ポーツマス(イギリス):偉大なエンジニア、イザムバード・キングダム・ブルネル誕生の地

『イザムバード・キングダム・ブルネル』はイギリスの歴史を代表する凄腕のエンジニアである。イギリスの鉄道“グレート・ウェスタン”の駅舎や車両の設計にも大きく貢献し、大型蒸気船の建造にも関わってきた。その偉大な功績は、未来永劫変わることなく伝わり続けていくだろう。そんなイザムバード・キングダム・ブルネルの故郷が、イギリスの『ポーツマス』である。偉大なエンジニアとその出身地の魅力を詳しくお伝えしよう。

イギリス史に残る偉大なエンジニア『イザムバード・キングダム・ブルネル』

『イザムバード・キングダム・ブルネル(Isambard Kingdom Brunel)』は1806年生まれ、イギリスのポーツマス出身のエンジニアです。イギリスの鉄道会社“グレート・ウェスタン鉄道”の駅舎や車両の建造に大きく貢献し、安定性と快適な乗り心地を実現。イギリスの発展に大きく関わり、その功績から“最も偉大な英国人”ランキングでも上位にランクインしています。イギリスでその名前を知らない人はいないでしょう。

イザムバード・キングダム・ブルネルの父親も、同様にエンジニアとして活躍している人物でした。故郷のポーツマスで育ったのち、教育はフランスで受け、20歳のときには父親の関係する工事に技師として関わったといいます。親子で国の発展に大きく貢献し、圧倒的な足跡を残してきました。また、1837年には“グレート・ウェスタン号”、1843年には“グレート・ブリテン号”など、大型蒸気船の建造にも、特筆すべき貢献を果たしてきました。世界で唯一の鉄道コンペティション、“ブルネル賞”の名称の由来にもなっています。

イギリスに偉大な功績を残したエンジニア“イザムバード・キングダム・ブルネル”。その出身地が、イギリスにある街『ポーツマス』です。

イザムバード・キングダム・ブルネル生誕の地『ポーツマス』

『ポーツマス(Portsmouth)』はイギリスの南部“ハンプシャー”にある街です。イギリス海峡に面しており、海の恵みを一身に受けてきたポーツマスは、世界最古のドライドッグがあることで有名でしょう。“ドライドッグ”とは船を製造したり整備したりする施設のことです。また、1世紀以上の歴史を誇る軍港でもあり、イギリス海軍の司令部も置かれています。その一方で、貨物や輸送などの商業港も栄えており、活発な船の往来がみられます。

ポーツマスの歴史は古く、ローマによる支配を受ける前から村が存在していたといわれています。文書上の最古の記録は13世紀前半のものが残されているのだそうです。14世紀にはワインや鉄の輸入などの商業を通して飛躍的な発展を遂げ、1802年に世界最大の造船業拠点としての地位を確立しました。また、ポーツマスには“シャーロック・ホームズ”で有名な小説家『コナン・ドイル』が滞在していたこともあります。ファン必見の場所でしょう。

ポーツマスはときに“イギリスで最も太陽がでる街”といわれることがあります。絶好の観光地ともいえるのではないでしょうか?街中の見所はヨットの帆を模したランドマーク『スピンネーカー・タワー』や、ポーツマスの歴史を凝縮した『ポーツマス・ヒストリック・ドックヤード』、英雄ネルソン提督の銅像がある『旧市街』です。新鮮な魚介類を堪能できる人気のレストランも見逃せません!ポーツマスの見所を、紹介していきましょう。

ポーツマスのランドマーク『スピンネーカー・タワー』

『スピンネーカー・タワー(Spinnaker Tower)』は、風にうねるヨットの帆を表現した高さ170mの塔です。2005年にオープンを迎え、すでにポーツマスのランドマークの地位を獲得しています。アウトレット施設“ガンフォーク・キー”の中にあり、内部に入場できる建物としてはポーツマスで最も高いものです。近くから見上げても遠くから眺めても、素晴らしい景観を作り上げてくれますよ。独特のうねったフォルムは、とても美しいものです。

