オリバー・ストーン:『プラトーン』を制作した映画監督

オリバー・ストーンは1946年9月15日アメリカ合衆国ニューヨークに生まれた映画監督です。『プラトーン』や『ワールド・トレード・センター』などを制作したことで知られており、アメリカ連邦政府やアメリカ政治を強く批判する作品を制作していることで知られています。そんなオリバー・ストーンの人生と作品について詳しく解説していきます。

■オリバー・ストーンとは

オリバー・ストーンは1946年9月15日アメリカ合衆国ニューヨークに生まれました。父ルイスはユダヤ系の株式仲買人であり、母親はフランス系のカトリック教徒でした。ストーンはイェール大学に進学するも中退してベトナムに赴き、英語を教えるなどして半年過ごし、その後復学。しかしまたも中退してしまいます。

1967年には陸軍に所属し、ベトナム戦争に従軍。空挺部隊に所属し、偵察部隊に加わっていたものの、死傷率が高いことで知られる舞台であり、この舞台に所属したことはストーンののちの作品に大きな影響を与えることになります。

除隊後はニューヨーク大学でマーティン・スコセッシに師事しながら映画製作を学んでいたものの、しばらくは不遇の時代が続きました。しかし1974年に『邪悪の女王』で長編監督デビューし、脚本を担当した1978年の『ミッドナイト・エクスプレス』ではアカデミー脚色賞を受賞。その後も『プラトーン』や『7月4日に生まれて』などでアカデミー監督賞を受賞し、世界的な映画監督となっていきました。

■オリバー・ストーンの作品

オリバー・ストーンの作品の特長は、アメリカ連邦政府やアメリカ政治を強く批判する作品が多くみられることでしょう。ストーンはベトナム戦争に従軍したことから戦争という異常状況下で人間はいかに残酷になれるか、また戦争がどれほどまでに非人道的なものであるかを強く訴えており、こうした経験が作品を通してアメリカ政府を批判する姿勢につながったと考えられます。

そんなストーンの作品には、どのような作品が含まれているのでしょうか。主要な作品についてご紹介します

・『プラトーン』 1986年

※画像はイメージです

本作品は1986年に制作された作品で、『ディア・ハンター』や『地獄の黙示録』についでベトナム戦争を描いた代表的な作品とされている作品です。ストーンの実体験に基づき、アメリカ軍による無抵抗のベトナム民間人に対する非道の数々を描いたことから、アメリカ国内でも賛否が分かれている作品でもあります。また第59回アカデミー賞作品賞、第44回ゴールデングローブ賞ドラマ部門作品賞を受賞しましたことでも話題になりました。

1967年のベトナム共和国。クリス・テイラーは黒人やそのほかの少数民族といったマイノリティや貧困層が職業と現金をもとめてアメリカ軍に入隊していく事実に憤りを覚えていました。そして両親の反対を押し切って大学を中退すると、アメリカ陸軍に非難。ベトナム戦争の戦場にやってきたものの、ジャングルで敵味方が混在する戦場の過酷さはテイラーの想像をはるかに凌駕するものであり、テイラーは配属当日にして自分の決断を公開し始めていました。

クリスはアメリカ陸軍第25歩兵師団のある小隊に配属されたものの、そこは鬼軍曹バーンズとエリアス軍曹が取り仕切る世界であり、小世界が作り上げられていました。そのうち戦争は過酷さを増していき、ベトコンとの戦いはもちろん、味方の同士討ちまでもが起き、生き残った兵士たちの中には現地民間人に手をかけるものもあらわれました。

出典:Wikipediaプラトーン

・『ウォール街』 1987年

※画像はイメージです

本作品は1987年に制作された作品で、若手証券マンと貪欲な投資家による企業買収を描いたサスペンス作品です。時代を反映した内容であったことから大ヒットし、実際のウォール街にも大きな影響を与えました。

証券会社に勤める営業マンのバドは貧しい生活から抜け出すべく、出世を夢見る日々を送っていました。ある日バドは営業のために投資家ゴードン・ゲッコーのオフィスを訪れ、父が務める航空会社「ブルースター・エアライン」の内部情報をもとに注文を取ることに成功。しかしゴードンはバドを利用してインサイダーを行うための情報収集を指示するようになります。そしてゴードンの計画にからめとられていくバドでしたが、その真意を知るとバドはゴードンにリベンジを仕掛けるのでした。

出典:Wikipediaウォール街_(映画)

・『アレキサンダー』 2004年

※画像はイメージです

本作品は2004年に制作された作品で、マケドニア王アレクサンドロス3世の生涯を描いた作品です。

紀元356年にマケドニア王フィリッポスと母オリンピアスの間に生まれたアレキサンダー。しかし母親は息子を王にすることだけに情熱を燃やし、父は権力を奪われることを恐れて絶えず争う毎日を送っており、友人との交流に平安を見出していました。やがて父王が暗殺されると20歳のアレキサンダーはマケドニア王に即位。アレキサンダーはギリシアや西アジア全域に進軍して圧勝し、紀元前331年には世界最強と呼ばれたペルシア帝国を滅亡させることに成功します。

東西融合政策をかかげたアレキサンダーはアジア侵攻の最中、バクトリアの王女ロクサネを第一夫人に迎えます。この結婚は母親のオリンピアスはもちろん、将軍たちからも非難されるものであり、アレキサンダーは徐々に仲間からも命を狙われるようになっていきます。やむを得ず、不満分子を粛清しながら遠征を進めたものの、アレキサンダーは徐々に孤立していってしまいます。そしてついにインドの地を踏んだものの、32歳で謎の突然死を遂げるのでした。

出典:Wikipediaアレキサンダー_(映画)

・『ワールド・トレード・センター』 2006年

※画像はイメージです

本作品は2006年に制作された作品で、アメリカ同時多発テロ事件で崩壊したワールド・トレード・センターを舞台にした作品です。

2001年9月11日のニューヨーク。湾岸局警察に勤めるベテラン巡査部長のジョン・マクロ―リーンやウィル・ヒメノたちも通常通り業務を開始し、いつもと同じ一日が始まったかのように見えました。しかし午前8時40分過ぎ、突如タワー1にアメリカン航空11便が激突。またタワー2にもユナイテッド航空175便が激突し、全世界を驚かせることになります。ジョンたち警察官は上層部に取り残されている人々を避難誘導するべくタワーに向かったものの、そこには思いがけない事態が待っていました。

出典:Wikipediaワールド・トレード・センター_(映画)

■おわりに

オリバー・ストーンは『プラトーン』や『ワールド・トレード・センター』といった作品を制作したことで知られる映画監督です。その制作スタイルにはアメリカ政府やアメリカ政治への批判が強く織り込まれており、特に『プラトーン』はベトナム戦争におけるアメリカ兵の行いをテーマとしたことから議論を呼ぶ作品となりました。そうした制作スタイルには、ストーンが従軍したベトナム戦争の経験が強く影響しており、後世に戦争をもたらさないという強い意志がストーンを突き動かしているといえるでしょう。

出典:Wikipediaオリバー・ストーン

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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