緑茶:中国で最も歴史が古く愛好されているお茶

中国の緑茶は摘み取った茶葉を加熱処理することで、酸化発酵を止めた不発酵のお茶です。中国では茶葉を蒸すのではなく釜炒りする方法が一般的です。緑茶は中国で最古のお茶とされ、中国人に最も好まれていることから、消費量の7割から8割を緑茶が占めていると言われています。

緑茶は基本的に不発酵のお茶ですが最近ではわずかに発酵させた雲峰などのお茶も見られるようになりました。また、緑茶はその殺青方法(加熱処理方法)の違いによって「炒青」、「蒸青」、「こう青」、「晒青」の4つに分類することができます。

◆緑茶の製造方法

緑茶の製造方法はとてもシンプルで、茶葉を摘み取ったらすぐに発酵抑止のため殺青し、揉んで乾燥するだけです。基本的な工程は同じですが殺青方法や茶葉の揉み方などを工夫することで、それぞれの緑茶は違った特徴を出します。発酵しないために摘み取るとすぐに殺青されますが、茶葉の生臭さを消し、香りをよくするための工夫をします。それは酵素を抑えるための冷却と、加工しやすくするための「しおれさせる」という工程になります。そして適切な殺青のタイミングを探っていきます。

◆緑茶の殺青方法

中国で主流の殺青方法を「炒青(シャオチン)緑茶」と言います。釜で炒って仕上がった茶葉のかたちによって「長炒青(チャンシャオチン)」、「円炒青(ユエンシャオチン)」、「扁炒青(ビエンシャオチン)」に分けることができます。

「長炒青(チャンシャオチン)」

長炒青は眉毛のように棒状によじれた形をした茶葉が特徴です。最も有名なのが「眉茶」という銘柄です。産地の名称が眉茶の前についていることが多く、銘柄の最後に眉茶とついているお茶は長炒青といえます。ヨーロッパに緑茶として最も早く輸出されたため、現在でもモロッコやアルジェリアで好んで飲まれています。

「円炒青(ユエンシャオチン)」

丸い粒状で揉んで丸められているのが特徴で、真珠のような形状から「珠茶」とも呼ばれています。この種のお茶が初めてヨーロッパに輸出された際には高級緑茶とされていました。

「扁炒青(ビエンシャオチン)」

平たく押しつぶしたような形状に茶葉を仕上げたお茶です。とても珍しい茶葉のかたちで杭州の「龍井茶(ロンジンチャ)」が有名です。

「こう青緑茶」

火で焙り殺青する緑茶です。吸着性がいいのでジャスミン茶などの花茶の原料として使われています。再加工されることが多いこう青緑茶ですが、高級緑茶として安徽省の「黄山毛峰(ファンサンマオフォン)」や「太平猴魁(タイピンホークイ)」、浙江省の「雁蕩毛峰(イェンダンマオフォン)」があります。

「晒青(サイセイ)緑茶」

晒青緑茶は日光で殺青する緑茶です。独特の風味があるため生産地域の中国西南各省で好まれています。

「蒸青緑茶」

日本茶で多く用いられている蒸すことで茶葉を殺青した緑茶です。

日本でも馴染み深い緑茶ですが、中国にもたくさんのお茶があります。この機会に是非中国緑茶を味わってみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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