八宝茶(はっぽうちゃ、バーバオチャ):健康に役立つ伝統的な美しいお茶

八宝茶は、中国の伝統的な花茶の1つとして古くから親しまれてきました。色鮮やかで美しい見た目もさることながら、ふんだんに含まれている漢方素材はどれも体に良く薬膳としての効能も優れています。そんな八宝茶の歴史と特徴について解説していきます。

◆八宝茶の歴史

「八宝」は「たくさん」という意味であり、八宝茶は茶葉に数種類の漢方素材をブレンドした美容や健康にいいお茶です。中国では8は縁起が良い数字とされ、この他にもいろいろなところで8という数字が使われます。八宝茶もその1つですが、入っている漢方が8種類というわけではなく、漢方を何種類入れるかの決まりはありません。

八宝茶の起源は、行商人がシルクロードの旅の途中で手に入れた茶や果実や花などに湯をさして飲んだことだと言われています。また茶葉の貴重な地域で、茶葉の代わりとして花や果実を煎じて飲んでいたことがきっかけだと言われることもあります。

明時代の初期、朱元璋(しゅげんしょう、明の始祖)が茶葉に関わる法律制度を発布したことによって、中国のお茶文化は急速に発達していきました。また、六大中国茶(青茶・黒茶・緑茶・紅茶・白茶・黄茶)の基礎と、八宝茶が含まれる花茶の製造技術はこの時代から成熟したものです。八宝茶はその薬理作用から、伝統的に薬膳茶として振る舞われてきましたが、現在の中国のレストランなどでは食後に提供されることがよくあります。

◆八宝茶の特徴

八宝茶は香り高く見た目も美しいため、中国では冠婚葬祭や客をもてなす機会に欠かせないものとなっています。緑茶をベースに漢方をブレンドするこのお茶ですが、地域や家庭によって漢方のブレンドは異なります。

また漢方が多く含まれ香りが強く苦みや酸味が強いため、まろやかな味にするために氷砂糖を入れ甘くして飲むこともあります。また、それぞれの漢方が示す効能による体質改善を試み、自分にあった漢方をブレンドしてみることも八宝茶を楽しむ上での醍醐味の1つです。

八宝茶の主な材料

※サンザシ

・緑茶(中国のもの)
・ブレンドする素材…陳皮(チンピ)、クコの実、松の実、菊花、蓮実、山査子(サンザシ)、雪菊、野苺、決明子(ケツメイシ)、棗(ナツメ)、胖大海(パンダーハイ)、龍眼(ロンガン)、レーズン、銀耳(シロキクラゲ)、杏子、糖衣されたドライフルーツなど、何を入れるかは本当に自由です。素材それぞれの量もお好みで構いませんが、主張の強い素材は1つだけにしておくのが吉でしょう。
・氷砂糖
・熱湯

八宝茶の美味しい飲み方

まずティーポットとカップを用意し、お湯を沸かします。沸かしている間にポットに緑茶とお好みの素材を入れておきます。お湯が沸いたらそこに注ぎ、2~3分ほど蒸らしたら完成です。お好みで氷砂糖を足してください。

※ロウガン(入れる際は周りの殻を剥いてください)

そして、お茶を飲んだ後に残った漢方素材もぜひ召し上がってみてください。入っている素材はどれもとても栄養価が高いものばかりで捨てるのはもったいないですし、簡単な食事代わりにもなります。

◆終わりに

八宝茶は漢方素材をたくさん摂取でき、日々の健康維持だけでなく体調が優れないときにも役立ちます。また、乾燥させた花びらを入れるとみるみるうちにお湯が色づいたり、成分同士が反応してお湯の色が変わっていったりして、見た目にもとても楽しいお茶です。お好きな素材をブレンドした八宝茶を、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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