サンティアゴ・デ・コンポステーラ(スペイン):作曲家エウヘニア・オステルベルヘルの故郷

スペイン出身の作曲家『エウヘニア・オステルベルヘル』は、幼少期から音楽に触れて育った生粋の音楽家。親しみを込めて“ソーニエ夫人”と呼ばれていたことも有名だろう。後年にはフランスのニースへ移住し、豊かな時間を過ごしてきた。そんなエウヘニア・オステルベルヘルの出身地が、スペインの街『サンティアゴ・デ・コンポステーラ』である。キリスト教の三大巡礼地として有名な場所、それぞれの魅力を詳しく紹介していこう。

スペインの作曲家『エウヘニア・オステルベルヘル』

『エウヘニア・オステルベルヘル(Eugenia Osterberger)』は1852年生まれ、“ソーニエ夫人”の通称でも親しまれている音楽家です。作曲のかたわら、ピアニストとしても活動してきました。制作楽曲にはピアノのものが多く、後世に活躍をしたピアニストの育成にも関わっています。生後すぐに音楽に興味を示し、幼少期にピアノを習い始めました。

音楽関係の著名人はもちろん、小説家などの文化人とも深い交流があったというエウヘニア・オステルベルへル。音楽活動のほか、故郷であるスペインのガリシア地方における文化の発展にも大きく寄与してきました。1908年にはフランスのニースへ移住し、豊かな時間を過ごしたといいます。スペインを代表する作曲家の一人であるエウヘニア・オステルベルへル。その故郷が、キリスト教の聖地『サンティアゴ・デ・コンポステーラ』です。

エウヘニア・アステルベルヘルの故郷『サンティアゴ・デ・コンポステーラ』

『サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)』は、スペインのガリシア州の州都です。イスラエルの都市“エルサレム”や、世界最小の国家“バチカン”と並び、“キリスト教の三大巡礼地”のひとつと称されています。世界遺産である『サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路』の終着点であり、毎年のようにたくさんの人々が礼拝に訪れます。証明として各地でスタンプを押してもらい、巡礼路を歩いてみるのもよいでしょう。

聖地ともいわれるサンティアゴ・デ・コンポステーラには、“聖ヤコブ”の遺骸が祀られています。街の起源もこの聖ヤコブに大きく関わりがあり、9世紀ごろに羊飼いによって聖ヤコブのお墓が発見され、その場所に建てられた教会が街の原型になりました。キリスト教を語るうえで、この街は欠かせない重要な聖地のひとつでしょう。また、ガリシア地方で最古、1495年に創設された大学がある“学術都市”としての側面も持ち合わせています。

スペインでも屈指の歴史や伝統が根付いた街、サンティアゴ・デ・コンポステーラには、さまざまな見所があります。もちろん、その筆頭は街の起源にも関わっている聖地『サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂』でしょう。聖ヤコブを祀った由緒ある壮麗な教会です。また、聖ヤコブのお墓を守る目的で建造された『サン・マルティン・ピナリオ修道院』や、世界遺産の『旧市街』も見逃せません。街に広がる多くの見所を紹介します。

キリスト教の巡礼地の終着点『サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂』

世界遺産にも認定された旧市街の中心にある“オブラロイド広場”、そこに面して建てられているのは、街の象徴である『サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂(Catedral de Santiago de Compostela)』です。サンティアゴ・デ・コンポステーラの歴史は、この教会から始まりました。建造が開始されたのは1075年のことです。ロマネスク様式やバロック様式、ゴシック様式など、歴史で異なるさまざまな建築様式が一同に表現されています。

9世紀に聖ヤコブのお墓がみつかった、神聖な場所に建てられた教会。その主祭壇には、3種類の姿を表現した聖ヤコブの彫像が設置されています。使徒の姿や巡礼の姿など、彫像とはいえ、その姿からは神々しさすら感じるでしょう。

もうひとつの見所は“栄光の門”と呼ばれる、彫刻家『メストレ・マテーオ』の作品です。新約聖書の“ヨハネの黙示録”を題材に制作されたもので、キリストと4人の使徒、楽器を持った24人の長老が表現されています。

