バングラデシュ国立博物館:バングラデシュの歴史を辿る博物館

バングラデシュ国立博物館はバングラデシュの歴史をはじめ、自然や民族の暮らしぶりなどを知ることができる施設です。巨大な建物内では彫刻や陶器、ジオラマや標本などを公開しています。じっくりと見て回れば1日を要するでしょう。バングラデシュを訪れたら、まず外せない目的地のひとつです。バングラデシュ国立博物館の歴史や見どころを紹介します。

バングラデシュ国立博物館とは

バングラデシュはインドとミャンマーに国境が接する南アジアの国です。1971年にパキスタンから独立を果たし、発展を続けてきました。都市国家を除くと世界で最も人口密度が高い国として知られています。首都のダッカは国内の政治や経済の中心地として発展しており、世界的に見ても人口の増加が顕著です。また「モスクの街」と呼ばれていることも有名でしょう。

バングラデシュ国立博物館は、そんなダッカにある博物館です。1921年に創設された歴史あるダッカ大学のすぐそばにあり、いつも地元の人々で賑わっています。白を基調とした建物は、博物館として国内最大の規模です。周辺には緑も多く、散策がてら訪れることができます。

バングラデシュ国立博物館は1913年に設立されました。1983年に現在の建物に移転し、名称も現在のものに改称しました。建物は4階まであり44セクションに分かれています。1階はバングラデシュの自然やジオラマ、コイン・装飾品などが展示されています。2階は1971年に勃発した独立戦争に関する資料が多数置かれており、3階には世界文明や西洋美術、各国の展示コーナーがあります。

博物館で公開されているのは、主にバングラデシュの歴史にまつわるコレクションです。過去から伝わる伝統的な装飾や民族衣装、自然や芸術にまつわる分野まで、展示品のジャンルは広範にわたります。なかには考古学的に貴重な品々も含まれています。コレクションの総数はなんと95,000点以上といわれ、そのうち常時公開されているのは44セクションに散りばめられたごく一部です。

博物館を見学することで、バングラデシュに関する過去から現在までの歴史や伝統を、丸ごと知ることができるでしょう。そんな博物館の見どころはいったいどんなところなのでしょうか。

バングラデシュ国立博物館の見どころ

総数95,000点以上ともいわれる膨大なコレクションには、バングラデシュ各地から出土した仏像や石像、コインや装飾品、陶器や磁器などが含まれています。仏像は手を合わせて直立した立像から座禅を組んだもの、足を崩したものなど種類が豊富です。お気に入りの仏像を見つけてみるのもおもしろいかもしれません。石像はなにげない日常を表現したものから、動物をモチーフにしたものまでさまざまあります。その精巧な作りに、思わずため息が出るでしょう。

バングラデシュの自然を紹介するブースでは動物の剥製や植物の標本などが展示されています。リアルな自然を模したなかに展示された剥製からは、今にも動かんばかりの躍動を感じるでしょう。海洋生物のコーナーもあり、巨大な骨の標本も公開されています。

ここからは、バングラデシュ国立博物館の主要な見どころを紹介します。

バングラデシュの暮らしぶり

博物館の民俗学セクションではバングラデシュの人々の暮らしぶりがジオラマで再現されています。解説文も付いているので、ジオラマと合わせて見学すれば理解がグッと深まるでしょう。赤や青の華やかな衣装を身につけ、食事作りに勤しむ女性や、動物に鞭を打ち水辺を進む男性など、状況別にジオラマが用意されています。バングラデシュのかつての暮らしぶりが、如実に伝わるでしょう。

また、水辺で暮らす人も多いというバングラデシュならではの、船の模型展示も充実しています。展示されている船のなかで、もっとも注目を集めているのはカヌーのような巨大な船です。威風堂々の風格ある姿はもちろん、船に描かれた動物のモチーフはとても可愛げがあります。この船に乗って今でも生活をしている人たちがいるのでしょうか。想像を掻き立てる船の存在感は、決して忘れられません。

独立戦争の歴史

バングラデシュの独立戦争は1971年3月26日に勃発しました。9ヶ月に及んだ戦争の犠牲者は300万人にもなるといわれ、世界的なニュースとしても報道されました。博物館では当時の新聞やレポート記事や写真を公開しています。写真を見た後、解説文に目をやるとその内容に、どうにもいたたまれない気持ちを覚えるでしょう。なかには目にすることもできないほど悲惨な状況を写したものもあります。まるでドキュメンタリー映画のように当時の状況がありありと伝わってきます。

展示品の中には亡くなった人々の遺骨や遺品などもあり、目を背けたくなるでしょう。ですが、この展示は博物館の中でも大きなスペースを利用しています。それだけ、バングラデシュではこの独立戦争を忘れてはいけない歴史として、人々に訴えかけているのでしょう。

噴水広場

博物館内にある噴水広場は、見学中のひと休みに最適の場所です。噴水は円を描いた部屋の中央にあり、下からではなく、なんと上から水が流れ落ちてきます。噴水の中央から差し込む一筋の光が幻想的な雰囲気を演出してくれます。博物館の感想を、広場で座りながら語り合うのもよいでしょう。また、マイナスイオンで癒されてみるのもおすすめです。

おわりに

バングラデシュの首都ダッカにあるバングラデシュ国立博物館の歴史や見どころを紹介してきました。過去から現在にかけて、バングラデシュの歴史を知るならここ以上の場所はないでしょう。自然や芸術、民族の伝統まで、多種多様な世界観が館内で展開されています。展示品のジャンルの多さに、好奇心が尽きることはないでしょう。ダッカを訪れたら、ぜひバングラデシュ国立博物館を訪れてみてください。

博物館があるダッカは他にも観光スポットが豊富にあります。イギリス統治時代の名残が色濃い旧市街のオールド・ダッカや、ピンクパレスと呼ばれる全面ピンク色の建物アーシャン・モンジール。

星柄が散りばめられたおしゃれなスター・モスクなど、見どころは尽きません。バングラデシュ国立博物館を見学したら、ぜひそのまま散策に繰り出してみてはいかがでしょうか。めくるめく東洋の香りが、きっとあなたを魅了してくれるはずです。

公式サイト

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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