ブレーマーハーフェン

ブレーマーハーフェン(ドイツ):世界的ヒットを記録した歌手、ララ・アンデルセンの出身地

戦場の兵士たちの心を癒した名曲“リリー・マルレーン”、その曲を歌った歌手が『ララ・アンデルセン』である。ラジオから流れる名曲は、毎日のように兵士の心にぬくもりをもたらしたという。自伝を出版し、ベストセラーとなったことも有名だろう。そんなララ・アンデルセンの出身地が、ブレーメン州の街『ブレーマーハーフェン』である。ドイツを代表する港湾都市。ララ・アンデルセンと故郷ブレーマーハーフェンの魅力を紹介しよう。

世界的なヒットを記録した歌手『ララ・アンデルセン』

『ララ・アンデルセン(Lale Andersen)』は1905年生まれ、ドイツのブレーマーハーフェン出身の歌手です。1939年に発表した“リリー・マルレーン”は当初の販売枚数こそ60枚と振るわなかったものの、ラジオを通して人気が爆発しました。とりわけ戦場にいた兵士からの支持が厚く、ラジオから流れない時期は抗議の声が殺到したといいます。

毎晩21時57分のラジオからは決まって“リリー・マルレーン”が流され、多くの人々の心を癒してきました。世界的なヒットを記録したララ・アンデルセンは、17歳のときに初めての結婚を経験し、3人の子供をもうけています。その後結婚生活は破綻、ララ・アンデルセンは単身ベルリンに出向き、俳優養成学校に入学しました。

ベルリンのキャバレーやチューリッヒの劇場などに出演し、1938年以降はミュンヘンを拠点に活動しています。ナチスドイツによって一時期は歌手活動を禁止され、自殺未遂まで至るも、後年は歌手として再活動をおこない、ツアーも実施しました。

テレビ番組の出演や自伝の出版など、晩年まで精力的な活動をおこなってきたララ・アンデルセン。その出身地が、ドイツ北部のブレーメン州の街『ブレーマーハーフェン』です。

ララ・アンデルセンの出身地『ブレーマーハーフェン』

『ブレーマーハーフェン(Bremerhaven)』は、ドイツ北部に位置するブレーメン州に属する街です。ブレーメンとブレーマーハーフェン、これら2つの街でブレーメン州を構成していることから“北ドイツの2姉妹”と呼ばれることもあります。街の名称は“ブレーメンの港”を意味しており、その名前の通り、ドイツを代表する港湾都市として発展を遂げてきました。実際は海に面していないのですが、その印象から“海洋都市”ともいわれています。

“ブレーマーハーフェン”の発祥は1827年のことです。街中からは紀元前1世紀の泉跡なども発見されていますので、人類の居住が始まったのは相当に昔のことでしょう。かつてスウェーデンの城塞都市の建造が進んでいた場所でもあります。1830年には港が完成し、1854年にはヨーロッパでも屈指の港街として発展を遂げました。世界中の重要な船舶が発着するブレーマーハーフェンの紋章には、船と魚が描かれているほどです。

夏の穏やかな気候と冬の雪が降ることも少ない気候も、観光の目的地として最適な理由のひとつでしょう。ブレーマーハーフェンの見所には、ドイツの移民時代の激動を体験できる『ドイツ移民ハウス』や、世界中の気候を体感できる『クリーマハウス』、港湾都市の魅力を学べる『ドイツ船舶博物館』などがあります。ランドマークである『ブレーマーハーフェン灯台』も見逃せません。ブレーマーハーフェンのさまざまな見所を紹介します。

ドイツ移民時代の激動を体験『ドイツ移民ハウス』

『ドイツ移民ハウス(Deutsches Auswandererhaus)』は、19世紀半ばから20世紀にかけてたくさんの人たちが新大陸に旅立った、その過程を体験できる施設です。港湾都市として栄えたブレーマーハーフェンは、移民たちの出発の玄関として利用されてきました。ドイツ移民ハウスでは移民たちの辿った過程を、船旅や入国審査などを体験することで体験することができます。チケットは乗船券になっており、気分を盛りあげてくれますよ。

