ビリヤニ:インド半島発祥のスパイスが効いた炊き込みご飯

ビリヤニとはパキスタンやインドとその周辺国のムスリム(イスラム教徒)に親しまれている米料理です。スペインのパエリヤ、日本の松茸ご飯と共に世界3大炊き込みご飯と呼ばれていて、バスマティ米をスパイスと肉と野菜と一緒に炊いて作られます。そんなビリヤニの特徴について解説していきます。

◆ビリヤニの歴史

※プラオ

ビリヤニの起源については諸説ありますが、ペルシア帝国がイスラム教の普及と共に南アジアでも勢力を持った際に広まっていったという説が最も濃厚です。そのため、アフガニスタンのカブールライスや中央アジアのプラオという料理が源流だと考えられます。現在はパキスタンやインド周辺国、東南アジア、アフリカ大陸など幅広い地域でビリヤニによく似た料理が作られています。

◆ビリヤニの特徴

ビリヤニは、地域によって使用するスパイスや肉の種類や調理法に違いが見られます。茹でた米を使うこともあれば生米を使う場合、カレー類と合わせることもあります。またビリヤニはムスリムの料理であるため、豚肉は使用しません。

ビリヤニの主な材料とそれぞれの作り方

米…一般的には、インドの高級米のバスマティ米を使用する
スパイス…ギー・クミン・ナツメグ・コリアンダー・コショウ・ターメリック・シナモン・
クローブ・ローリエ・カルダモン・にんにく・ショウガ・メース・サフランなど
野菜…タマネギ・ジャガイモ・トマト・豆類など
肉…牛肉・鶏肉・羊肉・ヤギ・シカ・ウズラ・ウサギなど
その他…ヨーグルト・レーズン・フライドオニオン・カシューナッツなど

ビリヤニの主な調理法

ビリヤニには大きく分けて3つの調理法があります。

・パッキ

パッキは「調理された」という意味のヒンディー語です。ほとんどのビリヤニはこの調理法で作られています。最初にグレービーという肉などから作るソースを作ります。そして、半分ほど茹でた米とグレービーを交互に重ねて層にした状態で炊き込む作り方です。

・カッチ

カッチは「生の」という意味のヒンディー語で、インドの中でも特にビリヤニ作りが盛んな町、ハイデラバードでは基本的にこの調理法が用いられています。生肉をスパイスとヨーグルトでマリネして一晩寝かせておき、味がしみ込んだものを鍋底に敷きその上に米を重ねて炊き込む、という作り方です。また、米の下にジャガイモを敷くこともあります。

・生米

生の米から炊き込む調理法で、プラオと似ていますがスパイスの量が多いことと、炊き込み後の米に色がついていることでビリヤニらしさが生まれています。パキスタン北部の都市ラホールや、南インドのタミルナード州ではこの調理法が一般的です。最初に水分が多めのグレービーを作り、グレービーに洗った生米を入れて一緒に炊き込んで作ります。

◆終わりに

ビリヤニはムスリムの人々にとってのお祝いの食事でありますが、インドでは屋台などでも簡単に手に入ります。地域によって使うスパイスや材料や調理法も違い、様々な味わいのビリヤニがあるので、是非色々なビリヤニを食べて試してみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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