烏龍茶(ウーロンチャ):各地で栽培され800以上の品種が生まれた中国茶

烏龍茶(ウーロンチャ)は、主に中国の福建省や広東省、台湾で生産されている半発酵のお茶です。香りの良さとフレッシュな後味を追求し改良を重ねられ、現在ではかなりたくさんの種類のものがあります。そんな烏龍茶の歴史や特徴について解説していきます。

烏龍茶の産地について

烏龍茶は中国の福建省や広東省、または台湾が主な生産地です。中でも特に福建省の泉州市安渓(あんけい)県は、質・量とともに烏龍茶生産のトップと言われています。また、近年は製茶の技術がその他のアジア圏にも広がり、ベトナムやタイの山岳地帯やインドのダージリン、日本などでも少量ですが生産されています。

烏龍茶の歴史

その昔、中国では皇帝に最高級のお茶を献上する文化がありました。そして各地の茶農家は製造方法を改良して香りの良さを追求していった結果、明の時代に烏龍茶が誕生しました。そのため烏龍茶は、皇帝を意味する「龍」の文字がついた名がつけられたのです。

発祥地についてははっきり判明していませんが、広東省潮州市潮安(ちょうしゅうししょうあん)の茶葉「石古坪(せきこへい)」や、鳳凰山(ほうおうざん)の茶葉「鳳凰単欉(ほうおうたんそう)」に由来があると考えられています。

烏龍茶の特徴

烏龍茶は生産地や採取する茶の木によって香りや味わいが異なるものが、800種以上もあります。しかし総括すると、さっぱりした味わいで余韻が残るお茶と言われることが多いです。

お茶の種類は茶葉をどの程度発酵させているかで変わり、茶葉自体はどのお茶も同じものです。烏龍茶は発酵している茶葉と不発酵の茶葉が混ざっている半発酵茶で、六大中国茶の中では「青茶(せいちゃ・あおちゃ)」に分類されています。

半発酵の独特の製法によりカテキンがいくつも結合した結果、烏龍茶だけがもつ成分「ウーロン茶ポリフェノール」が生まれました。ウーロン茶ポリフェノールには、中性脂肪の燃焼を促し血中のコレステロールを抑制してくれる役割があります。

烏龍茶の主な種類

烏龍茶と言っていくつかの種類があり、発酵の度合いが深いか浅いかでそれぞれ味や特徴が大きく異なります。

鉄観音:中国の福建省泉州市安渓(あんけい)県と台湾の台北市文山(ぶんざん)区付近で栽培される、烏龍茶の一種です。強く揉捻されているため、茶葉が丸まっていて表面に光沢があり、花のような香りとふくよかな甘みが特徴です。

凍頂烏龍茶:台湾の南投県鹿谷郷(なんとうけんろっこくきょう)で栽培される烏龍茶で、台湾を代表するお茶です。緑茶に似た味と言われることがよくありますが、日本などでよく飲まれる緑茶とは違った独特のフレッシュな香りが特徴です。

東方美人:台湾・新竹県(しんちくけん)などで生産される烏龍茶で、発酵度が高く紅茶に近い色や風味。蜜のような甘みフルーティな香りが特徴ですが、これはもともとウンカという害虫によって使い物にならなくなった茶葉を、試しに製茶してみたことから出来上がったそうです。

終わりに

烏龍茶にも様々な種類がありますがどれも栄養価は高く、ウーロン茶ポリフェノールの働きによる健康維持が期待できます。烏龍茶は発酵具合をわざと進めたり遅らせたりと、お茶の中でも作業工程が多く、手間がかかる分多くの人に愛されています。是非、好みの烏龍茶を探してみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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