ブダペスト(ハンガリー):ルービックキューブの発明者、ルビク・エルネーゆかりの街

世界的なブームを巻き起こした立体パズルの“ルービックキューブ”、その発明者が『ルビク・エルネー』である。発明家であり建築家、若手の育成にも熱心に取り組んでいるというマルチな才能の持ち主だ。そんなルビク・エルネーの出身地が、ハンガリーの首都である『ブダペスト』である。その美しい街並みから、ユネスコ世界遺産にも認定されている世界でも屈指の観光都市。ルビク・エルネーとブダペストの魅力を、お伝えしよう。

ルービックキューブの発明者『ルビク・エルネー』

(Public Domain /‘Erno Rubik Genius Gala 2014’ by Babak Mansouri. Image via WIKIMEDIA COMMONS)

『ルビク・エルネー(Rubik Ernő)』は、ハンガリーの首都ブダペスト出身の発明家であり建築家です。9色で構成された盤面を揃える立体のパズル“ルービックキューブ”を1974年に発明し、世界的な注目と熱狂を集めた人物です。パズルに自身の名前を冠しています。ルービックキューブ以外にもさまざまなメカニカルパズルを生み出し続けており、世界的な権威としての地位も獲得しています。

1944年、航空エンジニアの父親と詩人の母親の元に生まれたルビク・エルネーは、出身地であるブダペストのブダペスト工科大学を卒業し、建築家としてのキャリアを重ねていきました。そのキャリアは1971年〜1975年にかけて続いています。一転、1980年代のはじめにはゲームやパズルの雑誌の編集者に就任し、異なる分野でキャリアを積み上げていきました。

ハンガリー工学アカデミーの総長に就任後は、“国際ルービック財団”を設立し、若手の教育にも熱心に取り組んできました。その功績は非常に輝かしいものだといえるでしょう。現在はゲームの開発や建築学に取り組み、日進月歩の活躍をみせているといいます。1974年に発明されてから、さまざまなチャレンジが注目されるルービックキューブ。その発明者であるルビク・エルネーの出身地が、ハンガリーの首都である『ブダペスト』です。

ルビク・エルネーゆかりの街『ブダペスト』

ルビク・エルネーの出身地が、中央ヨーロッパに位置するハンガリーの首都『ブダペスト(Budapest)』です。ブダペストは国内最大の街であり、ハンガリーの経済や文化の中心地として発展を続けてきました。その美しい街並みは“ドナウの真珠”や“ドナウのバラ”などと形容され、1987年にユネスコ世界遺産に認定されています。ルネサンス期に知識人の集まる場所として栄え、ハンガリー革命などの歴史的な出来事の舞台にもなってきました。

“ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り”として、世界遺産にも認定されているブダペストには、さまざまな見所があります。『国会議事堂』や『マーチャーシュ聖堂』、『英雄広場』などの歴史的な建造物群には注目でしょう。ハンガリー美術の粋を集めた『ハンガリー国立美術館』も見逃せません。また、ブダペストは80以上の温泉があるヨーロッパで屈指の保養地としても有名です。では、街の見所を紹介しましょう。

ブダペストで最も高い建物『国会議事堂』

『国会議事堂(Országház)』は1904年に完成したブダペストで最も高い建物です。建造には1,000人以上の人々が参加し、使われたレンガは4,000万個を超えるといいます。50万以上の宝石が装飾に使用されており、金も40kg以上が使用されたのだとか。その事実だけでも、国会議事堂の華やかで堂々とした佇まいが想像できるでしょう。左右対称の美しいシンメトリーが特徴の建物は、ゴシック・リバイバル様式の荘厳な外観が印象的です。

ドナウ川の川岸に鎮座する国会議事堂の高さは96mにもなり、部屋の総数は691にもなります。国会議事堂としての規模は、世界でも3番目にあたります。内装のステンドグラスやガラス製のモザイク画の美しさも秀逸です。歴代のハンガリー王の戴冠式で使用された王冠や宝剣も保管されており、内部の見学ツアーも催行されています。ハンガリー語や英語のほか、さまざまな言語でガイドが楽しめますよ。

