リトアニア民俗生活博物館:ヨーロッパ最大級の野外博物館

リトアニアの伝統的な建物を展示したのがリトアニア民俗生活博物館。主に18世紀から20世紀にかけての地域ごとに異なる建物を公開しています。野外博物館としてはヨーロッパで最大規模。広大な空間を徒歩で回りながら、リトアニアの民俗文化にまつわる知識を深めることができます。この記事ではリトアニア民俗生活博物館の歴史や見どころを紹介します。

◼︎リトアニア民俗生活博物館とは

リトアニア民俗生活博物館があるのは、ヨーロッパの国リトアニアです。正式名称はリトアニア共和国。人口約280万人のバルト三国の一角です。ソビエト連邦崩壊後の1991年に独立を果たしました。首都のヴィリニュスの旧市街はユネスコ世界遺産に認定されており、その街並みは随一のものといわれています。雄大なバルト海とのコントラストは必見の見どころでしょう。

リトアニア民俗生活博物館はそんなリトアニア第二の街カウナスの東に約20km、バスでアクセスできるルムシシュケスにあります。博物館が開館したのは1966年で、リトアニア各地の伝統的な建物が広大な敷地に展示されています。かつてのリトアニアの生活様式を、展示を通して体感することができるでしょう。野外博物館としてはヨーロッパ最大規模を誇ります。18世紀後半から20世紀初頭の建物は雰囲気溢れるクラシックな見た目です。写真写りも抜群ですよ。

敷地内には建物展示のほか野原や森もあり。雄大なリトアニアの大自然を満喫できます。深呼吸をしながら散策すれば、頭も心もリフレッシュできるでしょう。徒歩で回るルートの総距離は約7kmにもなるのだとか。すべて見て回るには歩きやすい靴の準備が必須でしょう。敷地内には動物が放し飼いにされており、ヤギやウマなどと触れ合うことができるといいます。木造の建物と動物の共演した風景は、のどかで牧歌的な雰囲気を楽しませてくれるはずです。

そんなリトアニア民俗生活博物館の見どころを、次章から紹介します。

◼︎リトアニア民俗生活博物館の見どころ

リトアニア民俗生活博物館に展示された建物の総数は約150軒、展示されているコレクションは総数約88,000点になるといいます。木造の建物はもちろん、建物内に展示された工芸品や民芸品も見逃せないでしょう。展示は地域ごとに分かれており小リトアニア地区や商業時代の先駆けとなって発展したスヴァルキヤ、18世紀から20世紀のリトアニアの街並みを再現したエリアなどがあります。博物館の敷地を巡ればリトアニアを一周したかのように錯覚するでしょう。

また、建物の正面に設置された十字架のオブジェにも注目してみてください。この十字架はリトアニアの地域ごとにデザインが異なり、中にはキリスト像や聖人像が設置されています。リトアニアの信仰の様子を知ることができるでしょう。一部の施設の開放は、5月から9月となるようなので、事前の情報収集も欠かせません。お目当てのエリアを探すのもよいでしょう。

ここからは、リトアニア民俗生活博物館の主要な見どころを紹介します。

・アウクシュタイティヤ

アウクシュタイティヤはリトアニア北東部に位置する自然豊かな地域です。湖が多いことでも有名で、別荘地としても人気のエリアです。アウシュタイティヤの建物を移築したエリアには、柵で囲まれた牧場のようなたたずまいの建物が多いです。庭には香草や花などの植物が植えられており、家の中から覗くことができるでしょう。ガイドさんが家や道具について丁寧に説明してくれます。中にはほかの地域では目にできない珍しい道具もあるかもしれません。

展示されている石臼は実際に使うことができ、小麦粉などの穀物を粉にする体験ができます。ゴリゴリと手に伝わる確かな穀物の感触はクセになるでしょう。ウドンやソバ、パスタやパンなど、手軽に食べられる食材もこうして作られた粉をもとにして作られています。手間暇がかる石臼体験をすることで、日常の食事に対する感謝心がより芽生えてくるかもしれませんね。

・ジェマイティヤ

ジェマイティヤはリトアニア北西部に位置する地域です。建物内の部屋数を比べると一目瞭然ですが、ほかの地域のものと比較して大きな家が多いことが特徴でしょう。農家の家が多く、展示されている建物は12棟にもなります。複数ある寝室や豪華な玄関フロアなど、家の構造や細部の装飾に目を配れば、かつての裕福な暮らしぶりがわかりやすく伝わってくるはずです。

それぞれの家は内部まで見ることができるので、地域ごとに異なる様式を比べてみるのも一興です。特にジェマイティヤのエリアに展示されている建物の特徴はわかりやすいでしょう。ほかの地域のものに比べて大きく、また豪華な建材が用いられていることに気付けるはずです。

・クッキーやパンの販売ブース

リトアニア民俗生活博物館の敷地内では、丁寧に作られたハンドメイドのパンやお菓子を購入することができます。おしゃれなカフェの中で販売されているため、散策中の休憩にもおすすめです。その場で焼き上げた、できたてのクッキーやパンからほとばしる香ばしい香りは、散策で空いた小腹を満たすには最適でしょう。噛むたびに広がる素朴な旨味は忘れられません。

また、敷地内で生産されたハチミツを購入することもできます。花ごとに異なるハチミツの香りと甘みは、ここでしか堪能できない名産品のひとつでしょう。ハンドメイドで作られるパンやお菓子の製造工程を眺めることもできるといいます。職人技によって丁寧に生み出される食べ物の数々はあなたの食欲を掴んで離しません。博物館の楽しみにぜひ食べてみてください。

◼︎おわりに

リトアニアにあるリトアニア民俗生活博物館の歴史や見どころを紹介してきました。ヨーロッパでは最大規模の野外博物館には、リトアニアの地域ごとに異なる建物が移築されています。同じ国内の建物であっても大きく異なる特徴と個性を、ぜひじっくり堪能してみてください。

また、リトアニアを訪れたらぜひ首都ヴィリニュスにある国立博物館にも訪問してみてください。民俗博物館と同様にリトアニアの民俗文化に焦点を当てた展示、リトアニアの歴史に焦点を当てた展示など、リトアニアを知るには欠かせないコレクションが揃っています。次回の旅の目的地は、リトアニアに定めてみてはいかがでしょうか?

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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