紅茶:世界中で愛されている「発酵茶」

今や世界中の人々に愛飲されている紅茶ですが、ひとえに紅茶といっても様々な種類があります。その味や香りは産地や製法、摘み取りの時期によって全く異なり、飲み方のスタイルにも多くの種類があります。

そんな紅茶の歴史と特徴について解説していきます。

◆紅茶の歴史

1639年にイギリス東インド会社がロンドンで初の「ティー・オークション」を開催し、中国産の「ボヘア茶」3樽が競売にかけられました。中国では粗悪な茶として扱われていたボヘア茶ですが、イギリスでは珍しい茶として扱われることとなり、それが後世の紅茶に繋がったと言われています。

1712年頃にはイギリス東インド会社がボヘア茶などの中国茶の輸入を独占するようになり、1765年には砂糖革命が起こった影響で中流階級への普及が進みました。

1823年に第一次英緬戦争が起こり、この戦いにイギリス軍の少佐として従軍していたロバート・ブルースが後にアッサム種として知られる茶を発見し、中国から茶師を招いて茶の生産を始めました。

日本では1972年に初の国産紅茶である三井紅茶が発売され、1939年には日本紅茶協会が設立されました。その後、1971年になると外国産紅茶の輸入が自由化されました。

◆紅茶の特徴

紅茶は緑茶やウーロン茶、ほうじ茶などと同じ茶樹が原料となっています。同じ茶葉から別種のお茶ができるのは、製造方法に違いがあるからです。紅茶は「発酵茶」とも呼ばれ、緑茶やウーロン茶よりもより強く葉を発酵させて作られています。

紅茶といっても様々な種類がありますが、その味や香りは産地や製法によって違いがあり、葉を摘み取る時期によっても変わってきます。

高い標高の涼しい環境で栽培されるもの(ダージリン、ウバ、キーマンなど)は、優れた香りの葉になることが多く、高価となっています。

一方、低地で日射しの強い環境で栽培されるもの(ルフナ、アッサムなど)は、茶湯の水色(すいしょく、抽出液)が濃い優れた味になることが多いとされています。

・紅茶の主な種類

ダージリン・・・繊細で香り高い(ストレート向き)
アッサム・・・濃い味わいで甘みがある(ミルクティー向き)
アールグレイ・・・ベルガモットの香料入り(アイスティー向き)
ウバ・・・メントールの香り(ミルクティーにも向く)
ディンブラ・・・すっきりした味わい(アイスティー向き)
キーマン・・・上品でマイルド
など

◆紅茶の美味しいいれ方

紅茶の本場といわれるイギリスには、「ゴールデンルール」と呼ばれる伝統的な紅茶のいれ方があります。このルールを踏まえた、リーフティーでの紅茶の飲み方をご紹介します。

・紅茶の主な材料

紅茶の茶葉
熱湯

①茶葉を選ぶ
紅茶を召し上がる方の好みに合わせた、新鮮な茶葉を選びましょう。

②お湯を沸かし、ティーポットを温める
沸騰直後(約100℃/大きめの泡がポコポコ出ている状態)のお湯をティーポットとカップに入れ、容器を温めておきましょう。

③お湯を捨て、ティーポットに茶葉を入れる
ティーポットが温かくなったら、お湯を捨て、茶葉を入れましょう。

【茶葉の分量(目安)】

・大きい茶葉「ティースプーン大盛り1杯(約3g)」
・小さい茶葉「ティースプーン中盛り1杯(約2.5〜3g)」
※ティースプーン1杯、1人分として入れましょう。

④お湯を注ぎ、茶葉を蒸らす
沸騰直後のお湯(1杯あたり150〜160mlが目安)を人数分注ぎ、じっくりと茶葉を蒸らしましょう。
蒸らすことで「ジャンピング(茶葉が上下運動を繰り返す)」が起こり、茶葉の旨味が引き立ちます。

【茶葉を蒸らす時間(目安)】

・大きい茶葉「3〜4分」
・小さい茶葉「2分半〜3分」
※茶葉の種類によって、多少時間は変わります。

⑤茶こしを使い、ティーカップへ注ぐ
じっくりと茶葉を蒸らした後、ティースプーンでポットの中を軽く混ぜましょう。
ティーカップへ注ぐ際には、濃さにムラが出ないよう「茶こし」を使って回し入れます。

⑥ベスト・ドロップ
紅茶の旨味が凝縮されている最後の一滴を「ベスト・ドロップ」と言います。
(ゴールデン・ドロップとも言う)美味しい紅茶を作るためには、最後の一滴まで丁寧に入れることが大切です。

◆終わりに

世界各国で日常的に飲まれている紅茶ですが、その種類や飲み方は実に多様であることがわかりますね。自分好みの紅茶を見つけ、優雅なティータイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。

出典:
Wikipedia 紅茶の歴史
Wikipedia 紅茶の生産
日本紅茶協会 紅茶のいれ方

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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