歴代王の戴冠式がおこなわれた『マーチャーシュ聖堂』

『マーチャーシュ聖堂(Mátyás templom)』はハンガリーの歴代王の戴冠式がおこなわれてきた、由緒ある教会です。正式名称は『聖母マリア聖堂』で、1015年に建造されたといわれています。現在の建物は14世紀の後半に再建されました。ゴシック様式の建物と、モザイク画が描かれた屋根は必見でしょう。高さ88mのシンボル『マーチャーシュの塔』には登ることもでき、世界遺産にも認定されている美しいブダペストの街並みを堪能できます。

マーチャーシュ聖堂では、名称の由来となった『マーチャーシュ1世』の結婚式もおこなわれました。マーチャーシュ1世は“正義王”とも呼ばれた人物で、ハンガリー国内で厚い信頼がおかれている人物です。

聖堂内部は見事な金色の装飾と赤い絨毯が、華やかで厳かな雰囲気を演出しています。歴代王の戴冠式や結婚式がおこなわれた歴史的にも注目の観光スポット。マーチャーシュ聖堂の豪華絢爛な雰囲気を、心ゆくまで満喫してみてください。

ハンガリー建国1000周年の象徴『英雄広場』

『英雄広場(Hősök tere)』は、ブダペストの世界遺産を構成する広場です。英雄広場の中央には高さ36mの塔が設置されており、頂上には旧約聖書に登場する天使“ガブリエル”が鎮座しています。周囲を囲むように置かれた銅像は、ハンガリーの歴代国王や政治家など、14人の英雄の姿を模したものです。ハンガリー建国1000周年を記念して建造された英雄広場で、ハンガリーの発展を支えた偉大な人物たちの威光に触れてみてはいかがでしょう。

ハンガリー美術の粋を集めた『ハンガリー国立美術館』

『ハンガリー国立美術館(Magyar Nemzeti Galéria)』は、1957年に設立された美術館です。世界遺産の一部である“ブダ城”の一角にあり、ハンガリー美術全般に関するコレクションを公開しています。中世やルネサンス、バロックなど、歴史ごとに異なるハンガリー美術の変遷を、ゆっくりと丁寧に鑑賞することができるでしょう。絵画や彫刻など、さまざまな分野の作品があることも特徴です。混雑も少ないので、腰を据えて芸術鑑賞に浸れることでしょう。

ブダペストの名物『グヤーシュ』

『グヤーシュ(Gulyas)』は“牛飼い”を意味するブダペストの名物です。グヤーシュは牛肉やタマネギ、パプリカをふんだんに使ったハンガリーの伝統的な料理で、家庭料理として多くの人に親しまれています。その起源は、農作業をおこなっていた人々が昼食を食べるために自宅に帰る時間を節約することにありました。屋外に置いた大鍋で大量に作ったスープが、グヤーシュの起源です。じっくりと煮込まれた芳醇な旨味が広がる至福の味わいです。

ヨーロッパで屈指の美しい街並み、ブダペストの魅力を堪能!

ルービックキューブの発明者、ルビク・エルネーの出身地であるブダペストの魅力を紹介してきました。世界遺産に認定されるほどの美しい街並みは、ブダペスト最大の特徴であり魅力です。国会議事堂やマーチャーシュ聖堂など、輝くような見所の魅力も、ぜひ堪能してみてください。世界からたくさんの人々が訪れる理由が、きっとわかるはずです。

ブダペストの玄関口は『リスト・フェレンツェ国際空港(Liszt Ferenc nemzetközi repülőtér)』です。中心街からの距離はおよそ16km、直通のバスを利用すれば所要時間はおよそ40分です。同様に電車もあり、こちらは所要時間およそ1時間でブダペストの中心街までいけますよ。魅力が尽きないハンガリーの首都ブダペスト。次回の旅の目的地は、ぜひこの美しい街に決めてみてはいかがでしょうか?

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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