1972年受賞:ビル・ウィザース:1970年代を代表するシンガーソングライター

アメリカ出身のシンガーソングライター、ビル・ウィザース。彼は1970年代を代表するアーティストです。音楽活動のスタートは30歳を目前にした時期と遅咲きながら、圧倒的な活躍ぶりで支持を獲得していきました。1980年代中盤に音楽業界から引退しますが、その後も人気が高く、現在も高い注目を集めています。しっとりと穏やかな世界観の楽曲は、じんわりと心に染み入るような魅力があります。そんなビル・ウィザースの経歴や代表曲を紹介していきます。

◼︎ビル・ウィザースとは

ウィザースは17歳でアメリカ海軍に入隊。1967年までの約9年を軍人として過ごしました。忙しい生活の中で時間を見出し、作詞作曲に励んでいたといいます。退役後はロサンゼルスに移住、フォード・モーターに勤務することになります。勤務しながらデモテープを制作するなど、音楽に対する情熱を燃やし続けた彼は音楽活動を徐々に本格化していきました。

1971年にデビューを飾ったアルバム『Just As I Am』はヒットを記録、アルバムに収録された『Ain’t No Sunshine』が大ヒットを記録して、1972年のグラミー賞を受賞しました。しかし、その栄光の影には吃音症による葛藤がありました。彼はそれに対し「深刻な問題であった」と語っています。

1985年に発表したアルバムを最後に、ウィザースは音楽業界から引退することになります。その後、2009年には彼の活動をフィーチャーしたドキュメンタリー映画が公開、2015年にロックの殿堂入りを果たすなど、現在でも彼にまつわる話題は尽きません。次章からは彼の代表曲について紹介していきます。

◼︎ビル・ウィザースの代表曲

・Ain’t No Sunshine(消えゆく太陽)

『Ain’t No Sunshine』は1971年に大ヒットを記録したウィザースの代表曲です。ビルボード・ホット100で3位を獲得、1972年にグラミー賞Best R&B Song部門を受賞しています。

映画『酒とバラの日々』を元にして書かれたというこの楽曲は、哀愁が漂うクラシカルな雰囲気が漂い、男の深いロマンを予感させるようなメロディーが特徴です。渋く深い歌声は曲調に対して見事にマッチしており、タイトルのように沈みゆく太陽の情景が頭に浮かんでくるようです。歌詞に込められた情熱は聴衆の心を魅了し、ウィザースの魅力を雄弁に伝えます。

・Just the Two of Us(クリスタルの恋人たち)

『Just the Two of Us』は全米チャートで第2位を記録した人気の名曲です。グローヴァー・ワシントン・ジュニアと共同で制作を行い、ウィザースは作詞作曲、ゲストボーカルを担当しました。

1980年にリリースされたグローヴァー・ワシントン・ジュニアの『Winelight』というアルバムに収録されており、ウィザースがアーティストとしての新境地を開拓したといわれている楽曲です。翌年の1981年にシングルカットされ、人気を博しました。ビルボード・ホット100では2位を獲得。ほかにもグラミー賞のBest R&B Song部門を受賞しています。多くの著名なアーティストがサンプリングやカバーなどを発表しており、歌手の歴史を語る上で欠かせない楽曲となっています。

・Lean on me(僕を頼って)

『Lean on me』は1972年に発表されました。ウィザースの少年時代の思い出が大きく影響を与えたという歌詞は哀愁に満ちており、クラシックな情景を思い出させます。『ローリングストーンが選ぶオールタイム・グレイテストソング500』で205位を獲得し、大勢のアーティストによるカバー版も多数発表されている屈指の名曲です。

ロサンゼルスで録音されたという『Lean on me』はビルボードのソウル・チャートで堂々の1位を獲得しています。1972年の年間チャートでは7位を記録して、ゴールドディスクにも認定されました。メロウなピアノの響きと力強い歌声が混ざった唯一無二の楽曲は、何度もリピートしたくなるほどの大きな魅力を秘めています。

・Watching You, Watching Me(愛の情景)

『Watching You, Watching Me』は1985年に発表され、ウィザースが最後に制作したアルバムとして知られています。大人の夜を想像させるような世界観が漂う傑作でしょう。穏やかなビルの世界観が確立されており、この作品でファンになった人も多いのだとか。

タイトル曲の『Watching You, Watching Me』は、濃厚な音楽とメロウな歌声が楽しめる楽曲のうちのひとつです。収録された10曲からはディープな世界が展開され、タイトルにある愛の情景のようにウィザースの深い愛情を感じられる名盤となっています。

◼︎おわりに

1970年代を代表するシンガーソングライター、ビル・ウィザースの経歴や代表曲を紹介してきました。力強くもどこか穏やかな雰囲気をそなえた彼の音楽は、ほかのアーティストとは一線を画しています。静かに響くような、魅力ある音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか?

出典:(Wikipedia)ビル・ウィザースAin’t No SunshineJust the Two of Usリーン・オン・ミーWatching_You,_Watching_Me

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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