プルナバクティペルティウィ博物館:スハルト氏の歴史だけでなく美術館の外も漫喫できるインドネシアの名所

プルナバクティペルティウィ博物館は、インドネシア第二代大統領スハルト氏の人生についての展示をメインとした歴史博物館です。ついつい写真を撮りたくなるような博物館の建物はインドネシアの伝統的なスタイルを取り入れており、館内に入る前から見ごたえ抜群です。スハルト氏についての展示がメインとなっており、少々コアな博物館ではあるものの、インドネシアの歴史を語る上では彼の存在は欠かせません。

■プルナバクティペルティウィ博物館

プルナバクティペルティウィ博物館は、ジャカルタのタマンミニという場所にある歴史博物館です。インドネシア第二代大統領スハルト氏に関する展示をメインとしています。

博物館の美術館建築を最初に見たとき、独特な形に思わずカメラのシャッターを押したくなることでしょう。博物館の美術館建築は、インドネシアの伝統的な建築スタイル「タンペイ」の形をとっています。

※タンペイ

「タンペイ(Tumpeng)」とは、インドネシアの伝統料理に由来していて、大皿の中央に盛られた円錐形のご飯のことです。主に現代のインドネシア人のほとんどは、誕生日パーティーやイベントごとでタンペイを作り、みんなでお祝いをします。インドネシア伝統の象徴としての「タンペイ」の形は、こうして博物館の建築様式にも採用されています。

博物館の開館は1993年8月23日で、スハルト氏の妻であるティエン・スハルト氏の主導の元、スハルト氏に対する関心と支援に対してのインドネシアと国際社会に対して敬意を表して建設が開始されました。プルナバクティペルティウィ博物館の総敷地面積は19.73ヘクタールで、本館と別館、絵画館、広大な景色から構成されています。さらに本館に一番面積が広くとってあり、4つのホールと図書館があります。博物館を見学する際は、時間を取ってゆっくり見学することをおすすめします。

■プルナバクティペルティウィ博物館の所蔵品・展示

■プルナバクティペルティウィ博物館の所蔵品・展示友人や知人をはじめ、インドネシアの官僚や政治家・実業家、各国の首相から受け取った贈り物がメインに展示されています。

贈答品以外にも、スハルト氏に与えられた勲章なども保管されていますので、普段お目にかかることができない貴重な品々を見ることができます。この中には、日本からのモノもありますので、是非探してみてください。

博物館の展示は、館内だけにとどまりません。レクリエーションエリアとしても解放されている館外には、インドネシアの様々な花や珍しい植物が植えられています。さらにヤードにはインドネシアの歴史的戦艦も展示されており、非常に内容が充実しています。

どのような所蔵・展示品が私たちを出迎えてくれるのでしょうか。ここで博物館の所蔵品や展示について一部ご紹介していきます。

《スハルト氏に与えられた名誉勲章》

博物館の特別展示室には、スハルト氏に与えられた数多くの勲章や軍事装飾品が展示されています。国内の名誉勲章だけでなく、海外から与えられたものもあります。展示されている名誉勲章を授けた国々は、アラブ首長国連邦、ブルネイ、シンガポール、そして日本など様々です。普段の私たちの生活の中で、偉人の名誉勲章を見る機会はなかなかありませんから、是非ともみて欲しい展示の一つです。各国の名誉勲章を見比べてみるのも、面白いかもしれませんよ。

《スハルト氏に与えられた軍事装飾品》

スハルト氏に与えられたのは名誉勲章だけではありません。クロアチアの大統領だったフラニョ・トゥジマンから贈られた水晶の宝剣の展示です。

《スハルト氏在任当時の各国首相からのプレゼントの数々》

博物館のメインホールには、これまでにスハルト氏が歴訪した国々の首相からもらった品々が展示されています。どの品物もなかなか見る機会のない高級品で、観ているだけでため息が出るほどの美しさです。

例えば、カンボジアのフン・セン元首相やオランダのルード・ルベルス元首相からは銀の鳩の像などが贈られています。

また、メキシコのカルロス・サリナス・デ・ゴルタリ元大統領からは銀のひょうたん形をした手工芸品が贈られていますし、カザフスタンのヌルスルタン・アビシュリ・ナザルバエフ元大統領からも、銀のプレートセットを贈られています。

スハルト氏は、銀色が好きだったのでしょうか。銀色にまつわる贈答品が多いのが非常に印象的です。

《中国のプリンセスベットのレプリカ》

メインルームの目玉の一つとなっている中国のプリンスベットも展示されています。長さは2.77メートル、幅はなんと2.14メートルもある大きなベッドは、中国・宋王朝および明王朝のベッドをマネし、作られたとされています。また、ベッドの装飾には中国雲南省のヒスイが使用されているほどの本気ぶりです。

《ラマタンバクを描いた木彫り》

博物館には、全長9.8メートルもある巨大な木の像があります。これは、ヒンドゥー教の聖典の一つである「ラーマーヤナ」の中にある物語の一つ「ラマタンバク」を木彫りにした展示品です。全てが木彫りで描かれていて、博物館の中でも目玉の展示となっています。

もし気になる場合は、事前に「ラーマーヤナ」についても軽く知っておくと、博物館でこの像を実際見かけたときにより心を打たれることでしょう。

■おわりに

プルナバクティペルティウィ博物館には、上記以外にも注目すべき所蔵・展示作品がたくさんあります。

スハルト氏のインドネシアとの歩みを知るだけでなく、美術館建築としても見応えがあるペルティウィ博物館は、ジャカルタを訪れた際には是非訪問したい博物館です。また、野外も広々としているので、お散歩にも最適です。座る場所もあるので、休憩は博物館の外という選択もできますよ。

野外も館内も非常に見ごたえ抜群なので、訪れる際は見学時間に余裕を持って行くようにしましょう。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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