黄金博物館:コスタリカ中央銀行運営の豪華絢爛なコレクション

中央アメリカのコスタリカにあるのが、豪華絢爛な黄金のコレクションを展示した黄金博物館です。装飾品や動物を模したもの、神々の姿をモチーフにしたものなど、バリエーション豊富な黄金のコレクションを公開しています。また、コスタリカの紙幣や歴史にまつわる展示を楽しむことができるでしょう。コンクリートを基調としたモダンな建物にも注目です。コスタリカの黄金博物館の歴史やコレクションを紹介します。

黄金博物館とは

黄金博物館はコスタリカ中央銀行博物館とも呼ばれる、コスタリカにある博物館です。コスタリカは中央アメリカ南部に位置する共和制国家。国土の約1/4が自然に覆われた、自然豊かな国として知られています。環境に配慮した旅行スタイル「エコツーリズム」の先進国としても知られており、自然と調和した美しい風景を楽しみに、日夜大勢の観光客が足を運んでいます。

そんなコスタリカの首都サンホセに、黄金博物館はあります。コスタリカ中央銀行が運営している博物館で、1978年から1982年にかけて設立されました。サンホセにある文化広場に位置している、コンクリート造りのモダンな建物です。建物の上に広場があり、地下に展示室があるという珍しい構造も特徴でしょう。展示スペースは地下三階まで広がっており、主に黄金に関するコレクションやコスタリカの歴史、貨幣にまつわる所蔵品を公開しています。

博物館には重さ600kgの鉄の扉があり、また警備も厳重にされています。コレクションの価値の高さが分かるでしょう。館内では2つの常設展示と3つの企画展示がおこなわれています。また、ミュージアムショップも併設されています。コンクリートと白色の棚が洗練された雰囲気を醸し出すショップです。お土産に黄金をモチーフにしたグッズを購入するのもよいでしょう。

サンホセで注目を集める黄金博物館。そのコレクション内容は、いったいどのようなものなのでしょうか?

黄金博物館のコレクション

黄金博物館で公開されているのは、総数約1,600点に及ぶ黄金のコレクションです。また、約2,400点といわれる陶器や石像のコレクションも必見でしょう。展示はフロアごとに分かれており、地下一階ではコスタリカの貨幣に関する展示、地下二階・地下三階では5世紀から16世紀にかけての黄金や土器などの展示がおこなわれています。土器の展示エリアでは、実際に展示に触れるブースもあるのだとか。また、中央アメリカの歴史を解説したスペースもあります。

展示品のなかでも一際注目を集めているのが、ジャガーを模した彫刻です。背中が平べったくなっており、何かを乗せるようなスペースがあります。背景にはジャガーやトラの写真が展示されており、動物との繋がりが垣間見えるでしょう。実はこの作品はトウモロコシをすりおろすための器具で、昔は食事の際に使用されていたそうです。そのあまりの完成度に、美術作品と間違えてしまうでしょう。当時の道具に対するこだわりが垣間見えるかのようです。

中央アメリカの歴史を展示したスペースでは、かつての集落を再現したジオラマが公開されています。木を使ったであろう家の数々や周辺に広がる大自然、少し下りたところにはビーチまで再現されています。ジオラマの手前には集落で暮らしていたであろう民族の人形が展示されていますので、かつての暮らしぶりを簡単に想像することができるでしょう。細部まで凝った作りには、思わず感嘆のため息がこぼれてしまいます。

ここからは黄金博物館のなかでも、特に主要な見どころを紹介します。

貨幣コレクション

地下一階にあるコスタリカの貨幣を展示した空間は、貨幣博物館として1990年にオープンしました。1516年から現代までの貨幣のコレクションを公開しています。所蔵している硬貨は約1,500枚。圧巻のコレクションを通して、コスタリカの貨幣の歴史を辿ることができます。

手作業で製造されていた時代から機械で製造する現代まで、その製造過程の変化は展示を通してひしひしと伝わってくるでしょう。年代ごとの硬貨が一挙に展示されており、その移り変わりは一目瞭然です。紙幣を印刷するための造幣機も展示されていますので、ぜひ間近で見てみてください。

黄金コレクション

博物館のメインといえる黄金のコレクションは、9つのテーマに沿って展示されています。ガラスケースの向こう側は一面のゴールドの世界。豪華絢爛で圧倒的な世界観に、すぐさま魅了されるでしょう。黄金といっても、展示されているのは金塊ではありません。ロブスターやサソリ、トカゲの形をしたものや、鳥のモチーフを用いてデザインされたもの、王様が身につけるような首飾りや神々を模した神聖なものまで、バリエーションは豊富です。

ワニのような顔つきに華やかな装飾品をまとった作品は、シャーマンをモチーフにしたものです。両手を上に上げ、襲い掛かるようなポーズをとっています。その精巧な細工に驚くでしょう。展示品のなかには実際にシャーマンが使っていたものもあるといいます。また、亡くなった人たちが埋葬される際に一緒に埋められた副葬品もあります。多種多様なデザインと使用用途からは、黄金が身近にあったことが伺えますね。

黄金の装飾品をどのように身につけていたのか、博物館にはその疑問に答えてくれる展示があります。たくましい体つきの男性の人形には、全身に黄金の装飾品が身につけられています。手や足、首元や頭など、装飾の華やかさに驚くはずです。昔はこのような装いで、外を歩いていたのでしょうか?想像心を刺激する、魅力的な展示になっています。

おわりに

コスタリカにある黄金博物館の歴史やコレクションを紹介してきました。コスタリカの中央銀行が運営しているだけあり、そのコレクションの豪華さは圧巻でしょう。特に一面の黄金の展示には驚くはずです。黄金をひとつの素材として、さまざまな形に変容させています。また、コスタリカの貨幣や歴史に関するコレクションも、同様に見応えがありますよ。

サンホセには黄金博物館以外にも、ぜひ立ち寄っておきたい博物館があります。それはコスタリカの世界遺産を構成する「ディキスの石球」が所蔵されたコスタリカ国立博物館です。かつての要塞を基礎にした建物はもちろん、コスタリカの歴史にまつわる展示品の数々は見逃せないでしょう。観光前に足を運んでみることをおすすめします。

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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