アンカラ(トルコ):トルコのピアニスト、イディル・ビレットの故郷

トルコを代表する女性のピアニスト『イディル・ビレット』。古典派音楽〜現代音楽まで、幅広いジャンルを見事に弾きわける類稀な才能は、世界中の聴衆を虜にしてきた。70歳を過ぎても作品をリリースし続ける“生涯現役”なことも、イディル・ビレットの魅力だろう。そんなトルコを代表するピアニストの故郷が、トルコの首都『アンカラ』である。イディル・ビレットとアンカラの魅力をお伝えしよう。

トルコの女性ピアニスト『イディル・ビレット』

『イディル・ビレット(İdil Biret)』は1941年生まれ、トルコを代表する女性のピアニストです。古典派音楽〜現代音楽まで、幅広いバリエーションを持つイディル・ビレットの旋律は、世界中の人々を惹きつけています。70歳を過ぎても精力的に活動をおこない、自身の作品をリリースし続けていることも、その人気の秘密でしょう。繊細かつ力強いピアノの旋律からは、癒しだけでなく勇気をもらえるようなエネルギーを感じます。

5歳のときからピアノを始めたというイディル・ビレットは、7歳のときにパリの音楽院に留学しました。15歳のときにさまざまな賞を受賞して音楽院を卒業。16歳のときから国際的に活動をおこなってきました。ロンドン交響楽団やボストン交響楽団など、世界に名だたる名門でその音楽性を磨き、高めそして多くの人々を魅了してきたのです。ベルリンやモントリオールでの音楽祭にも出演経験があり、コンクールの審査員を務めたこともあります。

しなやかで巧みな指さばきで、美しい旋律を奏でるピアニスト“イディル・ビレット”。その活躍には今後も注目が集まるでしょう。そんな彼女の故郷が、トルコの首都『アンカラ』です。

イディル・ビレットの郷『アンカラ』

『アンカラ(Ankara)』は、アジアとヨーロッパにまたがる国であるトルコ共和国の首都です。トルコで最大の街“イスタンブール”に次いで国内第2の規模を持ち、トルコの政治の中心となっています。

アンカラにはオスマン帝国時代から続く“旧市街”と、1920年代以降に建造された“新市街”があり、その景観のコントラストもアンカラの魅力となっています。高原や小麦畑が周辺に広がる、自然豊かなこともアンカラを支える人気の秘密でしょう。

アンカラの前身は、古代の街“アンキューラ”です。その後、1923年にトルコ共和国が成立した際にアンカラは首都の座に着きました。経済発展に伴って、人口も徐々に増加していったといいます。そんなアンカラには『アンカラ城』や『ローマ浴場跡』、アンカラで最大のモスクである『コジャテペ・モスク』があります。初代大統領の霊廟である『アタテュルク廟』も必見でしょう。トルコの発展を支えるアンカラの見所を、詳しく紹介します。

アンカラの街を一望できる『アンカラ城』

『アンカラ城(Ankara Kalesi)』は、街を一望できる高台にある城跡です。8世紀にフリギア人によって建てられた後、紀元前278年にガラテヤ人が再建築をしました。アンカラで最古の地区に建てられたアンカラ城は、ランドマークといえるでしょう。その城壁の長さはなんと1,470mにもなるといいます。

修復や改装が幾度も施されてきたというアンカラ城の敷地内は、庶民街としてたくさんの人々に親しまれています。城壁に登れば街並みがじっくりと一望できるでしょう。中にはレストランに改装されている建物もあり、“世界三大料理”のひとつであるトルコ料理を、歴史ある雰囲気の中で楽しむことができます。アンカラは紀元前2000年頃にワインが発祥した地ともいわれているので、おいしいワインを注文してみるのもおすすめですよ。

ローマ時代の名残『ローマ浴場跡』

『テルマエ(thermae)』またはバルネア(balnea)は、ローマ帝国時代の浴場跡です。ローマにあるほぼ全ての市に一つはあったとされている浴場の敷地内には、更衣室や蒸気を使った浴室、温水室や冷水室、古代のお墓なども残されています。ローマ帝国時代の贅沢な設備を目にすることで、当時の暮らしぶりを想像することができるでしょう。

