悪魔博物館:世界の悪魔が一堂に会する博物館

バルト三国の最南端リトアニアにある悪魔博物館は、世界中の悪魔に関する人形や絵画、彫刻を所蔵、公開しています。世界でも珍しいという希少なコレクションは、悪魔らしい恐ろしいものから可愛らしさを感じるひょうきんなものまでさまざま。あなたの持っている悪魔の概念をくつがえすような新しい発見があるかもしれません。リトアニアを訪れたら足を運びたい施設です。悪魔博物館の歴史やコレクションを紹介します。

◼︎悪魔博物館とは

悪魔博物館があるのはヨーロッパに属する国リトアニアです。リトアニア共和国、通称リトアニアはバルト海の東岸にある、いわゆるバルト三国の最南端に位置しています。1990年にソビエト連邦から独立を回復、その後は顕著な発展を重ねていきました。国土の西部と東部で気候が大きく異なり、海岸側が年間を通じて温暖な気候、内陸部は寒暖差が激しいことでも有名です。

首都のヴィリニュスはリトアニアで最大の街で、1994年に世界遺産に認定された旧市街がシンボルです。旧市街の規模としては東欧最大規模。クラシックな風情あふれる雰囲気を楽しめるでしょう。2009年には欧州文化首都に選ばれ、話題を集めました。中世から激しい歴史に苛まれてきたとは思えぬほどの穏やかな街並みは、観光地としても大変な人気を誇っています。

悪魔博物館は、そんなヴィリニュスに次ぐリトアニア第二の街カウナスにあります。カウナスは赤茶色のレンガが特徴のカウナス城、首都ヴィリニュスと同様に歴史的な風情が漂う街並みが知られています。リトアニアを訪れたらカウナスに足を運ぶ観光客も相当に多いでしょう。

悪魔博物館は、そんなヴィリニュスに次ぐリトアニア第二の街カウナスにあります。カウナスは赤茶色のレンガが特徴のカウナス城、首都ヴィリニュスと同様に歴史的な風情が漂う街並みが知られています。リトアニアを訪れたらカウナスに足を運ぶ観光客も相当に多いでしょう。

1982年に新しい建物が建てられ、コレクションの展示エリアはさらなる充実を迎えています。コンクリートとガラスを使用したシンプルな見た目が特徴でしょう。窓には悪魔の顔を模したアートが描かれており、来場者の期待感を盛り上げています。館内は少し暗めの照明になっており、今にも悪魔が降臨しそうな雰囲気です。この独特の空間構成も博物館の魅力でしょう。

世界でも珍しい悪魔に特化した悪魔博物館。次章ではそのコレクション内容や見どころを紹介します。

◼︎悪魔博物館のコレクション

世界中の“悪魔”に関するコレクションは、文化的な背景や民族的な特徴、地域ごとの特徴を知るための資料としても重宝されています。コレクションはテーマに縛りを受けない自由性を重んじており、境界線を感じない内容になっています。天使、天狗、人間に似たものまで、題材となったものはさまざまでしょう。ジャンルは絵画、彫刻、日用品など多岐にわたります。

悪魔の姿を模した灰皿は、どことなく可愛らしさを感じるデザインです。パイプに描かれた悪魔の表情は、どこか哀愁を感じさせるでしょう。ほかにも食器や壺など内容は多種多様です。

解説はリトアニア語のほかに英語も併記されていますので、読み解くにも容易でしょう。それぞれの展示にまつわるストーリーを知ることで、作品をより身近に感じることができるはずです。ここからは、悪魔博物館の中でも特に主要なコレクションを紹介しましょう。

・楽器を弾く悪魔像

真っ黒の体の悪魔像は、目や耳、口元は赤く染められています。大きく広がった羽はまるで魚のエラのような特異な形で、文化的な特徴を感じるでしょう。歯のひとつひとつまで丁寧に彫り込まれており、制作者の作品に対するこだわりが垣間見えます。

手にしているのはじゃばらのように広がる楽器、アコーディオンでしょうか?悪魔の目には輝きが宿っており、楽器演奏に対する真摯な姿勢が伺えます。可愛らしさを兼ね備えたデザインは、恐ろしい悪魔の概念をくつがえすでしょう。博物館で注目のコレクションのひとつです。

・ヒトラーとスターリンをモデルにした悪魔像

荒れ果てた大地と地面に転がる無数の頭蓋骨。そんな場所で踊りを披露する二体の悪魔像は、ナチス・ドイツの指導者ヒトラーと、ソ連の2代目最高指導者スターリンをモデルに制作されたものです。作り込まれた表情からは、自信に満ちた微笑みを読み取ることができるでしょう。

デフォルメされた二体の悪魔像は、どこか浮世離れした印象です。この作品は死の踊りを披露しているともいわれており、悪魔らしい恐ろしさを感じる作りも特徴となっていますよ。

・羊の角を引っ張る悪魔

まるで粘土のように滑らかな質感が特徴の作品の登場人物は、一頭の羊と一体の悪魔です。悪魔は羊の角に手をかけ、全力を込めて後ろに引っ張っています。羊はそんな悪魔に負けじとグッと力を入れ、必死に抵抗しています。まるで絵本のワンシーンのような構図が特徴的です。

よく見ると悪魔の足にはヒヅメがあり、牛のような尻尾が生えています。どんな状況なのか、想像してみるのもおもしろいでしょう。悪魔の口はグイッと横に広がっており、意地悪な表情を浮かべています。鼻や耳は長く尖っており、悪魔の典型的ともいえる格好になっています。

◼︎おわりに

リトアニアのカウナスにある悪魔博物館の歴史やコレクションを紹介してきました。絵画、彫刻、食器、パイプなど、世界でも珍しい悪魔に関するさまざまなコレクションを堪能できるでしょう。恐ろしいデザインの作品から愛らしい作品まで、幅広い悪魔像が楽しめるはずです。

悪魔というと黒く羽の生えた恐ろしい姿を想像しがちですが、博物館を見学後はその考えが一新しているはずです。文化や地域によって解釈が大きく異なる事実に衝撃を受けるでしょう。

また、リトアニアには悪魔博物館のほかにも足を運んでおきたい施設があります。リトアニア国立博物館は1952年に設立された歴史ある博物館。リトアニアの歴史や考古学、民族や貨幣について深く知ることができるでしょう。リトアニアを訪れたら、ぜひ博物館を回ってみてはいかがでしょうか?

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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