アルフォンソ・キュアロン:『ハリーポッターとアズカバンの囚人』を制作した映画監督

アルフォンソ・キュアロンは1961年にメキシコで生まれた映画監督です。1995年に公開した『リトル・プリンセス』が高い評価を受け、2004年には『ハリーポッターとアズカバンの囚人』が公開されるなど国際的な作品にも携わっています。そんなアルフォンソ・キュアロンの人生と作品について詳しく解説していきます。

■アルフォンソ・キュアロンとは

アルフォンソ・キュアロンは1961年11月28日にメキシコのメキシコシティで生まれました。父親は国際原子力機関で研究をする物理学者です。キュアロンはメキシコ国立自治大学で哲学と映画を学んだあとメキシコのテレビ局に入社。ディレクターとして南米圏の映画製作に携わるようになります。

1991年にキュアロン初の長編映画『最も危険な愛し方』がトロント国際映画祭に出品され、『愛と悲しみの果て』で知られるシドニー・ポラック監督の目に留まります。これをきっかけにテレビシリーズ『Fallen Angels』の監督として採用されました。

1995年には『リトル・プリンセス』が公開されハリウッドデビュー。この作品がロサンゼルス映画批評家協会賞や、ニュー・ジェネレーション賞を受賞し一躍有名になります。また2001年に公開された『天国の口、終りの楽園。』は母国であるメキシコに戻って制作した作品で、ユーモアあふれるストーリー展開が好評を博しアカデミー賞脚本賞へのノミネートやヴェネツィア国際映画祭脚本賞を受賞しました。

こうした活躍が認められハリー・ポッターシリーズの第三作目にあたる『ハリーポッターとアズカバンの囚人』の監督に抜擢。原作を忠実に表現したことが高く評価されアカデミー賞視覚効果賞にノミネートされました。

2013年には『ゼロ・グラビティ』が公開されアカデミー賞10部門にノミネート。撮影賞や視覚効果賞など最多7部門を受賞し、また監督賞、編集賞を受賞した初のラテンアメリカ人としても注目を集めました。

※『ゼロ・グラビティ』 2013年

■アルフォンソ・キュアロンの作品

キュアロン作品の特長は、なんといっても長時間カメラを回し続ける「長回し」です。カットをかけず撮影することで観客に緊張感が伝わり、より物語の世界へ引き込むことができるのです。ゼロ・グラビティの冒頭は10分以上もワンカットで撮影されています。

そんなアルフォンソ・キュアロンの主要な作品についてご紹介します。

・『リトル・プリンセス』 1995年

本作はフランシス・ホジソン・バーネットの『小公女』を映画化した作品です。

主人公セーラは父親とインドで暮らす天真爛漫な少女。しかし父親が戦争に行くことになり、セーラはニューヨークの寄宿学校に預けられることになってしまいます。最初は慣れない生活や校長の厳しい態度に戸惑いながらも、持ち前の明るい性格でだんだんと周りに馴染み楽しく過ごしていました。そんなある日、セーラの元に父が戦死したと知らせが届きます。

・『天国の口、終りの楽園。』 2001年

本作はキュアロンが弟カルロスと共に制作し、2001年に公開された作品です。

学校を卒業したばかりのフリオとテノッチはお互いの彼女が旅行に行ってしまった事で暇を持て余しており、退屈な日々を誤魔化すため友人達と毎夜パーティーを開いては遊び呆けていました。

そんなある日テノッチの親戚の結婚式で美しいスペイン人女性ルイサに出会います。2人は彼女の気を引くために口から出まかせに「天国の口」という幻のビーチの話をしました。最初は鼻であしらっていたルイサでしたが夫の不倫や自身の病気などショックな出来事が続き、2人に「天国の口」に連れていってほしいと頼むのです。3人は道中バカ騒ぎしながら夏のメキシコを車で走り抜け、「天国の口」を目指します。

・『ハリーポッターとアズカバンの囚人』 2004年

2004年に公開されたハリー・ポッターシリーズの三作目です。前二作の監督クリス・コロンバスが降板したことにより、新たにキュアロンが監督を務めました。キュアロンは本作においてカメラのブレや振動を抑えるステディカムと呼ばれる機材を使用し撮影を行っています。

ホグワーツ魔法魔術学校の3年生になる前の夏休み。ハリーはダイアゴン横丁にあるパブで友人のロン一家やハーマイオニーと再会します。同じ頃魔法界ではアズカバンからシリウス・ブラックが脱獄したと大騒ぎに。ハリーは自分がシリウスに狙われていると忠告を受け、「闇の魔術の防衛術」の教師リーマスから守護霊の呪文を教わります。その後もさまざまな危険がハリーを襲いますが、その中で両親の死やシリウスについていくつかの事実を知ることになるのです。

■おわりに

最初はテレビ局で映画製作の仕事に携わっていたものの、その腕が買われてハリウッドに進出したアルフォンソ・キュアロン。数々の有名作を手掛け世界的な映画監督となりました。彼が届けてくれる作品から今後も目が離せません。

出典:Wikipedia アルフォンソ・キュアロン (02.2021)

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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