リドリー・スコット:『エイリアン』や『ブレードランナー』を制作した映画監督

リドリー・スコットは1937年11月30日イングランドのタイン・アンド・ウィアに生まれた映画監督です。『エイリアン』や『ブレードランナー』といった作品を制作したことで知られており、また弟であるトニー・スコットやジョーダン・スコットも映画監督をしていることで有名です。そんなリドリー・スコットの人生について詳しく解説していきます。

■リドリー・スコットとは

リドリー・スコットは1937年11月30日にイングランドのタイン・アンド・ウィアに生まれました。ウェスト・ハートブール美術大学でグラフィックデザインや絵画、舞台芸術などを学んだ後、ロイヤル・カレッジ・オブアートに進学してグラフィックデザインを専攻。卒業後はBBCにセット・デザイナーとして入社、数多くの番組を手がけるようになります。やがてドキュメンタリーやテレビドラマの演出をするようになったものの、より自由な制作活動を求めて制作会社を設立。コマーシャル制作を請け負うようになり、各国の国際映画祭で数々の賞を受賞します。

その後映画監督に進出。デビュー作である『デュエリスト/決闘者』でカンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞し、1979年には『エイリアン』で世界的ヒットを記録。その後はアメリカを制作の活動拠点にしていきます。またフィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』を映画化した『ブレードランナー』では、数々の特殊効果を用いることによって映像化は困難とみていた原作ファンを驚かせるような作品を制作し、大きな反響を得ました。

2000年には1億ドルを超える制作費と宣伝費を費やした大作『グラディエーター』で第73回アカデミー賞作品賞および第58回ゴールデングローブ賞ドラマ部門作品賞を受賞。興行的にも大ヒットを記録し、世界的な名監督として知られるようになっていきました。

■リドリー・スコットの作品

リドリー・スコットの作品の特長は、絵コンテの執筆から撮影にいたるまで自身で行っていることでしょう。そうした技術はBBC時代から培ったものであり、撮影に関してはフィルムやレンズ、照明にいたるまで熟知しているため、撮影監督と対立してトラブルを起こしたこともあります。

それほどまでに映像美を追い求めるリドリー・スコットの作品には、どのような作品が含まれているのでしょうか。主要な作品についてご紹介します。

・『デュエリスト』 1977年

※画像はイメージです

本作品は1977年に制作された作品で、リドリー・スコットの監督デビュー作にあたります。原作はジョセフ・コンラッドによる短編小説『決闘』であり、1800年のフランスを舞台に若手士官たちの物語が描かれていきます。

士官のデュベール中尉はトレアール将軍から第7騎兵隊のフェロー中尉への謹慎処分の伝令を受けます。フェロー中尉は決闘月であり、軍の規律を破っては無意味な決闘を繰り返し、ストラスブールでは市長の甥に重傷を与える事件を起こしていました。

フェローと面会したデュベールは軍令を与えるものの、フェローは逆恨みしてデュベールに決闘を申し込みます。決闘は引き分けに終わるものの、フェローはデュベールに執着するようになり、ことあるごとに決闘を仕掛けるようになっていきます。フランス帝政の崩壊後デュベールは王党派の将軍に出世し、結婚を機にフェローとの関係を終わらせようとするものの、フェローはあきらめずに最後の決闘を申し込み、デュベールは家族を守るために決闘に臨むことになります。

・『エイリアン』 1979年

※画像はイメージです

本作品は1979年に制作された作品で、第52回アカデミー賞では視覚効果賞を受賞、また第11回星雲賞映画演劇部門賞を受賞し、2002年にはアメリカ国立フィルム登録簿に登録されました。

西暦2022年、宇宙貨物船ノストロモ号はほかの恒星で採掘した鉱石を積み、地球に戻る途中にありました。乗組員たちはハイパースリープから目覚め、到着も間近と思われたものの、船を制御するコンピューター「マザー」が知的生命体のものと思われる信号を受信したことにより、その発信源である星に進路を変更していたことが判明します。やむなくノストロモ号は発信源の小惑星に到着。船員たちは調査に乗り出すことになります。

船長のダラスと副長ケイン、操縦士のランバートが船外調査に向かうとなどの宇宙船と化石になった宇宙人を発見。その宇宙人には体内から何かが飛び出したような傷跡がありました。調査を進めるうちに船の底に続く穴を発見したケインが穴に降りると、巨大の卵のような物体が無数に乱立する空間にたどり着きます。その一方通信士のリプリーが信号を解析したところ、実は何らかの渓谷であったことが判明し、リプリーは不安に駆られます。

・『ブレードランナー』 1982年

※画像はイメージです

本作品は1982年に制作された作品で、フィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を映像化した作品です。

遺伝子工学技術の進歩により、レンプリカントと呼ばれる人造人間が発明されるようになった21世紀。人造人間たちは優れた身体能力と想像した科学者と同等の高い知性を持っていたものの、その一方でレプリカントは宇宙開他の前線で過酷な奴隷労働や戦闘に従事させられていました。しかし製造から数年経つとレプリカントたちには感情が芽生えるようになり、脱走して人間に反旗を翻す事件が発生。そのため最新のレプリカント「ネクサス6型」には安全装置として4年の寿命が定められていたものの、脱走して人間社会に紛れ込もうとするレプリカントが後を絶たず、重要な社会問題となっていました。当局は事件を解決するため、脱走したレプリカントを見つけ出し射殺する任務を負った警察の選任捜査官「ブレードランナー」を配置することになります。

・『オデッセイ』 2015年

※主演のマット・デイモン

本作品は2015年に制作された作品で、アンディ・ウィア―の小説「火星の人」を原作とする作品です。火星に一人置き去りにされた宇宙飛行士の孤独な奮闘を描き、第88回アカデミー賞では7部門にノミネートされました。

宇宙飛行士のマーク・ワトニーは火星への友人探査計画であるアレス3にクルーとして参加。宇宙船ヘルメス号で火星に到着したワトニーらは探査任務にあたっていたものの、大砂嵐に襲われてしまいます。全ミッションを放棄して火星からの対比を求めてロケットに向かうものの、その最中強風で折れたアンテナがワトニーを直撃し吹き飛ばしてしまいます。チームはワトニーが死んだと判断し、地球に帰還してしまいます。

■おわりに

リドリー・スコットは1937年11月30日にイングランドのタイン・アンド・ウィアに生まれた映画監督で、『エイリアン』や『ブレードランナー』など映画史に残る作品を制作した人物です。作品の絵コンテから撮影にまで関わる徹底した姿勢は時に現場スタッフと軋轢を作ることもあるものの、その作品は世界的に高く評価されています。今後リドリー・スコットはどのような作品を届けてくれるのでしょうか。今後が期待されます。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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