トロムソ(ノルウェー):北欧を代表するエレクトロデュオ・ロイクソップの生誕地

北欧を中心に爆発的な人気を獲得しているエレクトロデュオの『ロイクソップ』をご存知だろうか。ロボットのように正確かつ場を盛り上げる音楽表現の数々は、世界中のファンを魅了してきた。累計販売枚数100万枚を超えるヒットメーカーとして、今後の活躍にも注目が集まるだろう。そんなロイクソップの出身地が、ノルウェーの『トロムソ』である。エレクトロデュオ・ロイクソップとその故郷トロムソの魅力を、紹介していこう。

北欧を代表するエレクトロデュオ『ロイクソップ』

『ロイクソップ(Röyksopp)』は『煙キノコ』を意味する、1998年にノルウェーのトロムソで結成されたエレクトロデュオです。電子音を強調する個性的な音楽ジャンル、アンビエントとシンセポップをベースにしたドラマチックな感性の表現は、北欧をはじめ特にヨーロッパを中心にブームを巻き起こしました。デビュー時のキャッチコピー『氷点下のダンスミュージック』は、とても的を射た紹介文です。

世界累計100万枚以上のセールスを記録しているロイクソップはトロムソで結成され、活動拠点はノルウェー第二の街ベルゲンに置いています。今や北欧を代表するダンスアクトと呼ばれる音楽は、イングランドのロックバンド『デペッシュ・モード』の影響が色濃いのだとか。いざロイクソップのライブ会場に足を運べば、テクノ感溢れる音楽に魅了されるでしょう。

電子ドラムやベーシストの加入など、ライブごとに異なる演出もその魅力のひとつでしょう。世界で活躍するミュージック・スター、ロイクソップが結成された場所がノルウェーの『トロムソ』です。次章からはトロムソの魅力を紹介していきます。

公式:ロイクソップ

ロイクソップの生誕地『トロムソ』

『トロムソ(Tromsø)』は北欧の国・ノルウェーの北部に位置するトロムス県の街です。19世紀の中盤に『北のパリ』と称されるほどの発展を迎え、1972年に創設のトロムソ大学もあることからノルウェー屈指の学術都市として知られています。トロムソ観光の目玉はなんといっても地球と宇宙の神秘が体感できる極夜・白夜・オーロラの鑑賞でしょう。時期は限られますが、ほかでは味わえない個性的な時間が過ごせます。

極夜とは太陽があまり上がらない現象で11月下旬〜1月中旬にかけてみられます。対して白夜は太陽が沈まない現象で、トロムソでは5月中旬〜7月下旬にかけてみられます。オーロラ鑑賞の時期はこれらの時期を除いた4月〜8月がベストシーズンです。旅行時期を合わせて、トロムソで幻想的な体験をするために訪れるのもおもしろいですよ。

およそ10,000年前から人類が居住していたというトロムソは、歴史上も重要な場所でした。9世紀にバイキングが進出し、1252年の文献で初めてトロムソの名前が言及されています。当時は世界最北端のキリスト教教会がある場所として、注目を浴びていました。19世紀に交易拠点として発展し、先に述べたように発展を遂げていったのです。

そんなトロムソの見所は、ノルウェーで唯一の木造の大聖堂『トロムソ大聖堂』や、高さ23mの巨大なステンドグラスが有名な『北極教会』、大人も子供も楽しめる水族館『ポラリア』が挙げられます。1877年に創設されたマイクロブリュワリー『マック・ビール醸造所』も見逃せません。それでは大自然に満ち溢れたトロムソの見所を紹介します。

ノルウェー唯一の木造の大聖堂『トロムソ大聖堂』

『トロムソ大聖堂(Tromsø domkirke)』はノルウェー唯一の木造大聖堂です。また、世界最北にあるプロテスタント教会としても知られています。トロムソの主要部に近く、アクセスも容易でしょう。目を引く巨大な尖塔を目印に目指してみてください。1861年に建てられたトロムソ大聖堂はネオ・ゴシック様式、木造ならではの暖かみのある内装も特徴です。祭壇に飾られた絵画や両脇にあるステンドグラスなど、じっくり見学してみてください。入場無料で開放されています。

