アウトシュタット:フォルクスワーゲンの歴史を綴る博物館

ドイツのヴォルフスブルクにあるアウトシュタットは、車のためのテーマパークです。世界的なカーメーカー・フォルクス・ワーゲンが造った施設で、2000年の開館以来ドイツで屈指の人気と注目を集めています。広大な敷地内には7つのパビリオンや車の博物館が併設され、なんと車の試運転ができるエリアもあります。車好きでなくても楽しめる、ドイツのアウトシュタットの魅力や見どころを紹介します。

◼️アウトシュタットとは

アウトシュタットがあるのは、ドイツのニーダーザクセン州に属する街ヴォルフスブルクです。ヴォルフスブルクはドイツ語で狼の城を意味する言葉で、1938年にフォルクスワーゲンの車を生産することを目的に建設されました。2003年にはフォルクスワーゲンが発売した5代目ゴルフにちなんで名前を「ゴルフスブルク」に変更したほど、自動車産業で発展を重ねてきています。アウトシュタットがあるのは、そんなフォルクスワーゲンの本庁所在地といえる街です。

開館したのは2000年、20世紀最後の万博として歴史を刻んだハノーファー万国博覧会に合わせたタイミングでした。万博は2000年の6月1日から10月31日までおこなわれ、世界中から1800万以上もの人々が訪れました。そんな活気に溢れたタイミングでオープンを迎えたアウトシュタットは、約20年経過した現在も変わらず人気を集めています。アウトシュタットの意味は「自動車の街」、その名前の通り、敷地内では自動車に関する様々な体験ができます。

フォルクスワーゲンはもちろん、アウディやポルシェ、ランボルギーニなどグループ各社のパビリオンが建てられ、それぞれのメーカーが販売する車種が展示されています。また、敷地内に車の試運転ができるエリアがあり、オフロードなどのさまざまなシチュエーションで運転を楽しむことができます。憧れの車に乗ってみるのもおもしろいでしょう。子供向けにゴーカートなども用意されているので、家族連れでも安心です。敷地内にホテルもあり、宿泊もできます。

総敷地面積およそ26万平方メートルにも及ぶアウトシュタットは、名前通りまさに自動車の街です。車の展示や歴史を学べることはもちろん、各社のパビリオンはそれぞれ個性があり建物の鑑賞目的でも楽しめるでしょう。アウトシュタットには現在、年間200万人もの人々が訪れているといいます。ドイツで屈指の人気を誇る博物館といえるでしょう。

◼️アウトシュタットの見どころ

自動車の歴史を凝縮した博物館・アウトシュタット。その役割は、歴史の展示をすることだけではありません。アウトシュタットが提供しているのは「体験」です。

実はアウトシュタットでは、フォルクスワーゲンの納車をすることができます。ドイツ国内の販売店で車を購入した場合、このアウトシュタットまで新車を受け取りにくることができるのです。フォルクスワーゲンの歴史を眺めてゆっくりとした時間を過ごし、夜は敷地内にあるホテル・リッツ・カールトンに宿泊、翌朝に納車し帰りはそのままドライブを楽しむ、アウトシュタットが提供しているのは、納車をエンターテイメントにする体験そのものです。

もちろん新車を受け取らなくても、アウトシュタットを楽しむことは十分にできます。自動車の仕組みを学んだり、自動車の歴史を語ってくれるコレクションを鑑賞したり、約800台もの新車が収められた通称カータワーを見学したりすることができます。まるでひとつの街のように広大な空間アウトシュタット。そんなアウトシュタットの見どころを紹介していきましょう。

・グループフォーラム

グループフォーラムはアウトシュタットの中心部分で、自動車に関する展示のほかレストランやギフトショップなどが併設されているブースです。建物に入るとまず目を奪われるのが、巨大な地球儀。まるで国を問わないフォルクスワーゲンの人気を象徴しているかのようです。館内では自動車の仕組みを詳細に展示したブースや、自動車の環境保護に対する取り組みなどを紹介しています。グループフォーラムを抜けると、アウトシュタットの街並みが広がっています。

・タイムハウス

タイムハウスは車の「時間」を展示した施設です。ガラス張りのモダンな建物内では、主に19世紀以降の希少な車が展示されています。世界初のベンツのガソリン車など、フォルクスワーゲン以外の車も展示されており、コレクションのなかには、未だ現役でレースに使用されているものもあるそうです。また、タイムハウスは世界でもっとも来場者数が多い自動車博物館ともいわれています。その希少な名車コレクションは、車好きなら必見の内容になっています。

・カータワー

アウトシュタットにたたずむ2つの塔は「カータワー」と呼ばれています。ひとつの塔につき約400台、合計で約800台の新車が格納されています。高さ約48mのタワーには2007年にエレベーターが設置され、内部見学ができるようになりました。また、コンテナに乗って納品される新車の気分が味わえる独自のアクティビティも用意されています。タワーの頂上に登ることもでき、頂上に設置された展望台からは、アウトシュタットの広大な敷地が一望できます。

2011年に公開された映画「ミッション・インポッシブル」では、カータワーをモチーフにしたシーンも登場しました。内部見学をすることで、壮観なタワーのすみずみまで楽しむことができるでしょう。

◼️おわりに

フォルクスワーゲンが作り出した一大テーマパークのアウトシュタット。まさにフォルクスワーゲンの博物館ともいうべき凝縮された魅力は、ドイツ屈指の人気を誇る施設となっています。ドイツでフォルクスワーゲンを購入する機会があれば、ぜひ納車のセレモニーを受けるために訪れてみてはいかがでしょうか?もちろん、それ以外のタイミングでも楽しめることは間違いありません。豊富に展示された車にまつわる資料や歴史を学んで楽しんでみるのもいいでしょう。

また、アウトシュタットのホテル・リッツ・カールトンには三つ星レストランの「アクア」などが入っており、グルメを楽しみにいってみるのもおすすめです。ドイツのヴォルフスブルクにあるアウトシュタット、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

Official Website

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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