白茶:福建省で始まった茶葉の芽だけを使ったお茶

白茶(はくちゃ、しろちゃ、パイチャ)は「清代」の嘉慶帝の嘉慶元年(1796年)に福建省で生産が始められた比較的新しい中国茶です。当初は小さい茶木の芽を摘んでいましたが、次第に福鼎(ふくてい)大白茶や政和大白茶という優良な品種の茶葉の芽だけを使うようになりました。現在では福鼎(ふくてい)大白茶や、政和大白茶の白い毛の芽を使って造り出された茶葉だけが「大白」として「白茶」になるとされています。

大白のほかに水仙品種から作られる「水仙白(シュイシェンパイ)」や福鼎用菜茶から作られている「小白(シャオパイ)」があります。また、茶葉の摘み方によっても種類が異なり、「一芯一葉」という芽だけを使う白茶が「白芽茶(パイヤーチャア)」で「一芯二葉」を使った白茶を「白葉茶(はくようちゃ、パイイエチャア)」と言います。

※中国福建省

白茶は、水色(すいしょく)が緑がかった淡い黄色で、あっさりとした味のため比較的飲みやすいのが特徴です。特に、最高級と言われる白茶はとても良い香りがします。また、ほかの中国茶よりもカフェインの含有量が多いですが、ポリフェノールやアミノ酸、活性酵素が豊富に含まれており、健康や美容茶として福建省では一般的に飲まれています。その上、このお茶の期待できる効用や効果が比較的持続するというのも、飲み続けられている理由のひとつなのでしょう。

◆白茶の製造方法

白茶は福建省や台湾の一部地域だけで作られているため生産量が限られています。また、このお茶は萎凋(いちょう)と乾燥というシンプルなふたつの製造工程で作られており、ほかの中国茶との大きな違いは「揉む」作業がないということです。そのため白茶の発酵はとてもゆっくりと進みます。

白茶は芽を摘んだ後、ゴザや丸いカゴなどに広げて日光に当てたり、室内で空気にさらしたりして自然乾燥させていきます。室内外のどちらにするのかは、その日の天候によって決まり、一般的には曇りや雨の日が室内で、天気が良い日は室外で乾燥させています。

90%ほど茶葉の水分を飛ばした後は弱火(40度から50度)でゆっくりとさらに乾燥させていきます。すべての工程がゆっくりとした自然任せになるため発酵もゆっくりとなり発酵度合いは弱いものになります。

※白毫銀針

◆代表的な白茶

代表的な白茶は「白毫銀針(はくごうぎんしん)」と「白牡丹(はくぼたん)」です。白毫銀針は新芽を原料とし、針のようにまっすぐで銀のような色をしていることからこの名前が付けられ、清々しい味わいと独特な香りや渋みが魅力的なお茶です。白牡丹は茶葉でお茶を入れたときつぼみが開くように見えることからこの名前が付き、さわやかな味わいとやや甘みが感じられることが特徴となっています。また、いずれの白茶も湯の色は奇麗なオレンジ色です。

白茶は長期保存することができ10年まで風味を持続しますが、2、3年のものがおいしいといわれています。まだ白茶を味わったことのない方は是非、購入してみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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