3種類に及ぶアーチの美しさには息を飲むでしょう。その出来栄えの素晴らしさから、栄光の門は“ロマネスク様式の最高傑作”と称されています。また、地下には聖ヤコブの聖遺物が納められており、その横には聖ヤコブの遺体を運んできたという2人の人物が、永遠の眠りについています。特にキリスト教の人々にとっては神聖な場所。サンティアゴ・デ・コンポステーラを訪れたら、まずはこの大聖堂にぜひとも足を運んでみてください。

聖ヤコブのお墓を守るための『サン・マルティン・ピナリオ修道院』

『サン・マルティン・ピナリオ修道院(Monasterio de San Martín Pinario)』は、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂に次いで、街で第2の規模を誇る宗教建築です。バロック様式の修道院は、聖ヤコブのお墓を守るために建造されたといわれています。

建物の名称にもなっている“聖マルティン”は、乞食に自分が羽織っていたマントの半分を与えたことから聖職者の道に導かれた人物です。彫像にはそのときの姿が詳細に表現されています。

プラテレス様式の装飾が美しい正面ファサードは、なんと100mの長さを誇る壮大さです。前身の教会は12世紀に建造され、現在の修道院の建物は17世紀に建造されました。金箔をふんだんに使用した主祭壇の壮麗な美しさは必見です。また、当時の卓越した技術を持つ3人の芸術家による、装飾の数々も見逃せないでしょう。敷地内には、修道院のほかにも教会や神学学校などが創設されています。実際に泊まれる宿泊施設もあるようです。

ユネスコ世界遺産認定の『旧市街』

サンティアゴ・デ・コンポステーラの旧市街は、1985年にユネスコ世界遺産に認定されました。10世紀末に破壊されたものの、1世紀の歳月をかけて復興、現在は石畳が全面に広がる、中世然とした街並みを披露しています。ロマネスクやバロック、ゴシックにいたるまでさまざまな建築様式が混在した建物群は、サンティアゴ・デ・コンポステーラの特徴です。散策するだけでも心が踊り、石畳を踏みしめるたびにワクワク感が募っていきます。

中でも“パラドール”という旧王立施療院には注目です。歴史を重ねた風貌ですが、現在は5つ星のホテルとして運営されており、風情ある時間を過ごすことができます。ふんだんに花崗岩を使った旧市街は、世界でも最も美しい街並みのひとつです。毎年7月25日、聖ヤコブの日には盛大なお祭りの舞台になりますよ。世界各国からたくさんの人々が訪れ、活気に包まれます。滞在もこの時期に合わせることで、より一層楽しむことができますよ。

サンティアゴ・デ・コンポステーラの名物『エンパナーダ』

『エンパナーダ(Empanada)』はガリシア風のパイ包みです。さまざまな国で親しまれている料理ですが、サンティアゴ・デ・コンポステーラでは新鮮なガリシア地方の魚介類を贅沢に使った、リッチなエンパナーダが楽しめます。ホタテやムール貝など、魚介類の旨味をたっぷりと含んだパイ包みは、至福の味わいです。バリエーションとして、肉類を包んだものもあります。カリカリとジューシーが魅力の名物、ぜひ食べてみてください。

キリスト教の聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラで滞在を満喫!

スペインの作曲家エウヘニア・オステルベルヘルの故郷、世界三大巡礼地のひとつサンティアゴ・デ・コンポステーラの魅力や見所を紹介してきました。世界遺産の巡礼路の終着点でもある街です。その全長はなんと900km、歴史的な意義からすべてが世界遺産に認定されています。せっかく訪れるなら、少しでも巡礼の旅を体験してみるのがおすすめです。最後の100kmを歩ければ、証明書である“コンポステラーノ”を発行してもらえますよ。

歴史上の重要な場所、サンティアゴ・デ・コンポステーラの玄関口は、『サンティアゴ・デ・コンポステーラ空港(Aeropuerto de Santiago de Compostela)』です。街へのアクセスはバスかタクシーを利用しましょう。所要時間はおよそ20分です。また、スペインの主要都市である“マドリード”からは、電車も運行しています。こちらの所要時間はおよそ5時間30分です。次回の旅の目的地は、サンティアゴ・デ・コンポステーラで決まりですね。

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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