完成以降さまざまな賞を受賞してきたスピンネーカー・タワーには、もちろん登頂することができます。展望台の種類は3つあり、高さが異なるそれぞれのスペースからは異なった景色を楽しむことができますよ。中にはガラスの床が設置されている場所や、網の天井がある場所もあるようです。スリリングなひとときを楽しむことができるでしょう。もちろん周囲は360度の大絶景です。水上のフェリーやドックヤードを眺めることができますよ。

イギリス海軍の歴史を知るなら『ポーツマス・ヒストリック・ドックヤード』

『ポーツマス・ヒストリック・ドックヤード(Portsmouth Historic Dockyard)』は、イギリス海軍の歴史を語るうえでは欠かすことのできない場所です。かつて工業地帯として発展していた場所で、現在はイギリス史を彩ってきたさまざまな船の展示や博物館などが設置されています。また、ここから船に乗って“ハーバー・ツアー”に繰り出してみるのもおすすめです。イギリス海峡に面したポーツマスの魅力を知るなら、外せない場所でしょう。

“HMSウォーリアー”は1861年に就役した装甲艦で、近代軍艦の元祖といわれている船です。また、イギリス海軍で初めての装甲艦として、その存在は歴史上でも重要視されています。ちなみに“装甲艦”とは鉄を使用した軍艦のことをいいますよ。圧倒的な存在感はさすがの一言です。細部まで目を凝らして、当時の最新型だった船の設備を鑑賞してみてください。また、船の設備の違いを見比べてみるのも、おすすめの楽しみ方です!

“HMSヴィクトリー”は、ナポレオン戦争で最大の海戦といわれる、1805年の“トラファルガーの戦い”で、イギリスのネルソン提督が指揮していた船です。ネルソン提督はこの戦いで命を落としました。HMSヴィクトリーは活躍後、1922年から記念館としてこの場所で公開されています。また、博物館もいくつかあり、当時の海軍将軍を募集するポスターなど、貴重な品々が公開されています。イギリス海軍の歴史を学んでみてはいかがでしょうか。

ポーツマスの穏やかな時間を堪能するなら『旧市街』

ポーツマスの旧市街『オールド・ポーツマス(Old Portsmouth)』は、海沿いに広がる穏やかな雰囲気の地区です。英雄ネルソン提督の銅像もあり、絶好のフォトスポットになっています。歴史ある建物のほか、『ロイヤル・ガルソン教会』などの素朴な建造物もあります。散策するだけでも心が踊る、ポーツマスの旧市街をぜひ訪れてみてくださいね。

ポーツマスのおいしい名物なら『ザ・フィッシャーマンズ・キッチン』

イギリス海峡に面しているポーツマスは、新鮮な魚介類が有名です。そんな名物を堪能するなら、『ザ・フィッシャーマンズ・キッチン(The Fisherman’s Kitchen)』が最もおすすめです。イギリスの伝統的な料理“フィッシュ・アンド・チップス”はもちろん、ロブスターなどがおいしく楽しめ地元のファンも多く、特にテイクアウトを利用する人々で店内はごった返しているそうです。ポーツマスのグルメは、ぜひこの場所でどうぞ!

イギリスの海に関する一大拠点!ポーツマスの魅力

歴史に名前を刻んだ偉大なエンジニア、イザムバード・キングダム・ブルネルの出身地であるポーツマスの魅力を紹介してきました。イギリス海峡に面する港湾都市には、やはり海にまつわる魅力や見所が豊富にありましたね。ヒストリック・ドックヤードでイギリス海軍の歴史を、スピンネーカー・タワーからは街の全体像を、ぜひじっくり楽しんでみてください。海に愛された美しい街、ポーツマスの魅力を堪能することができるでしょう。

ポーツマスへのアクセスは、イギリスの首都ロンドンから電車かバスの利用が一般的です。所要時間はおよそ2時間ですので、日帰りで訪れることも十分に可能でしょう。費用を抑えるなら、バスを利用するのがおすすめです。見所が豊富な街ポーツマス。ぜひ、次回の旅の目的地はこの場所に決めてみてはいかがでしょうか?

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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