ヴィンチェンゾ・ナタリ:『キューブ』や『カンパニー・マン』を制作した映画監督

ヴィンチェンゾ・ナタリは1969年1月6日にアメリカ合衆国ミシガン州デトロイトに生まれた映画監督です。SFやホラー映画を多く手掛けていることで知られており、特に『キューブ』はホラー・パニック映画として高い評価を得ました。そんなヴィンチェンゾ・ナタリの人生と作品について詳しく解説していきます。

■ヴィンチェンゾ・ナタリとは

ヴィンチェンゾ・ナタリは1965年1月6日アメリカ合衆国ミシガン州デトロイトに生まれました。父親は写真家、母親は保育士という家族のもと育ったナタリは1歳の時にトロントに引っ越し、徐々に映画に関心を持つようになっていきました。ライアソン大学の映画学科で学んだナタリは、1997年に共同執筆した『キューブ』で大ヒットしたことで一躍有名になり、カナダの映画興行記録を更新するなど、世界的に知られるようになっていきました。

その後も『カンパニー・マン』や『スプライス』、『ハウンター』といった作品を制作し、近年は『ハンニバル』や『ウェストワールド』、『ロスト・イン・スペース』などテレビドラマシリーズを多く手掛けています。

■ヴィンチェンゾ・ナタリの作品

ヴィンチェンゾ・ナタリの作品の特長は、SFやスリラー作品を多く手掛けていることであり、特に『キューブ』は大ヒットしました。またナタリの作品にはデヴィッド・ヒューレットがたびたび出演していますが、ふたりは高校の同級生であることで知られています。

そんなヴィンチェンゾ・ナタリの作品には、どのような作品が含まれているのでしょうか。主要な作品についてご紹介します

・『キューブ』 1998年

※画像はイメージです

本作品は1998年に制作された作品で、謎の立方体空間から脱出を図る男女の姿を描いた作品です。ワンセットで登場する役者は7人という低予算作品であるのにもかかわらず大ヒットとなり、カナダにおける興行収入ランキングを塗り替えるほどの人気ぶりとなりました。

ある日突然立方体の部屋の集合体である異空間に、わけもわからぬまま閉じ込められた7人。警察官のクエンティンや数学を専攻するレヴン、中年の女医ハロウェイに建物の実態を知らされぬまま外壁だけを設計したというワースらは協力して脱出を図ることになります。

チームは各部屋の面ごとにある6つのハッチを通って移動しながら出口を探すものの、有名な刑務所脱獄犯のレンがトラップの餌食になり、面々は言いようのない恐怖につつまれます。途中精神障碍者のカザンが加わり、レヴンは持ち前の数学の才能を使って安全な部屋を確認する法則を発見。ようやく外壁にまで到達するものの、出口を見つけることはできず、焦りがチームを包み込んでいました。そんな中クエンティンは仲たがいしたハロウェイを始末してレヴンだけ連れて行こうとしていたワースと喧嘩になってしまい、さらにはいつのまにか出発地点に戻されていました。

戦慄する面々だったものの、出口を見つけるためにカザンは天才的な計算能力を発揮し、ようやく出口を発見。しかしそこでレヴンは錯乱したクエンティンに殺害され、ワースはカザンだけを脱出させクエンティンを道連れに。そしてカザンはひとり脱出し、歩みだすのでした。

・『388』 2011年

※画像はイメージです

本作品は2011年に制作された作品で、妻が忽然と姿を消した自宅で次々と起こる不可解な出来事に追いつめられていく男の姿を描いた作品です。

ジェームズと美しい妻エイミーはトロントの高級住宅街アレッタ通りの388番地にある一軒家で幸せに暮らしていました。ある朝ジェームズは仕事に向かうために車に乗り込むも、聞いたことがない音楽が流れ始めてしまいます。エイミーのいたずらだと思いエイミーを問い詰めるものの、エイミーは否定。結局喧嘩別れしてしまい、ジェームズが深夜になってようやく深夜に帰宅すると「頭を冷やしたい」という書置きを残して、エイミーはいなくなっていました。

ジェームズはエイミーの携帯に電話を掛けるもつながらず、姉のキャサリンや友人たちにもエイミーの行方を知らず、その日からジェームズはひとり暮らしをすることになります。しかし徐々になついていた飼い猫が突然うなり始めたり、窓ガラスが割られたり、何度も無言電話がかかってくるようになるなどの不可解な出来事が頻発するようになっていきます。ジェームズは警察に通報するものの取り合ってもらえず、徐々にジェームズは追い詰められていくのでした。

・『スプライス』 2011年

※画像はイメージです

本作品は2011年に制作された作品で、科学者夫婦が行った禁断の実験とその顛末を描いた作品です。

科学者夫婦のクライヴとエルサは人間と動物のDNAを配合して、新生命体を作り出すことに成功。誕生した生命体に「ドレン」と名付けるも、彼女は恐るべきスピードで進化を遂げ、手に負えなくなってしまいます。仕方なくドレンを抹殺しようとするものの、ドレンの恐るべき目的に巻き込まれていくのでした。

・『ハウンター』 2013年

※画像はイメージです

本作品は2013年に制作された作品で、来る日も来る日も変わらない毎日を過ごしていることに気が付いた少女が驚愕の事実に行き当たる姿を描いた作品です。

自分がすでに亡くなっていることに気が付いているリサは、オンタリオ州の自宅に霊としてとりつきながら変わらぬ毎日を過ごしていました。両親や弟は殺害された1985年の誕生日の前日を何度も何度も繰り返しており、リサは状況を理解することによって別の時間軸の人物と交信できることに気が付くようになっていました。しかし突然青白い男が現れ詮索を病めるように忠告されたものの、リサは従わず将来この家の住人となって犠牲者となる少女オリビアに接触します。

リサはオリビアや過去に殺害された少女の助けを得て、徐々に家の謎を解き明かしていきます。実は以前の住人であるエドガー・マリンズがこの家に住んだ家族の父親に乗り移り、連続殺人を続けていたのです。リサは家族全員にすでに亡くなっていることを気が付かせ、天国へ向かわせたのち、エドガーの凶行を止めるために単身とどまることになります。リサはエドガーがオリビア一家を殺害する日のオリビアの精神に乗り移り、過去の被害者の魂を召還したのち、エドガーを過去の犠牲者を火あぶりにした窯に放り込みとどめを刺します。そしてオリビアの父は正気を取り戻し、オリビアの家族に平穏が訪れるのでした。

自体を収束させたリサは眠りにつき、そして目を覚ますと天国で家族と共に誕生日の朝を迎えていることに気が付くのでした。

■おわりに

ヴィンチェンゾ・ナタリはアメリカ合衆国ミシガン州デトロイトに生まれた映画監督であり、『キューブ』や『388』といったスリラーやパニック映画を多く制作したことで知られている映画監督です。『キューブ』に関心のある方は、ぜひ他のナタリ作品も鑑賞してみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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