽しみ方が選べます。また、近隣には公園もあるので、散策の休憩場所としても秀逸でしょう。とりわけ夜にみられる美しい夜景は有名です。旧市街のきらめくような姿は、あなたの心に深く残る思い出の景色になるはずですよ。

ハンブルクの名物『フリカデレ』

ハンブルクは世界的に有名な料理である『ハンバーグ(Hamburg)』発祥の地です。しかし、ハンブルクの人たちがハンバーグと呼ぶことはなく、『フリカデレ(Frikadelle)』という名前で浸透しています。

フリカデレは牛肉や豚肉の挽肉と卵、タマネギなどを混ぜてこね、じっくりと焼き上げた料理です。パン粉を使う代わりにパンをちぎって使うことが特徴なのだとか。ジューシーな肉の旨味が溢れ出るフリカデレの味わいは、通常のハンバーグよりも贅沢なものです。

ポテトなどと一緒に提供されるほか、パンに挟んで提供しているお店もありますよ。ハンバーガースタイルでいただくのも、フリカデレをより一層楽しむための選択肢です。ハンバーグの元祖ともいえる味わいを、ぜひハンブルクで堪能してみてください。

魅力溢れるハンブルク、旅の目的地にいかがでしょうか?

ドイツで第2の規模を誇る街、ハンブルクの魅力や見所をご紹介してきました。19世紀の女性作曲家、ファニー・メンデルスゾーンの故郷であるハンブルグは、博物館や美術館も多数点在する、芸術都市の様相を呈しています。世界遺産に認定された倉庫街のノスタルジックな雰囲気も、じっくりと楽しんでみてくださいね。

ハンブルクの玄関口は、『ハンブルク空港(Flughafen Hamburg)』です。市街地からおよそ9kmの地点に位置する空港は、1911年からの長い歴史を誇っています。市街地へのアクセスは、10分間隔で運行している電車を利用しましょう。所要時間はおよそ25分です。芸術鑑賞や歴史的な建物の数々、幅広い楽しみ方を提案してくれるハンブルクは、旅の目的地としても人気です。次回の旅では、ぜひハンブルクを訪れてみてはいかがでしょうか?

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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