館内はさまざまな体験型施設のほか、実際に渡航した移民たちのデータバンクが公開されています。およそ700万人にもなるという移民たちの渡航の背景や理由などを、データを通して知ることができるでしょう。主にアメリカ大陸に渡ったといわれる移民たちが、渡航後どのような生活を送っていたかということまで深く知ることができるといいます。“ヨーロピアン・ミュージアム・オブ・ザ・イヤー”にも選ばれた、人気観光スポットのひとつです。

世界中の気候を体感できる『クリーマハウス』

正式名称『東経8°ブレーマーハーフェン気候館(KlimahausBremerhaven 8º Ost)』、通称“クリーマハウス”は、世界中の気候を体験できる人気施設です。砂漠から熱帯雨林、澄んだ空気が満ちた山岳地帯の気候まで、地球上に存在するあらゆる気候を体験することができます。それぞれの土地の気温はもちろん、なんと現地の匂いまで再現されているものもあるとか。人類が様々な過酷な気候にどのように順応、適合してきたかという歴史を文字通り肌で学ぶことができます。

暑さと湿度が特徴のサモアや、本物の氷を使った“寒さの極限状態”が体感できる南極、まばゆいばかりの星に包まれた幻想的な空間まで、地球の持つ壮大なスケール感を堪能することができるでしょう。気候の特徴のほか、土地の文化的な側面も知ることができます。幅広い気候を、身をもって体感できる“学習型施設”の側面から、子供にも人気が高いそうです。ブレーマーハーフェンを訪れたら、ぜひ足を運んでみてくださいね。

港湾都市の魅力を堪能!『ドイツ船舶博物館』

『ドイツ船舶博物館(Deutsches SchiffahrtsMuseum)』は、ドイツ屈指の港湾都市であるブレーマーハーフェンの魅力をふんだんに楽しめる場所です。モダンな雰囲気の建物の中で、ドイツの船舶に関する歴史を学んだり、仕組みを解説した資料展示を鑑賞したりすることができます。巨大な船の骨子や模型、世界最古のハンザ同盟の帆船“コッゲ”の展示もあります。また、近隣の港にある船の内部や珍しい潜水艦の鑑賞もできますよ。

街のランドマーク『ブレーマーハーフェン灯台』

『ブレーマーハーフェン灯台(Bremerhaven Oberfeuer)』は、“ロッシェン塔”とも呼ばれるブレーマーハーフェンのランドマークです。オレンジの外壁に緑の屋根が特徴的なたたずまいをしています。1853年〜1855年にかけて建造されたもので、ブリック・ゴシック様式を採用しています。可愛らしさを感じる姿は写真撮影にも最適でしょう。ぜひ訪れてみてください。

ブレーマーハーフェンの名物『グリュンコール』

ドイツ北部の冬の定番食材が『グリュンコール(Grunkohl)』です。グリュンコールとは青汁の材料に使用される“ケール”のことで、キャベツの仲間です。冬のブレーマーハーフェンでは鉄板の人気食材で、ソテーすることで甘みがグッと増すのだとか。『ピンケル(PInkel)』と呼ばれる長いソーセージは、パートナーとして最高の組み合わせですよ。脂が多めのジューシーな味わいは必食です。冬限定のグルメをぜひご堪能ください。

ドイツ屈指の港湾都市、ブレーマーハーフェンで充実した時間を!

ドイツ出身の歌手ララ・アンデルセンの出身地、ブレーマーハーフェンの魅力を紹介してきました。港湾都市としてドイツ屈指の存在感を発揮するブレーマーハーフェンには、体験型施設から博物館、必食のグルメまであらゆるものが揃っています。アクセスは同じくブレーメン州の街“ブレーメン”から、電車でおよそ45分です。快適な電車の旅を楽しんでみてくださいね。次回の旅はぜひこの魅力満載の街で、充実した時間をお過ごしください。

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