アンカラで最大のモスク『コジャテペ・モスク』

『コジャテペ・モスク(Kocatepe Camii)』はオスマン古典様式で建造された、アンカラで最大のモスクです。1967年〜1987年、およそ20年の歳月を費やして築かれたモスクは、現代的でモダンな印象の建物です。白と青を基調とした外観は、アンカラの街並みに彩りを添えています。目を引くのは圧倒的に高い4本の尖塔で、その高さは88mにもなるそうです。収容人数24,000人にもなるコジャテペ・モスクは、その規模も魅力のひとつです。

内部に目を向ければ、中央に堂々と鎮座するシャンデリアが心を奪います。大理石を使用した豪華絢爛な内装には、ため息が出るでしょう。足元には赤い絨毯が敷かれ、厳かな雰囲気を与えています。窓や壁に施された細やかな装飾も、同様に注目ですよ。また、コジャテペ・モスクにはショッピング・モールが併設されており、ショッピングを楽しむことも可能です。他にもカフェやレストランなど、散策中に一休みできる場所も充実しています。

トルコの初代大統領が眠る『アタテュルク廟』

『アタテュルク廟(Anitkabir)』は、アンカラの市街地の南東部に位置するアナトリアン様式の建造物です。アタテュルク廟はトルコの初代大統領『ムスタファ・ケマル・アタテュルク』のために築かれた建物で、設計はドイツの建築家ブルーノ・タウトによってなされました。トルコを代表する建造物の傑作としても有名です。長く続く参道や正面の広場は整備され、圧倒的な空間美を演出していますよ。撮影スポットとしても大人気です。

アタテュルク廟には博物館が併設されています。館内には初代大統領の蔵書や贈答品など、さまざまな品々が展示されています。警備に衛兵も立っており、厳かな一面も垣間見えます。アタテュルク廟はアンカラで屈指の人気スポットです。ぜひ足を運んでみてください。

アンカラの名物料理『ドネル・ケバブ』と『キョフテ』

トルコ料理は世界に名だたる“三大料理”です。その中でも筆頭の人気を誇るのが、『ドネル・ケバブ(döner kebab)』でしょう。スパイスやヨーグルトでじっくりとマリネした肉の塊を炙って焼き、ナイフで薄く削ぎ落とした料理です。

トルコ以外の国でも楽しむことはできますが、本場の味は一味も二味も違います。口いっぱいに広がるジューシーな肉の旨味を楽しんでください。旨味を吸ったパンと一緒に食べれば、至福の気分になりますよ!

『キョフテ(Kofte)』は、牛肉やラム肉を使ったハンバーグのような料理です。挽肉にスパイスやタマネギを混ぜ込み、こねて焼き上げた料理。こんがりと焼きあがったらヨーグルトのソースをかけていただきます。ジュワッと滲み出る肉汁にヨーグルトの酸味が好相性。何個でも食べられそうなまろやかな味わいです。アンカラで味わえる名物料理の数々。世界でも人気の味わいを、ぜひ本場で楽しんでみてくださいね。

トルコ共和国の首都アンカラで、豊かな時間を楽しんで

トルコを代表するピアニスト、イディル・ビレットの故郷アンカラの魅力をご紹介してきました。トルコというとイスタンブールが注目されがちですが、首都であるアンカラにもたくさんの魅力的なスポットがあります。アンカラ城やローマ浴場跡など、じっくりと歴史に向き合うことができるでしょう。また、アタテュルク廟の美しさは一見の価値アリです。青空に生える威風堂々の姿は、思い出に強く残るはずですよ。

アンカラの玄関口になるのは、『エセンボーア国際空港(Ankara Esenboğa Havalimanı)』です。市街地から北東におよそ28kmの地点に位置しているので、アクセスは高速バスを利用しましょう。15分間隔で発着していますよ。空港から市街への所要時間はおよそ40分です。観光に歴史に美食まで、アンカラを取り巻く環境はあなたの旅への好奇心を掻き立てるでしょう。ぜひこの魅力豊かな街を訪れてみてはいかがでしょうか?

出典:
【ウィキペディア】Ankara_Castle 2021.02.15
【ウィキペディア】Thermae 2021.02.15

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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