サンホセ(コスタリカ):宇宙飛行士フランクリン・チャン=ディアスの生まれた街

NASAの宇宙飛行士として、7回のスペースシャトル・ミッションを経験してきたのが『フランクリン・チャン=ディアス』である。世界で初めて宇宙を訪れたヒスパニックとしても有名な人物だろう。NASAを退職後、大学の教授を務めるなど勢力的に活動してきた。そんなフランクリン・チャン=ディアスの出身地が、コスタリカの『サンホセ』である。自然大国コスタリカの首都として発展を重ねてきた街だ。歴史に残る宇宙飛行士とその故郷の魅力を紹介しよう。

宇宙飛行士『フランクリン・チャン=ディアス』

『フランクリン・チャン=ディアス(Franklin Ramon Chang-Diaz)』は1950年生まれ、コスタリカのサンホセ出身の人物です。1980年にNASA(アメリカ航空宇宙局)の宇宙飛行士に選抜され、1986年にヒスパニックとして初めて宇宙を訪れました。合計7回のスペースシャトル・ミッションを経験し、2005年にNASAを退職しています。その偉大な功績は母国コスタリカでも大きく評価されており、名誉市民に認定されています。歴史に残る宇宙飛行士の一人でしょう。

フランクリン・チャン=ディアスはアメリカの高等学校を卒業後、1977年にマサチューセッツ工科大学でプラズマ物理学の博士号を取得しています。その後、大学院ではロケット推進の研究をしています。NASAを退職しアメリカの名門大学で非常勤教授として務めた後は、自身の会社を設立し、ロケット研究に携わりました。宇宙の魅力はそれほどまでに深いものなのでしょう。宇宙飛行士のほか技術者や物理学者としての側面も持ち合わせている人物です。

ヒスパニックとして初めて宇宙を訪れた『フランクリン・クリスチャン=ディアス』、その故郷がコスタリカのサンホセです。次章からはサンホセの魅力を詳しく紹介していきましょう。

フランクリン・チャン=ディアスの生まれた街『サンホセ』

『サンホセ(San José)』は中央アメリカ南部の国・コスタリカの首都です。国内最大の街であり、同名のサンホセ州の州都でもあります。サンホセはコスタリカのほぼ中心に位置しており、18世紀の創設当初は小さな村でした。しかし1824年に国家元首の『フアン・モラ・フェルナンデス』によってカルタゴから遷都され、サンホセは急速に成長を遂げていったのです。現在は自然大国コスタリカの首都として・中米一安全な街として、観光の名所になっています。

そんなサンホセの見所は、『メルセー教会』と『メトロポリタン大聖堂』の2つの教会建築、世界最大級の翡翠(ひすい)のコレクションが楽しめる『翡翠博物館』、かつての要塞を博物館に改築した『コスタリカ国立博物館』などがあります。またサンホセ近郊にある活火山『ボアス火山』も見逃せない観光スポットです。自然豊かなサンホセの魅力を紹介していきます。

サンホセの信仰の中心地『メルセー教会』『メトロポリタン大聖堂』

メルセー教会

まず紹介するのはサンホセにある2つの教会建築です。

一つ目は『メルセー教会(Iglesia de Nuestra Señora de La Merced)』。1894年に建造された教会で、ゴシック・リヴァイヴァル様式を採用した建物です。赤い2つの尖塔がシンボルで、特徴的な淡い赤色の外壁に目を奪われるでしょう。メルセー教会はサンホセでも歴史ある教会のひとつです。ステンドグラスや彫刻の、優雅な美しさをぜひ堪能してください。

メトロポリタン大聖堂

二つ目は1802年に建造、1871年に再建された『メトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana)』。シンプルな白色の外壁と緑色のドーム天井が目を引く建物です。新古典様式・バロック様式・コロニアル様式など、歴史ごとに異なる建築様式を使って設計されています。中でも教会の床に広がるコロニアル様式のタイル装飾があざやかです。また聖書の場面を描いたステンドグラスも幻想的な美しさをたたえています。ステンドグラスに描かれた聖ジョセフや聖ミカエルの姿を探してみてください。

