1976年受賞:ベティ・ライト:マイアミ・ソウルの女王と呼ばれるシンガーソングライター

リズミカルな曲調と力強い歌声から、マイアミ・ソウルの女王の異名を持つシンガーソングライター、ベティ・ライト。1976年に『Where Is the Love』がグラミー賞のBest R&B Song部門を受賞した彼女はその後も目覚ましい活躍を続け、晩年はプロデュースも務めていた音楽界屈指の才能溢れる人物です。そんなアメリカを代表するシンガー、ベティ・ライトの経歴や代表曲を紹介していきます。

◼︎ベティ・ライトとは

ベティ・ライトは1953年生まれ、アメリカ合衆国のフロリダ州出身のシンガーソングライターです。マイアミで生まれ育ったベティ・ライトの音楽人生の始まりはわずか2歳の頃で、兄弟姉妹と共にゴスペル・グループに加入したことからその才能の芽は次第に開花していくことになりました。

1965年にゴスペル・グループは解散し、ベティは音楽スタイルをゴスペルからリズム・アンド・ブルース(R&B)に転向することを決めます。その後、地元でシングルをリリースし、彼女は徐々に名声を高めていくこととなりました。

1971年、ライトが17歳の時に発表した作品は大ヒットを記録し、彼女の名は世界に轟くこととなりました。1972年のビルボード・チャートで6位を獲得。ソウル・チャートでは2位を記録するなど、わずか17歳にしてトップ・アーティストの仲間入りを果たしました。同年の音楽チャートでは18位を記録し、ゴールド・ディスクを受賞しています。

1980年代にはアメリカを代表する音楽界の巨匠、スティーヴィー・ワンダーと制作したアルバムを発表。話題をさらいます。また、自身の名前を冠したプロダクションを設立し、存在感を高めていきました。ライトの力強く堂々とした生き様は大勢の女性に刺激を与え、影響を及ぼしたといいます。その人生観・存在感は彼女が発表したすべての楽曲を通して心に伝わってくるでしょう。

2000年代に入ると音楽プロデュースを担当するなど、益々精力的に活動を行なっていたライトですが、2020年5月10日に癌によってその生涯を閉じました。ライトの作品や力強い生き様は、今後も世界のファンの心に響いていくはずです。

次章からはベティ・ライトの代表的な作品を紹介していきます。

◼︎ベティ・ライトの代表作

ソウルの女王の異名を持つベティ・ライトですが、その演奏するジャンルはソウルのみに止まりません。ソウルにR&B、ゴスペルなど。幅広い分野の表現方法により、多種多様なファン層の獲得に成功しています。数ある作品の中でも代表的なものは1971年に発表された『Clean Up Woman』や1975年にグラミー賞を受賞した『Where Is the Love』、ライブの様子を収録したアルバム作品の『Betty Wright Live』です。

・Clean Up Woman(クリーン・アップ・ウーマン)

『Clean Up Woman』はライトの代表曲のひとつです。1971年に発表され、翌年の年間チャートでは18位を獲得しました。発表当時のベティの年齢は17歳というから驚きです。若さを感じさせない堂々とした歌声から、その後のアーティストとしての飛躍を予感させます。

タイトルを直訳すると“掃除婦”で、働く女性をテーマにした楽曲のひとつです。ベティはこの歌に力強くも女性らしいエレガントな息吹を吹き込みました。楽曲全体で表現されるのは、パワフルでエネルギッシュな女性像です。その印象はベティ・ライトの存在感に繋がります。

また、『Clean Up Woman』はアメリカの名だたるミュージシャンによってカバーされてきました。プロデューサーとしても名を馳せるアル・クーパー、アメリカを代表する女性シンガーのマリア・アルダーなど、音楽業界にもファンが多い作品です。アメリカ国外でもサンプリングに使用され注目を集めました。

・Where Is the Love(ウェア・イズ・ザ・ラブ)

『Where Is the Love』はライトが楽曲制作に大きく関わり、1976年にグラミー賞のBest R&B Song賞を獲得した作品です。20代とは思えないほどに深く、磨きがかかった歌声に魅了されること間違いなしです。マイアミらしいリズミカルなテンポと軽快なリズムは自然と耳に馴染み、いつの間にかステップを踏んでしまうでしょう。

本作品の制作を皮切りに、ライトは1970年代後半から積極的にセルフプロデュースをおこなっていきます。アーティストとしての節目にもなった、代表曲のひとつです。

・Betty Wright Live(ベティ・ライト・ライブ)

『Betty Wright Live』は1978年に発表されたアルバムです。臨場感溢れるライブの様子を収録した作品で、歌手活動を代表する珠玉の名曲がセットリストに並びます。先に紹介した『Clean Up Woman』や『Where Is the Love』も収録。まさにいいとこ取りのアルバムとなっています。

収録曲の中でも『Tonight is the Night』は必聴でしょう。ライトの最も有名な作品としても知られている名曲中の名曲です。優しいメロディーが印象に残るソウル・ナンバー。スロウなテンポに思わず体が共鳴し、うずいてしまうはずです。

アルバムの中にはおよそ11分にもなる長編メドレーも収録されており、ライブさながらの臨場感を楽しむことができます。ライトの魅力をギュッと詰め込んだ、代表的なアルバムです。

◼︎おわりに

『ソウルの女王』の呼び名で知られるシンガーソングライター、ベティ・ライトの経歴や代表曲を紹介してきました。歌だけでなく、プロデュースや強い女性像を体現した生き様など、ベティ・ライトの魅力が尽きることはありません。そんな彼女の力強く、心に響く名曲をぜひ聴いてみてはいかがでしょうか?

出典:(Wikipedia) ベティ・ライトクリーン・アップ・ウーマン

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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