リムリック(アイルランド):アイルランドの俳優リチャード・ハリスの生まれた場所

アイルランド出身の俳優『リチャード・ハリス』は、舞台からキャリアを積みあげてきた人物です。世界中で話題をさらった映画“ハリー・ポッター”では、校長の“アルバス・ダンブルドア”を演じきりました。没後の現在でも、その演技の素晴らしさは高い評価を集めています。そんなリチャード・ハリスの出身地が、アイルランド第3の街である『リムリック』です。コンパクトながら見所が豊富な街。俳優リチャード・ハリスとリムリックの魅力を、詳しく紹介します。

アイルランドの俳優『リチャード・ハリス』

『リチャード・ハリス(Richard Harris)』は1930年生まれ、アイルランドのリムリック出身の俳優です。1963年にカンヌ国際映画祭で男優賞を受賞し、1967年のゴールデングローブ賞で主演男優賞を受賞しました。映画“ハリーポッター”の1作目と2作目で、ホグワーツ魔法魔術学校の校長“アルバス・ダンブルドア”を熱演し脚光を浴びました。第2作“秘密の部屋”が最後の出演作になってしまいましたが、その演技の素晴らしさは普遍のものです。

学生時代にはラグビーで才能を発揮したというリチャード・ハリス、そのセンスのよさはプロからも声がかかるほどだったといいます。俳優として活躍し始めてからもラグビー観戦は欠かさなかったとか。イングランドに移住後は、苦節の末にロンドン演技学校に入学、演技のノウハウを学んでいきました。卒業後は舞台俳優として下積みを経験し、1958年に念願の映画デビューを果たしています。さまざまな演技に関する賞のほか、1981年にナイトの称号も授与されました。

名作を個性的な演技と圧倒的な存在感で彩ってきた俳優リチャード・ハリス。2人の息子も俳優としてめざましい活躍をしているといいます。天才的な演技のDNAは、確実に受け継がれていくのでしょう。そんなリチャード・ハリスの出身地が、アイルランドの『リムリック』です。

リチャード・ハリスの生まれた街『リムリック』

リムリック(Limerick)』は、最も住みやすい国に選出された国“アイルランド”にあります。マンスター地方のリムリック州、その州都の役割を担っているリムリックは、アイルランド第3の街として有名です。街が登記されたのは812年ですが、150年頃に違う島の名前ですでに存在していたとされています。17世紀には、イギリスとの戦場の舞台になりました。滑稽五行詩ともいわれる“リメリック”の語源ともいわれています。

アイルランドで最長の川である“シャノン川”の河口に位置するリムリックは、かつては治安が悪い街といわれていました、しかし、現在の雰囲気は一転し、穏やかで平穏な空気が漂っています。夜間の外出や狭い路地裏に入るようなことがなければ、そこまで治安の心配をする必要はないでしょう。明るい時間帯であれば、問題なく観光を楽しむことができます。

リムリックの見所は、1691年に結ばれた“リムリック条約”の署名がされた『条約の石』や、対岸に位置する『ジョン王の城』、リムリック最古の建物である『セント・メアリーズ大聖堂』や、ステンドグラスが美しい『セント・ジョンズ大聖堂』です。また、毎週末に開催される『ミルク・マーケット』も見逃せません。リムリックの街はコンパクトで見所も集中していますがどれも見応え十分です。早速街にある見所を紹介していきましょう。

“裏切りの象徴”とも呼ばれる『条約の石』

『条約の石(Treaty of limerick)』は、1690年に勃発した“ボイン川の戦い”の後、“リムラック条約”の署名がなされた石です。リムリック条約とは、アイルランドでのイングランド王掃討戦を終わらせた休戦条約です。戦いに勝利したのは『ウィリアム3世』が率いる“プロテスタント”のイングランド・オランダ軍です。敗戦したのは『ジェームズ2世』が率いる“カトリック”のアイルランド軍でした。戦いは条約によって終わり、信仰の自由も条約によって保護されたのです。

しかし、リムリック条約で、カトリックの信仰の自由を認めると約束したにも関わらず、イングランド側はカトリックの信仰を取り締まりました。このことからリムリックの石は“裏切りの象徴”とも呼ばれています。リムリックやアイルランドの歴史上、条約の石は重要な役割を担ってきました。現在はリムリックで必見の観光スポットとなっています。さまざまな歴史を刻んできた条約の石を、ぜひ間近で鑑賞してみてください。

