ボズ・スキャッグス:アダルト・コンテンポラリーを代表するミュージシャン

ボス・スキャッグスはアダルト・コンテンポラリー、ブルーアイド・ソウルを代表するミュージシャンです。1977年に発表したアルバムからシングルカットされ、スマッシュヒットを記録した『Lowdown』は、同年のグラミーでBest R&B Song賞に輝いた名曲です。エレガントでアダルトな雰囲気が漂う彼作品は、今も世界中から注目を集め続けています。そんな、ボズ・スキャッグスの経歴や代表作を紹介します。

◼︎ボズ・スキャッグスとは

ボズ・スキャッグスは、1944年にアメリカのオハイオ州カントンで生まれました。ボズ・スキャッグスといえばアダルト・コンテンポラリー(ACやAORと略される)界を牽引してきたミュージシャンで、しなやかで洗練された音楽を数多く生み出してきました。AORは1970年代後半から1980年代にかけて流行した音楽のジャンルです。

ボズ・スキャッグスが音楽を始めたのは12歳頃で、それからさまざまなジャンルの音楽に触れ、感性を磨いてきましたが、子供の頃に受けた影響はその後の音楽性を形成する根幹となりました。彼はバンドでギターとヴォーカルを担当したこともあり、大学時代には若き日のスティーブ・ミラーとタッグを組んだこともあります。

1960年代に活動の拠点をロンドンに移し、新たな音楽観を構築していきます。いくつかのバンドに加入し、国の垣根を超えて精力的に活動していました。バンド活動のほかソロでヨーロッパ遠征も行い、その際に演奏を聴いたレコード会社に声をかけられデビューを果たします。

アメリカに帰国後は、サンフランシスコを拠点に音楽活動を再開。そして1967年には旧友であるスティーブ・ミラーのアルバム、『Children of the Future』や『セイラー』にギターと一部のリードヴォーカルで参加し、高い評価を獲得します。そしてスティーブ・ミラーのバンドを脱退した後、1969年にアメリカでもデビューを果たしました。しかしデビューから数年はヒットに恵まれず、苦しい時期が続きました。

そんな彼の転機となったのは1976、スタジオアルバム『Silk Degrees』がスマッシュヒットを記録したことでした。ビルボード・チャートで2位を獲得し、イギリスのチャートでも上位ランクイン、自動車メーカーのトヨタのCMソングに起用されるなど着実に知名度と評価を獲得していきました。また、2000年代以降はジャズのスタンダードナンバーに挑戦するなど、精力的な音楽活動を続けています。そんなARCを代表するミュージシャン、ボズ・スキャッグスの美しいメロディーは今なお、国内外を問わず高い人気を誇っています。

◼︎ボズ・スキャッグスの代表作品

ここではそんなボズ・スキャッグスの代表曲を紹介します。まず1つめは、ボズ・スキャッグスの代表作品といえば、1977年にグラミー賞を受賞した『Lowdown』でしょう。英語のスラングで“最低な現実”を意味し、彼がアーティストとしての名声を獲得した立役者のような作品です。2つ目はアルバムからシングルカットされた『We`re All Alone』。多くのアーティストからも支持される名曲です。そして3つ目、彼がその名を世間知らしめるきっかけとなった『Silk Degrees』も外せません。

・Lowdown(ロウダウン)

ビルボード・チャート3位を記録した『Lowdown』は、AORを代表する不朽の名曲です。5分程度の曲で、ボズ・スキャッグスというミュージシャンの魅力がギュッと凝縮されている曲であると言えるでしょう。軽やかで印象的なフレーズとタイトなリズムが、彼の柔らかい歌声と絡み合って不思議なグルーヴが生み出されています。グラミー賞も受賞した名曲、必聴です。

・We’re All Alone(ウィー・アー・オール・アローン)

『We’re All Alone』は様々なアーティストにカバーされている曲であり、誰もがどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。アルバム『Silk Degrees』からシングルカットされたはいいものの、当初はあまり人気がなかったのだとか。この曲が注目されたのは、アメリカの歌手、リタ・クーリッジにカバーされたことがきっかけでした。クーリッジが1977年に制作したアルバムに収録されていましたが、このアルバムからもシングルカットされます。そして1977年のビルボード・チャートでは7位を獲得しました。この曲の、様々なアーティストのカバーを聴き比べてみるのもおすすめです。

・Silk Degrees(シルキー・ディグリーズ)

『Silk Degrees』というアルバムを抜きにしてボズ・スキャッグスを語ることはできないでしょう。1976年に発表した本作のヒットは、彼のアメリカでの活躍の原動力となりました。コロムビア・レコードから販売されたこのアルバムの総売上枚数は約500万に達し、圧倒的なセールスを記録しました。収録された10曲はどれも名曲で、軽く爽やかなAORらしい魅力の中に時折差し込まれる切ないメロディーが癖になります。ボズ・スキャッグスを堪能するためには外せない一枚であり、上質な時間のお供に最適です。

◼︎おわりに

ARCの新境地を築いたアーティスト、ボズ・スキャッグスの経歴や代表曲を紹介してきました。その人気は現在も衰えることなく、彼の曲は時代を超えて愛され続けます。ぜひ一度ゆっくりと耳を傾けてみてください。70年代に大流行した曲の新しい魅力が、再発見されるかもしれません。

『Lowdown』

ボズ・スキャッグスの公式youtubeチャンネル

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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