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龍井蝦仁(ロンジンシャーレン):茶葉とエビの持ち味が絶妙に引き出された炒め料理

龍井蝦仁は中国の伝統的な茶料理で、龍井茶の芳ばしくさわやかな香りと風味が、エビの甘みとバランスよく合わさったさわやかな味わいの一品です。また、中国緑茶の「王様」といわれる龍井茶は、体のむくみ解消や美容効果も期待でき、エビの良質なたんぱく質との相乗効果で健康維持にも役立ちます。そんな龍井蝦仁の歴史と特徴について詳しく解説していきます。

◆龍井蝦仁の歴史

龍井蝦仁は、中国浙江省(せっこうしょう)を発祥とした中国の伝統的な茶料理で、中国八大料理である「八大菜系」の一つとしても知られています。

浙江省では、銭塘江(せんとうこう)流域の湖水で淡水魚やエビ、水鳥、東シナ海で魚介類などが多く獲れ、内陸の丘陵地帯では野草や野菜も豊富です。浙江料理は、このような新鮮な山海の食材を使い、その持ち味やさわやかさを引き出しています。

「龍井(ロンジン)」とは、浙江省の龍井産の緑茶のことで、千年以上の歴史を持ちます。その茶葉は、雀の舌のような珍しい形や、翡翠のような色など、4つの特徴を持つことから「四絶」と賞賛されており、多くの中国緑茶の中でも「王様」といわれるほどの銘茶です。龍井茶は、浙江省の省都である杭州(こうしゅう)の特産で、西湖の西南にある龍井地方で栽培されています。「龍井」という名前は、この地方にある泉にちなんでおり、渇きが続くときでもこの泉だけが涸れず、龍が住み、海まで水を通じているという伝説があります。

「蝦仁(シャーレン)」はエビのことで、エビは栄養豊富な食品として中国では貴重でした。西湖をはじめ、河川や湖沼が多い杭州では、昔から淡水エビが食材として非常にポピュラーでした。

この杭州の名産品である龍井茶とエビを組み合わせた名物料理がまさに「龍井蝦仁」と言われる一品なのです。茶文化が身近にある中国では、「抹茶」から茶葉をそのまま入れる「散茶」への変化によって、茶葉を料理に使うことが一般的になったのです。

◆龍井蝦仁の特徴

龍井茶とエビを合わせた炒め物である龍井蝦仁は、シンプルながらも少し塩辛くさっぱりとした味の料理です。龍井茶の芳しい香りとさわやかな風味が、弾力のあるエビの甘みと絡み合い、食材本来の持ち味がバランスよく引き出されています。

薄い色をしたエビに、散りばめられた龍井茶の鮮やかな緑色がよく映えて、見た目の色合いが美しいことも特徴的です。

・龍井蝦仁の主な材料

エビ

龍井茶(なければ緑茶でも可)

調味料…塩、紹興酒(ショウコウシュ)

その他…片栗粉、卵白、サラダ油

・龍井蝦仁の主な調理法

※画像はイメージです

龍井茶(または緑茶)を少量のお湯でもどします。(熱湯で約10分)

皮を剥いたエビを洗って水気を切り、卵白と塩を絡め、全体になじんだら片栗粉を加え混ぜ合わせます。

サラダ油を入れて熱した鍋に、エビを入れて炒めます。

エビを炒めた鍋に龍井茶(または緑茶)を茶葉ごと入れ、紹興酒と塩を加えてサッと炒めれば出来上がりです。

◆終わりに

龍井蝦仁は、龍井茶とエビの素材そのものの味がバランスよく引き出された、さわやかな味わいの料理です。龍井茶には解毒作用があるとされ、体のむくみの解消や美容効果も期待できます。お店のメニューで見かけたときや、ご自宅のお料理としても、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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