ミシェル・ゴンドリー:『エターナル・サンシャイン』を制作した映画監督

ミシェル・ゴンドリーは1963年5月8日にフランス・ヴェルサイユで生まれた映画監督です。当初はフランスのロックバンドで活動していたものの、ミュージック・ビデオを手がけたことから映像制作の世界に飛び込むこととなり、『エターナル・サンシャイン』をはじめとした恋愛映画を多く手掛けています。そんなミシェル・ゴンドリーの人生と作品について詳しく解説していきます。

■ミシェル・ゴンドリーとは

ミシェル・ゴンドリーは1963年5月8日にフランスのヴェルサイユで生まれました。フランスのロックバンド「Oui Oui」でドラマーとして活動しており、その際ミュージック・ビデオを手がけたことで映像制作におけるキャリアをはじめることになります。1993年にはビョークの「ヒューマン・ビヘイビア」のミュージック・ビデオが評判になったことにより、ビョークのミュージック・ビデオを多数制作。それを聞きつけたザ・ローリング・ストーンズ、ケミカル・ブラザーズといったアーティストたちからも依頼され、数々のミュージック・ビデオを手がけていきました。

その後はリーバイスやGAP、コカ・コーラなど有名企業のテレビコマーシャルを手掛け、数々の賞を受賞していたゴンドリーですが、映画製作にも進出し2004年に制作した『エターナル・サンシャイン』ではアカデミー脚本賞を受賞。ドラマーとして出発し、アカデミー賞映画監督にまで上り詰めたのでした。

■ミシェル・ゴンドリーの作品

ミシェル・ゴンドリーの作品の特長はミュージック・ビデオ制作出身ということもあり、音楽が効果的に用いられている点といえます。特に映像と音楽をリンクさせる完成度に関しては、定評があります。

そんなゴンドリーの作品には、どのような作品が含まれているのでしょうか。主要な作品についてご紹介します。

・『エターナル・サンシャイン』 2004年

2004年に制作された本作品は、「記憶除去手術」をうけた男女の物語を描いています。『エターナル・サンシャイン』 というタイトルは劇中で登場人物のひとりメアリーが暗唱するアレキサンダー・ポープの詩にちなんだものとなっています。

ジョエルは喧嘩してしまった恋人クレメンタインと仲直りするべく、彼女が働く本屋を訪れます。クレメンタインはジョエルを他人のように扱い、さらには新しい恋人を作っていました。これを目にしたジョエルはひどいショックを受けてしまいます。やがてジョエルの元に届いた一通の手紙。そこにはクレムがジョエルに関する記憶を消去する手術を受けたことが書いてありました。事実を知ったジョエルはクレムと同じく記憶を消し去る手術を受けることを決心するのでした。

・『恋愛睡眠のすすめ』 2006年

本作品はフランス・イタリア合作で制作され、第39回シッチェス・カタロニア国際映画祭で観客賞を受賞したことで話題になりました。

父親の死をきっかけに母親の住むフランスへやってきたステファン。隣の部屋に住むステファニーのことが気になるもののなかなか声をかけることができず、もんもんとした日々を送っていました。そんな中、ステファンは次第に夢と現実の境目が曖昧になってしまい、夢と現実を行き来するようになります。

・『僕らのミライへ逆回転』 2008年

本作品は2008年に制作され、第58回ベルリン国際映画祭でコンペティション外作品として上映されました。レンタルビデオ店の店員とその幼馴染がハリウッド映画をホームビデオで勝手にリメイクするというストーリーで、原題の『Be Kind Rewind』は「巻き戻してご返却ください」を意味しています。

ニュージャージー州パセーイクにある、もの寂しいレンタルビデオ店「Be Kind Rewind」。ある日、店番を任されたマイクの元に、友人のジェリーがやってきます。ジェリーはそばにある発電所の襲撃を企てマイクを誘うものの、マイクは拒否。ひとりで向かったジェリーは感電してしまい、その影響で店中のビデオが映らなくなってしまいます。そんな中、『ゴーストバスターズ』を借りにやってきた客が来店。慌てふためいた2人が出した策は、自分たちで作品を撮り直すことでした。マイクとジェリーは客の求めに応じていろいろな映画のリメイク作品を制作していくことになります。

・『グリーン・ホーネット』 2011年

本作品は2011年に制作され、テレビドラマやラジオドラマなどで知られる『グリーン・ホーネット』の映画化作品にあたります。

ロサンゼルスの新聞社の社長の息子であるブリットは父親の急死により、急遽社長の座に就くことになります。ブリットは父の運転手をしていたカトーと出会ったことをきっかけに正義感に目覚め、ロサンゼルスから悪党を消すことを誓います。そして2人は濃緑の仮面とスーツに身を包み「グリーン・ホーネット」として悪党たちに戦いを挑むことになります。

・『ムード・インディゴ うたかたの日々』 2013年

本作品はボリス・ヴィアンの青春小説『日々の泡』を映画化した作品です。基本的なストーリーは原作通りであるものの、劇中に登場する要素や展開にはオリジナルの要素が多く含まれています。

パリに暮らす青年コランは財産があるため、働くことなく裕福な生活を送っていました。ある日コランは元恋人イジスの家で開かれるパーティに行き、そこでクロエという女性に出会います。2人はたちまち恋に落ち、結婚するものの、結婚式のあとクロエは肺の中に睡蓮の蕾ができる奇病にかかってしまいます。

■おわりに

ミシェル・ゴンドリーはロックバンドのドラマーからキャリアをはじめた人物で、ザ・ローリング・ストーンズやレディオヘッドといったアーティストたちのミュージック・ビデオを手がけたのち、映画製作に進出。『エターナル・サンシャイン』や『グッバイ・サマー』などは高い評価を得ました。

今後ゴンドリーはどのような作品を私たちに届けてくれるのでしょうか。今後が期待されます。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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