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ジム・ジャームッシュ:『ナイト・オン・ザ・プラネット』や『ミステリー・トレイン』を制作した映画監督

ジム・ジャームッシュは1953年1月22日、アメリカ合衆国オハイオ州カヤホガ・フォールズに生まれた映画監督です。ジャーナリズムや文学を学んだ後、ニューヨーク大学で映画を学び、長編映画監督デビュー。『ナイト・オン・ザ・プラネット』をはじめとした数多くの作品を制作しました。そんなジム・ジャームッシュについて詳しく解説していきます。

■ジム・ジャームッシュとは

ジム・ジャームッシュは1953年1月22日、アメリカ合衆国オハイオ州カヤホガ・フォールズに生まれました。母親は『Akron Beacon Journal』で映画の批評を執筆する仕事に就いており、ジャームッシュも幼いころから文学や映像表現に関心を抱くようになっていきました。

ノースウェスタン大学でジャーナリズムを専攻したのち、コロンビア大学では文学を専攻。その後10か月をパリで過ごしたあと、ニューヨーク大学で映画を学んでいます。同大学で教鞭をとっていたニコラス・レイの助手をつとめたことにより、映画製作の仕事に携わるようになっていきました。

1980年には『パーマネント・バケーション』で長編映画監督デビューを果たし、以降『ミステリー・トレイン』や『ナイト・オン・ザ・プラネット』などの作品を制作。今後が期待される映画監督の一人と言えます。

■ジム・ジャームッシュの作品

ジム・ジャームッシュの作品の特徴は、独特のオフビートな雰囲気を感じることができる点です。アメリカのインディペンデント映画を代表する映画監督の一人といわれています。

そんなジャームッシュは、どのような作品を制作してきたのでしょうか。代表作をいくつかご紹介します。

※画像はイメージです

・『ストレンジャー・ザン・パラダイス』 1984年

本作品は1984年に公開された不条理デッドパンコメディ映画で、全編を通してモノクロで撮影されています。ニューヨークを舞台とする「The New World」、クリーブランドを舞台とする「One Year Later」、フロリダを舞台とする『Paradise』の三部構成で、その独特の映像表現で話題になりました。

ある日、ニューヨークでギャンブラーとして生計を立てているウィリーのもとに、クリーブランドに住む叔母から連絡がきます。それは、叔母が入院する10日間、ブダペストから来た従妹のエヴァを預かって欲しいとのことでした。エヴァは風変わりな少女であり、不愛想なウィリーとの会話はなかなかかみ合わなかったものの、徐々に打ち解けていった彼らはウィリーの相棒エディも交えて楽しい日々を送っていました。しかし、エヴァは用事ができたためクリーブランドに戻らなくてはならなくなり、ウィリーは餞別として彼女にドレスを送ります。

その1年後、エディといかさまポーカーで儲けたウィリーは車に乗り、雪で覆われたクリーブランドまでエヴァに会いに行くことにします。ホットドッグ店でアルバイトをしているエヴァは2人との再会を喜びます。エディとウィリーはそのまま数日を過ごすものの、雪に閉ざされたクリーブランドに退屈するようになり、突然フロリダに行くことを思いつきます。

フロリダにやってきた3人は、安いモーテルに泊まることにしました。ウィリーとエディはエヴァをモーテルに置き去りにしてドッグレースを楽しみますが、大損してしまいます。エヴァと口論になったウィリーは、馬ならうまくいくと次は競馬に臨み、大儲けします。一方、一人でうろついていたエヴァは麻薬の売人に勘違いされてしまい、たやすく大金を手に入れてしまいます。

※画像はイメージです

・『ミステリー・トレイン』 1989年

本作品は1989年に公開されたインディペンデントアンソロジー映画で、メンフィスのホテルを利用することになった3組の登場人物たちのそれぞれの出来事を描いています。1989年のカンヌ国際映画祭最優秀芸術貢献賞を受賞したことでも話題になりました。

アムトラックで観光中のジュンとミツコはテネシー州のメンフィスで降り、エルヴィスのグレース邸を見学するため重いスーツケースを引きずりながら歩きます。しかし、なぜかカール・パーキンスが収録したことで有名なサン・スタジオについてしまい、そこで2人はアーケード・ホテルという小さなホテルに泊まることになります。

一方、メンフィス空港にいたルイーザはエアチケットの座席予約がうまくいかず、町に出たもののさまざまなトラブルに見舞われてしまいます。アーケード・ホテルのナイトシフトのフロント係から宿泊を断られているディディと出会ったルイーザは相部屋を申し出、二人は一緒に泊まることとなります。

※画像はイメージです

・『ナイト・オン・ザ・プラネット』 1991年

本作品は1991年に公開されたアートコメディドラマ映画で、ロサンゼルス・ニューヨーク・パリ・ローマ・ヘルシンキを舞台に、タクシードライバーと乗客との人間模様をオムニバス形式で描いています。

若いタクシー運転手であるコーキーは、空港でビバリーヒルズに行こうとしている中年女性ヴィクトリアを乗せ出発します。時折車内で電話をするヴィクトリアの話しぶりから、実はヴィクトリアはやり手のキャスティング・ディレクターで、新作に出演するための女優を探し出すのに手を焼いていることを知ります。そこでヴィクトリアは、口は汚いながら魅力的なコーキーに、ある提案をすることになります。

一方ニューヨークでは、黒人の男ヨーヨーがブルックリンに帰るためにタクシーを拾おうとするものの、なかなか捕まらず困っていました。ようやく捕まえたタクシーを運転していたのは東ドイツから来たばかりのヘルムートという男であり、英語がうまく話せず、しかもオートマ車の運転もろくにできないというありさまでした。ヨーヨーは仕方なく自分でタクシーを運転することになりますが…。

※画像はイメージです

・『デッドマン』 1995年

本作品は1995年に公開された西部劇映画で、18世紀のイギリスの詩人ウィリアム・ブレイクの詩の引用がいたるところにちりばめられ、暗喩的な映像表現を作り出していることで話題になりました。

主人公のビル・ブレイクは会計士の仕事を求めてマシーンという街にやってくるも、 なかなか仕事を得ることはできません。しかも、その夜セルという若い娘に出会って痴情騒ぎに巻き込まれてしまいます。男が発砲したものの、セルが自らの身を投げ出してブレイクをかばったため一命をとりとめました。しかし、ブレイクは濡れ衣の罪を着せられたことにより、報奨金目当ての殺し屋たちに追跡されることになってしまいます。

■おわりに

ジム・ジャームッシュは1953年にアメリカ合衆国オハイオ州カヤホガ・フォールズに生まれた映画監督です。ノースウェスタン大学やコロンビア大学で学び、ニューヨーク大学でニコラス・レイの助手をつとめたことをきっかけとして映画製作の道に飛び込んでいきました。

さまざまな表現を取り入れたジャームッシュは、インディペンデント映画界では屈指のフィルムメーカーとして知られています。今後ジャームッシュはどのような作品を私たちに届けてくれるのでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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