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リー・タマホリ:『007 ダイ・アナザー・デイ』や『戦場のメリークリスマス』を制作した映画監督

リー・タマホリは1950年6月17日にニュージーランドのウェリントンに生まれた映画監督です。『007 ダイ・アナザー・デイ』や大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』で助監督を務めたことでもしられています。そんなリー・タマホリの人生と作品について詳しく解説していきます。

■リー・タマホリとは

リー・タマホリは1950年6月17日ニュージーランドのウェリントンに生まれました。人口の約90パーセントがイギリス系であるニュージーランドにおいて、先住民ポリネシア系マオリ出身の父とイギリス系白人である母との間に生まれ、タワ・スクールとタワ・カレッジで教育を受けたタマホリは、最初コマーシャル制作者及び写真家としてキャリアをはじめることになります。

1970年代後半には映画業界に移ったタマホリは録音アシスタントの仕事をはじめ、その後テレビコマーシャルの監督の仕事で100本以上を制作し、また国際的な賞を受賞することもあったことから、徐々に高く評価されるようになっていきました。1983年にはジェフ・マーティ監督の『UTU/復讐』や大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』などの長編作で助監督をつとめ、1990年にマオリの血を引くアラン・ダフによるマオリ家庭をテーマとしたベストセラー小説『ワンス・ウォリアーズ』を映画化して監督デビュー。ニュージーランドにおいてマイノリティーとして生きるマオリの人々の貧困や生活苦をテーマとしたことで話題になりました。

デビュー作が大成功となったことで、タマホリはハリウッドに制作拠点を移し、ハードボイルドや犯罪ものといったいわゆるフィルム・ノワール形式の作品を制作するようになります。ジェームズ・パターソン原作の犯罪心理捜査官アレックス・クロスシリーズを映画化した作品『スパイダー』は高く評価され、犯罪映画でも名をあげるようになっていきました。また2002年にはピアース・ブロスナン主演の007シリーズ『007 ダイ・アナザー・デイ』を制作。現在も制作に励む生活を送っています。

■リー・タマホリの作品

リー・タマホリの作品の特長は自らの出自に関連するマオリをテーマとして扱っているほか、犯罪ものやスパイ映画を得意としている点でしょう。特に『ワンス・ウォリアーズ』はスティーブン・スピルバーグ監督の『ジュラシック・パーク』と並ぶ興行成績を上げたことからも、タマホリが稀な才能を有する監督であることが伺えます。

そんなリー・タマホリの作品には、どのような作品が含まれているのでしょうか。主要な作品についてご紹介します

・『戦場のメリークリスマス』 1983年

※画像はイメージです

本作品は1983年に日本、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド合作で制作された作品で、タマホリは助監督をつとめました。原作はローレンス・ヴァン・デル・ポストの『影の獄』にて収録された「影さす鉄格子」と「種子と蒔く者」であり、作者自身の日本軍捕虜収容所体験に基づいて描かれた作品です。

1942年日本統治下にあるジャワ島の日本人捕虜収容所。朝鮮人軍属のカネモトはオランダの男性兵を性的に暴行し、その事件の処理にあたった英国陸軍中佐のジョン・ロレンスと軍人原は奇妙な友情で結ばれていきます。その一方腹の上官で所長の陸軍大尉ヨノイは、輸送体を襲撃した末に捕虜となった陸軍省さジャック・セリアズを預かることになり、その反抗的な態度に悩ませられながらも、その人となりに惹かれていっていました。

・『狼たちの町』 1996年

※画像はイメージです

本作品は1996年に制作された作品で、ロサンゼルスの凶悪犯罪と戦う組織犯罪特別捜査官たちの活躍を描いた作品です。

1950年代初頭のアメリカ、ロサンゼルス。多発する凶悪犯罪を取り締まるため、ロサンゼルス市警は組織犯罪特別捜査官「ハット・スクワット」を組織。所長直属の「ハット・スクワットは」どんな圧力に屈することもなく操作を行うことから、全米の犯罪者から恐れられていました。

そんなある日捜査官のリーダーであるマックス・フーバーのもとに、かつての愛人アリソンが無残な死体となって発見されたという知らせが入ります。ショックを受けるフーバーだったものの、しばらくして軍の施設らしき場所で情事を楽しむアリソンと男性の姿が移されたフィルムが送られてきたことで、フーバーはアリソンの死がアメリカ軍に深く関わっていることを知ります。

・『ザ・ワイルド』 1997年

※画像はイメージです

本作品は1997年に制作された作品で、アンソニー・ホプキンスとアレック・ボールドウィンが出演したことで話題になった作品です。

大富豪で実業家のチャールズは妻でファッションモデルのミッキーと専属カメラマンであるロバート、そして助手スティーブとともにアラスカに自家用機で旅行に出かけます。チャールズは山小屋で誕生日を迎えるものの、ミッキーとロバートが浮気関係にあることを薄々気が付いており、どうにか2人の関係を暴きたいと考えていました。

そんな中現地に住む老人スタイルズの山小屋で部屋に飾ってあったインディアンの写真に目をとめたロバートは彼の写真を撮りに行こうとチャールズを誘い、ミッキーとスタイルズを残して撮影に向かマス。しかし移動中にカモメの大群と衝突して飛行機は墜落。3人はヒグマに襲われ、足を負傷していたスティーブは真っ先に狙われ殺害されてしまいます。

・『007 ダイ・アナザー・デイ』 2002年

※画像はイメージです

本作品は2002年に制作された作品で、「007」シリーズ第20作にあたります。またピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンドを演じた最後の作品にもあたります。

ジェームズ・ボンドは北朝鮮に侵入。ダイヤモンド承認に成りすまして、非武装地帯にある基地を訪れ、アフリカから不正輸出されたダイヤモンドと引き換えに武器の密輸を行っていたムーン大佐を抹殺するという任務についていました。しかしムーン大佐の側近のザオがボンドの情報を照会したことからその正体が暴かれてしまい、長きにわたる監禁・拷問を受けることになってしまいます。

14か月後逃亡先で中国の諜報員3名を殺害して捕まったザオとの捕虜交換が行われ、ようやくMI6に戻ったボンドだったものの、00ナンバーの剥奪が告げられてしまいます。実は1週間前に北朝鮮内部に潜り込んでいたアメリカ人工作員が処刑され、北朝鮮での拷問で機密情報を漏らしたのだと考えられていたのでした。

■おわりに

リー・タマホリは1950年6月17日にニュージーランドのウェリントンに生まれた映画監督であり、『007 ダイ・アナザー・デイ』や『ワンス・ウォリアーズ』を制作したことで知られています。マオリ出身の映画監督として、その文化や現状をテーマとした作品を制作したという点では映画史残る功績を残したといえるでしょう。これを機に、ぜひリー・タマホリの作品を鑑賞してみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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