メトロポリタン大聖堂はサンホセ最古の広場である『セントラル公園』に隣接しています。1800年代から整備されてきた公園は、市民たちに愛されています。散策中の休憩にもおすすめの場所ですよ。

世界最大級の翡翠コレクションを楽しむ『翡翠博物館』

古くから『魔法の石』として重宝されてきたのが、翡翠(ひすい)です。サンホセにある『翡翠博物館(Museo del Jade)』では、世界最大級の翡翠コレクションを鑑賞することができます。所蔵されている翡翠の総数はなんと2,500点以上になるのだとか。そのほか陶器などのコレクションも7,000点以上所蔵されています。考古学的に価値の高いものやコスタリカ独自の装飾が施されたものまであり、吸い込まれるような翡翠の魅力に魅了されるでしょう。

公式

かつての要塞を利用した『コスタリカ国立博物館』

『コスタリカ国立博物館(Museo Nacional de Costa Rica)』は華やかなクリーム色の外壁が輝く博物館です。かつては要塞として利用されていた建物で、軍の兵舎としても運用されていました。そこかしこにみられる要塞時代の名残も、博物館見学の楽しみのひとつでしょう。館内ではコスタリカの原住民の生活〜現代まで、歴史の変遷を学べる展示品が充実しています。街の背景にある史実や歴史、文明の変化を知ることで滞在をより楽しむことができるでしょう。

またコスタリカ国立博物館では、中南米独自の生態系が鑑賞できる『熱帯雨林エリア』があります。熱帯植物やカラフルな蝶など、ココでしか見られない貴重な生態系を知ることができますよ。

そして、コスタリカ国立博物館の目玉となる所蔵品が、2014年にユネスコ世界遺産に認定された『コスタリカの石球』です。1930年代の発見当初から現在まで、200個ほどが発見されている神秘の塊で、博物館にはこの石級がいくつか展示されています。見事な球体に、かつての技術力の高さと宇宙のような神秘を感じることができるでしょう。なんとも不思議な、コスタリカの歴史的資産です。

歴史・生態系・神秘の石球など、コスタリカの魅力を知るためにぜひ訪れてみてくださいね。

MUSEO NACIONAL DE COSTA RICA

コスタリカの自然を堪能『ポアス火山』

『ポアス火山(Volcán Poás)』はサンホセから車で1時間半ほどの、ポアス火山国立公園内にある活火山です。標高2,704m、その頂上付近には2つのカルデラ湖があります。カルデラ湖とは、火山の噴火などによってできたくぼみ(カルデラ)に雨水がたまったものです。2つのうち北側にある『ラグナ・カリエンテ』はエメラルドグリーンの姿を覗かせる絶景スポット。近隣に展望台も設置されているので、全体像をじっくり眺めることができますよ。

ポアス火山は噴火活動もみられるため、状況によって入場が制限されることもあります。一説には幻の絶景ともいわれているのだとか。入場可能な時期の下調べと予約を忘れずに訪れてみてください。

サンホセの名物『ガショ・ピント』

『ガジョ・ピント(Gallo Pinto)』はご飯にタマネギやスパイス、そして決め手となる黒豆をたっぷりと混ぜ込んだコスタリカの名物料理です。特に朝の定番としてサンホセで親しまれています。味付けも家庭やお店ごとに異なるので、お気に入りの味を探してみるのもおもしろいです。そのまま食べるほか、目玉焼きやチーズと一緒に提供される場合もあります。さっぱりと朝の食卓を彩るガショ・ピントは、食欲がないときでもさらっと食べられる味ですよ。

コスタリカの首都・サンホセで滞在を楽しむ

宇宙飛行士・フランクリン・チャン=ディアスと、その故郷サンホセの魅力を紹介してきました。自然豊かなコスタリカのほぼ中心にあるサンホセは、エコツーリズムの先進地としても注目されています。地域特有の魅力をじっくり楽しんでみてください。

サンホセの玄関口は『フアン・サンタマリーア国際空港(Aeropuerto Internacional Juan Santamaría)』です。空港から市街地まではバスを利用してください。所要時間は約40分です。魅力溢れるコスタリカの首都・サンホセ、ぜひ次回の旅の目的地に選んでみてはいかがでしょうか。

国立劇場

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

関連記事一覧