セリャンカ:「飲むオードブル」といわれるスパイシーな濃厚スープ

セリャンカ(Солянка/ソリャンカ、サリャンカ)はロシアやウクライナなど東欧地域の代表的な料理の1つで、スパイスを多く使った酸っぱく濃い味のスープです。燻製肉や燻製の魚、ピクルスなど使って作るスープなので「飲むオードブル」とも呼ばれ、そのスパイシーな味は二日酔いをすっきりさせる効果があると言われています。そんなセリャンカの歴史と特徴について詳しく解説していきます。

◆セリャンカの歴史

セリャンカの歴史は古く、1547年に出版された中世ロシアの生活規範集「ドモストロイ」に「塩漬けスープ」として記載があります。「セリャンカ」とは「村人の食事」を意味しており、村人達が材料を持ち寄って作ったスープが始まりと言われています。

味付けが非常に濃いことから、塩を意味する「sol(ソル)」という文字と融合し、近世になって「ソリャンカ」とも呼ばれるようになりました。

◆セリャンカの特徴

セリャンカは肉と燻製肉や、魚の燻製の塩漬け、茸などから作るブイヨン(出汁)にピクルスの漬け汁を加えて作るスープで、使われるブイヨン(出汁)によって「肉のセリャンカ」「魚のセリャンカ」「茸のセリャンカ」と種類が分けられます。

濃厚なブイヨンに、キュウリやオリーブのピクルスの漬け汁を入れ、更にコショウやディル、パセリなど多くのスパイスやハーブを使って味付けする、酸っぱくてスパイシーな味のスープです。燻製やピクルスなど、まるでオードブルのような食材を用いることから「飲むオードブル」とも呼ばれています。

キュウリのピクルスは二日酔いに良いと言われており、それを使って作るセリャンカは宴会やパーティーの翌朝などに好んで食べられています。ロシアで非常に人気があるスープで学生食堂から高級レストランまで様々な場所で楽しまれています。

・セリャンカの主な材料

※画像はイメージです

肉…牛肉か豚肉のブロック肉、燻製のソーセージ

野菜…タマネギ、パセリ

スパイス…塩、コショウ、トマトペースト、ケイパー、ローレル

その他…キュウリのピクルス、ザワークラウト(キャベツの酢漬け)、ピクルスとザワークラウトの漬け汁、レモン、ブラックオリーブ(種を抜いたもの)、炒め用油

・セリャンカの主な調理法

鍋にたっぷりのお湯を沸かし、肉を煮ます。アクが出てくるので素早く取り、3時間ほど煮て出汁が出たら火を止めてろ過します。

キュウリのピクルスは皮をむきます。小鍋にピクルスとザワークラウトの漬け汁を入れてピクルスの皮を煮ます。漬け汁に十分塩味が付いたら皮を取り除きます。

キュウリのピクルスの中身と、ザワークラウト、タマネギをみじん切りにします。別の鍋にあぶらをひいてそれらを炒めます。

タマネギに火が通ったら、トマトペースト、肉の煮汁、コショウ、ローレルを入れて煮ます。

肉とソーセージを小さく切って煮汁の鍋に加えます。

ケイパーとスライスしたオリーブ、ピクルスの漬け汁を煮たものを加えます。塩、コショウで味を整え、更に少々煮ます。

器に盛って刻んだパセリとスライスレモンをのせて出来上がりです。

お好みでサワークリームを添えても美味しくいただけます。

◆終わりに

肉やスパイス、ハーブをたっぷり使うセリャンカはまさに「飲むオードブル」で、栄養面でも満点といえます。二日酔いの時などもセリャンカを食べれば刺激的な味とたっぷりの栄養で元気な一日を過ごすことが出来るでしょう。メニューにセリャンカがあったときには、是非一度食べてみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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