マーストリヒト自然史博物館:恐竜達の歴史に迫る博物館

人類は、恐竜達による世界が存在していた事を忘れてはなりません。マーストリヒト自然史博物館では、恐竜や動物達のレプリカなどを展示しており、かつての地球の姿を思い起こさせてくれます。今回はマーストリヒト自然史博物館についてご紹介します。

マーストリヒト自然史博物館とは

オランダ最古の都市マーストリヒトは、ベルギーやドイツと国境を接しており、三国の文化が融合している町です。2万5000年前の遺構が発見されており、その頃からすでに人々の生活は根付いていたとされます。

ベルギー革命の際、近隣の町がベルギーへ編入されていく中、マーストリヒトは断固としてオランダ側に残り続けました。現在でも当時の名残である城壁は多々見られますが、すっかり町の景観と化しています。

そんな歴史のあるマーストリヒトに構えるこの博物館は、大人から子供まで地球のロマンを感じる事が出来る場所です。小規模な博物館ですが、恐竜の歴史、化石や動物の剥製などが所狭しに飾られています。特に、水中化石の展示が豊富なのは、かつてオランダが海であったと言われる所以なのかもしれません。自然史の中で「マーストリヒト期」と言う時代が存在するほど、マーストリヒトの地層は重要視されており、地球の歴史を学ぶには打ってつけの場所なのです。しかし、小規模な博物館であるが故、展示のほとんどがオランダ語による説明のため、理解するには難しいかもしれません。

『Natuur Historisch Museum Maastricht』

(マーストリヒト自然史博物館)

マーストリヒト自然史博物館の収蔵品

マーストリヒト自然史博物館では、50万点以上のコレクションと1万1000種にも及ぶ豊富なコレクションを展示しています。化石を中心としたコレクションを展開しており、原寸大とも言われる恐竜のレプリカなどは、迫力満点です。特に、このマーストリヒトの地ではモササウルスの骨が発見されており、確かに恐竜が存在していたと言うことを証明しています。絶滅してしまった恐竜の歴史に触れられる他、動物の剥製を間近で見る事も出来るのです。

果たしてどのような展示品が有るのでしょうか?早速見て行きましょう。

〈モササウルス 骨格のレプリカ〉

「マース川の蜥蜴」を意味するモササウルスは、かつてマーストリヒトの地でも発見された恐竜です。生息地は、日本やニュージーランド、ヨーロッパ西部から北アメリカにかけて、広範囲に渡っていたと言われています。今日までに発見された化石には、傷が付いている物が多く、普段から争いの絶えない種だったのでしょう。頑強な歯を持ち、多くの生物を補食していたとも推定されます。

発掘された骨は、戦乱の戦利品としてパリへ運ばれてしまったため、レプリカを展示しています。最大で全長17メートルにも及ぶと言われ、たとえレプリカの骨であっても、その巨大さと強靭さを充分に感じ取ることが出来ます。最初の化石発見から幾度も発掘作業が行われ、その度に新たな研究が進んでいきました。一時は鯨やワニの仲間に認識されるなど、はっきりと区別されている訳ではないのです。

『Mosasaurus heet Lars』

(モササウルスはラースと呼ばれます)

〈ハドロサウルスの化石〉

ハドロサウルスは、オランダで発見された「頑丈な蜥蜴」を意味する恐竜です。初めて北アメリカで発見された当初は、二足歩行の恐竜と考えられていましたが、後に四足歩行であると結論付けられました。走行速度は、なんと時速45キロにも及ぶとされ、かなりの早さで走行していた事が分かります。ちなみに、かの有名なティラノサウルスですら時速30キロ程度ですから、相当な早さです。

発見された化石などを研究した結果、ハドロサウルスの体には模様が有り、捕食者から身を守る役割を担っていたと考えられます。はっきりとしたトサカは持っていませんが、トサカに似た突起が有り、一見すると鶏のような見た目だったのかもしれません。

〈プログナトドンの化石〉

中東やヨーロッパ、北アメリカにも生息していたとされる恐竜で、各地から多くの化石が発見されています。しかし、発見された状態があまり良くなかったため、はっきりとした全体像は分かっていません。さらに、全身骨格状態の姿も発見されておらず、巨大な顎と歯を持っていたという特徴のみが分かっています。全長に関しても、5メートル程度の小型種や10メートル程度の大型種も存在していたとされ、未だに全容は解明されていません。

当時の姿を予測して、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

終わりに

恐竜の歴史は、私達人類の歴史が始まる第一歩と言うべきかもしれません。恐竜の絶滅があったからこそ人類が誕生したのです。マーストリヒト自然史博物館は、そんな自然の尊さを知ることが出来る場所です。

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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