条約の石の対岸にある『ジョン王の城』

『ジョン王の城(King John’s Castle)』は、条約の石の対岸にあるお城です。ジョン王はイングランドの歴史上、最も評判の悪い君主の一人で、“欠地王”とも呼ばれる人物です。ですが、憲法史の草分けとなった憲章“マグナ・カルタ”の制定など、重要な役割も演じています。ジョン王の城は、そんなジョン王のためのお城で、12世紀に建造されました。保存状態も非常によく、観光スポットとしても人気を博しています。シャノン川のほとりにあり、景観も素晴らしいものとなっています。

お城の内部は資料館として開放されています。お城の辿った歴史や建造当時の服装や道具、肖像画なども豊富に展示されており、屋上に登ればリムリックの街並みが一望できます。ショップも併設されていますので、お土産探しにも最適でしょう。リムリックを訪れた人たちの人気度や満足度も高いですので、じっくり鑑賞してみてはいかがでしょうか?

リムリックの2つの大聖堂

『セント・メアリーズ大聖堂(St. Mary’s Cathedral)』は、リムリックで最古の建物です。1168年に建造された建物で、かつてはヴァイキングの集会所として利用されていました。特徴的な四角形の塔の高さは38mにもなり、大聖堂のシンボルになっています。内部には豪奢なパイプオルガンやステンドグラス、彫刻が施された聖歌隊のイスなどがあります。荘厳な礼拝堂は、ゴシック様式で、時間が合えば伝統的な儀式も鑑賞することができるかもしれません。

『セント・ジョンズ大聖堂(St. John’s Cathedral)』は、小高い丘の上にたたずむもうひとつの大聖堂です。脇にそびえるのは高さ81mを誇る尖塔で、アイルランドでは最大の高さを誇っています。遠くからでもその姿は容易に目にすることができるでしょう。歴史を感じる重厚なたたずまいはもちろん、主祭壇の後ろに設置された5枚の縦長のステンドグラスも注目です。ときには結婚式も執り行われることがあります。リムリックの2つの大聖堂をぜひ訪れてみてください。

アイルランドで最古のマーケット『ミルク・マーケット』

『ミルク・マーケット(Milk Market)』はアイルランドで最古、かつ最も有名なマーケットです。創設はなんと1853年にまでさかのぼるとのこと。名前は“ミルク”ですが、もちろんミルク以外の商品も販売されています。食品や衣類、本やカフェなどバリエーション豊富なお店の数々にどこから見るか迷ってしまうこと間違いなしです。目印はミルク色=白色の三角屋根です。毎週末に開催されており、それぞれの曜日でコンセプトが異なるのも特徴のひとつです。

特に土曜日には、アイルランドのグルメが集まる“食の祭典”になります。ココでのおすすめは名物でもある“豚の丸焼き”です。見た目は少し気になりますが、旨味が詰まった豚肉の味わいは贅沢そのものです。きちんと感謝を込めて、いただきましょう。そのほかさまざまなグルメのお店が集まるのが、土曜日のミルク・マーケットです。ぜひ、お腹を満足させに訪れてみてはいかがでしょうか。

アイルランド第3の街、リムリックの魅力をじっくりと!

名俳優リチャード・ハリスの出身地、リムリックの魅力や見所を紹介してきました。リムリックはコンパクトな規模ながらも、それぞれの見所がじっくりと楽しめます。日帰りで訪れるよりも宿泊をおすすめしますよ。ゆったりとした雰囲気の中、パブで飲むビールは最高に幸せな時間です。もちろん、日中は条約の石やジョン王のお城、2つの大聖堂などの見所をじっくりと鑑賞してみてくださいね。予定を合わせてミルク・マーケットを訪れるのもおすすめです。

リムリックへのアクセスは、アイルランドの首都“ダブリン”からバスか電車を利用しましょう。バスならおよそ3時間〜3時間30分の距離、電車ならおよそ2時間〜2時間30分の距離です。街に到着するまでの道のりも、自然豊かなアイルランドの魅力を味わえる絶好の機会でしょう。リムリックは魅力豊かな街です。ぜひ、次回の旅の目的地に選んでみてはいかがでしょうか?

【ウィキペディア】Limerick 2021.02.18

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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