北極海の聖堂『北極教会』

トロムスダーレン教会または北極海の聖堂とも呼ばれているのがトロムソの『北極教会(Ishavskatedralen)』です。1965年、建築家『ヤン・インゲ・ホーヴィ』によって設計されました。北極教会はトロムソでもっとも有名なスポットといわれており、噂に違わぬ美しい姿を披露してくれます。白で統一された建物はコンクリート製。ガラスも多用され、教会内に自然光をたっぷりと取り込むことを意図して作られたそうです。

白色の建物をじっと見つめていると、冬の到来を予感させます。北極教会は冬とオーロラをテーマに設計されているので、このような感情を抱く人も少なくないでしょう。巨大な三角屋根の教会内にはイスと祭壇、そして圧巻の高さ23mのステンドグラスが設置されています。主祭壇の後ろを覆うようなステンドグラスは、キリスト復活をテーマに描かれています。夜は浮かび上がるようにライトアップされ、とても幻想的です。

北極にまつわる充実の展示を満喫『ポラリア』

『ポラリア(Polaria)』はトロムソにある北極水族館です。まるでドミノが連続したかのような建物は、流氷をモチーフにデザインされました。1998年に開館してから、トロムソで屈指の人気施設の座を獲得しています。ポラリアは世界最北に位置する水族館で、北極に関する生物や事柄を重点的に紹介しています。シロクマやペンギンなどの北極圏に生息する海洋生物や、もっとも人気のアザラシの餌付けショーなどが楽しめます。

そのほか北極に関する気候や生態系、オーロラの発生メカニズムの解説など、子供のみならず大人のための教育施設という側面もあります。20分〜30分ほどのショート・ムービーをじっくり鑑賞すれば、神秘に包まれた北極の秘密に触れることができるでしょう。大人も子供も楽しめる水族館・ポラリア、ぜひ家族で訪れてみてはいかがでしょう。

北極星号

また隣にある『北極星号』は1949年に造船されたアザラシの狩猟船です。保存状態もよく、当時の造船技術やアザラシ漁について学ぶ格好の機会になるはずです。

POLARIA

世界最北のビール醸造所『マックビール醸造所』

1877年に創業したマイクロブリュワリー『マックビール醸造所(Mack Øl)』は、2015年まで世界最北のビール醸造所として知られていました。最北の座こそ譲ったものの、現在も変わらずさまざまな種類のビールをトロムソの地で生み出しています。トロムソの郊外にある醸造所では、月曜日〜金曜日にかけてガイドツアーが催行されています。資料映像の鑑賞や生産方法・工場の歴史などを、ビールを飲みながら知ることができます。

マックビール醸造所のガイドツアーの所要時間は約1時間です。フレッシュなビールを楽しんだり、ココでしか買えないオリジナルグッズを購入したり、楽しめる要素は相当に豊富でしょう。またトロムソの繁華街にあるビアホールでは、種類豊富なクラフトビールを提供しています。ズラッと並んだビールタップの多さに愕然とするはず。総数はなんと50種類以上になるのだとか。自分好みのビールを探してみるのもおもしろいですよ。

マックのビアホールØlhallen

Mack

ノルウェー北部の街・トロムソで自然の神秘に触れる旅を

北欧を代表するエレクトロデュオ・ロイクソップと、結成された場所であるトロムソの魅力を紹介してきました。極寒の季節には凍えるほどに寒くなりますが、極夜・白夜・オーロラなどの自然の神秘を目にするために訪れるのもおすすめです。トロムソの玄関口は『トロムソ空港』。空港から市街地まではバスで約20分です。ノルウェーで人気の街トロムソ、ぜひ次回の旅で訪れてみてはいかがでしょうか?

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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