アムステルダム国立美術館:オランダ最大級!アプリもある新鮮な美術館

アムステルダム国立美術館は、オランダ最大の規模を誇ります。館内には、80もの展示室があり、収蔵品は、8000点にも及ぶと言われています。近隣には、ゴッホ美術館もあるのでセットで見学するとより多くの芸術を楽しめるでしょう。

●アムステルダム国立美術館とは

オランダの著名芸術家の作品を多く展示しているアムステルダム国立美術館は、1800年にオランダ総督ルブランが開催した博覧会から始まりました。当初は、ハーグにありましたが、1808年にナポレオン一世の命でアムステルダムに移転したのち、1885年に現在の場所へと移りました。2004年から大規模改修が行われ10年もの休館を余儀無くされましたが、2013年に再オープンしました。

(引用:Wikipedia)

●アムステルダム国立美術館の収蔵品

30点ほどしか現存していないと言われるフェルメールの作品ですが、そのうちの貴重な4点がこのアムステルダム国立美術館にはあります。

他にも17世紀の作品を中心に8000点もの作品を収蔵しており、中でも巨匠レンブラントの「夜警」は巨大さもさる事ながらその可憐なタッチと相まって、美術館のハイライトとなっています。図書館も併設されており、美術を学ぶには最適の場です。

そんなアムステルダム国立美術館の主な収蔵品をご紹介していきます。

〈自画像〉フィンセント・ファン・ゴッホ

(Public Domain / ‘Zelfportret’ by Vincent van Gogh, 1887. Image via Rijksmuseum Amsterdam )

今でこそ世界的に高い評価を受けているゴッホですが、生前に売れた絵は僅か一枚とされており、あまり経済的には恵まれませんでした。オランダで暮らしていた初期の作品は、貧しい人々の姿を暗い色彩で描いたものが多いのが特徴です。この頃に自画像が描かれていないのは、十分な大きさの鏡を持っていなかったからではないかと考えられています。

彼はパリに移住した後、約37点もの自画像を描いていますが、当時の彼はとても貧しくモデルを雇う金が無かったので自身を描いていたといいます。また自分自身の肖像をうまく表現できれば、他人の肖像もうまく描けるのではないかと考えていたそうです。これらのことは弟のテオに向けた手紙の中に書かれており、ゴッホは自画像自体には高い価値を置いていなかったのかもしれません。また有名な耳切事件の後には頭に包帯をした自画像も残していますが、その後の自画像は全て耳が落とされていない側から描かれています。

〈牛乳を注ぐ女〉1660年頃 ヨハネス・フェルメール

(Public Domain / ‘Het melkmeisje’ by Johannes Vermeer, ca. 1660. Image via Rijksmuseum Amsterdam )

こちらは、ヨハネス・フェルメールの現存する貴重な作品です。

(Public Domain /‘The only supposed portrait of Jan Vermeer.’ by Johannes Vermeer. Image via WIKIMEDIA COMMONS)

フェルメールは、巧みな空間構成と写実的な技法、光を組み合わせる事で映像のような作品に仕上げる事を得意としていました。寡作な画家として知られるフェルメールですが、過去の大規模な爆発事故によりいくつかの作品が失われてしまったとも言われています。またパトロンに恵まれた事で、年に2から3個程度の作品をじっくり丁寧に描く事ができました。また妻との間には15人もの子をもうけており、他にも実家の家業を継ぎ宿屋を経営するなど、画業だけに専念できない状況であった事が窺われます。

この『牛乳を注ぐ女』は小さな絵ですが、当時のオランダは裕福な商人達が各家庭に飾れる大きさの絵を求めており、その声に応えたものと考えられています。このメイドは微笑みながら牛乳を注ぎ入れているようにも見えますが、下向きの視線とすぼめられた唇は悲哀を表しているようにも、集中しているようにもとる事ができます。アムステルダム国立美術館はこの作品を最も魅力的な作品の一つにあげています。

生前から高い評価を受けていた彼も晩年は不遇の時代を迎える事となります。彼とは違う画風の画家が人気を集めはじめ第三次英蘭戦争が勃発すると彼の作品は全く売れなくなり、晩年には多額の負債を抱えることになります。彼が42歳で亡くなった後、妻は破産する事となり、名声を得ながらも寂しい最期を迎えるのでした。

〈夜警〉レンブラント・ファン・レイン

(Public Domain / ‘Nachtwacht, Schutters van wijk II onder leiding van kapitein Frans Banninck Cocq’ by Rembrandt van Rijn, 1642. Image via Rijksmuseum Amsterdam )

こちらは、レンブラントの代表作であり、縦3.63m、横4.37mもの巨大さ。光と影の効果。そして当時は不動の姿勢を描かれる事が多かった集団肖像画に、動きの要素を取り入れたことで有名な作品です。

(Public Domain /‘Self-portrait’ by Rembrandt. Image via WIKIMEDIA COMMONS)

レンブラントは、オランダ黄金時代の芸術家の一人で生前から高い評価を受けていました。アムステルダムに移った彼は、肖像画家として大成し、知人の紹介でサスキアという女性と結婚します。資産家の令嬢である彼女は彼の絵のモデルを務めただけでなく、富裕層への強いコネクションを作りあげてくれました。

『夜警』はその暗い色彩から夜の風景を描いたものだと長年考えられてきましたが、これは絵画の表面が茶色く変色したことから生まれた誤解であり、実際には昼間の光景が描かれています。そのことからより適切なタイトルは『フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ライデンブルク副隊長の市民隊』とされており、この火縄銃を持った市民隊が出動する瞬間が描かれています。火縄銃を持った人々の姿は大変躍動感があり今にも動き出しそうな様子です。またこの絵は曰く付きで、三度も観客によって損傷させられていますが、幸いにも全て修復出来る程度の物でした。

●終わりに

展示されている作品数がとても多く、また大作もいくつも展示されている大変見応えのある美術館です。じっくりオランダの芸術と向き合える一日となるでしょう。

また美術館の公式アプリは様々な言語に対応しており、日本語でも音声案内を受けることができます。見所や時間配分などを紹介してくれるので是非ダウンロードしてみてください。

Website
アムステルダム国立美術館 Google Play アプリ
アムステルダム国立美術館 iOS アプリ

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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