U2:アイルランドで結成された世界的ロック・バンド

アイルランドで結成され、世界的な人気を獲得しているロック・バンドのU2。主に社会問題をテーマに制作された楽曲の数々は高い評価を獲得。これまでの総販売枚数が1億5千万枚を突破している事実も有名でしょう。1994年のグラミー賞Best Alternative Music Album部門を受賞した名盤『Zooropa』をはじめ、発表する作品は軒並みチャート上位をマーク。斬新なライブ・パフォーマンスも常に話題に挙がるバンドです。U2のこれまでの経歴や代表作を紹介します。

◾︎U2とは

U2は1976年にアイルランドで結成されたロック・バンド。メイン・ボーカルのボノをはじめ、合計4人で構成される男性グループです。U2といえば世界に広がる社会問題を題材にさまざまな楽曲を制作してきたことが有名でしょう。人権問題や薬物、差別や戦争など、人類が抱える深刻な問題を歌詞に描き表現してきました。メッセージ性に富んだ曲は高い評価を獲得。作品の売上枚数は1億枚を軽々と突破しています。またメンバーが精力的に慈善活動をおこなっている背景も知られています。チャリティー・ツアーも頻繁に開催し、支持を獲得してきました。

U2は1976年に結成されたバンドですが、その発起人となったのはドラムを担当するラリー・マレン・ジュニアです。高校の掲示板にバンド・メンバー募集のチラシを掲示したことが歴史の始まりでした。結成当時のバンド名は“Feedback”や“The Hype”。その2つの名前を経て、1978年に現在の“U2”の名称に決まっています。1979年には3曲入りのEP『 Three』をリリース。デモの仕上がりはよくなかったといいますが、アイルランド限定で、シリアル・ナンバー入りで販売された1,000枚は即座に完売。アイルランド・チャート19位をマークと高評価を得ます。

1979年から1980年にかけて母国アイルランドとイギリスでツアーを敢行したU2は、結果として大手レーベル、アイルランド・レコードと契約を勝ち取ります。1980年5月にメジャー・デビューを飾りスターダムを登っていきました。そのバンド・サウンドとボーカル、社会問題に対するアンチテーゼともいうべき曲の数々は、高い評価と評判を獲得していきました。1983年にはアメリカの音楽誌、ローリングストーンで最優秀バンドに選出され躍進を遂げています。

1988年になると大規模なアメリカ・ツアーの様子を撮影したドキュメント映画『魂の叫び』が公開され、U2の名前はさらに広がっていきます。『魂の叫び』は同名のアルバムも発表され、著名なアーティストのゲスト出演も話題に挙がりました。1991年発表のアルバム『Achtung Baby』ではこれまでのスタイルを変更してファンを驚かせ、注目を浴びています。このU2の新しいスタイルを拓いた名盤は2012年にリマスター版が発表。チャート首位を獲得しています。

1980年のデビュー以来オリジナル・メンバーの変更や脱退もないU2は、メンバーの絆も随一のバンドでしょう。2005年には栄光のロックの殿堂入りも果たしています。また、U2といえば斬新なステージ・パフォーマンスも話題に挙がります。車を照明に使用したり、鉤爪のようなステージ・セットを採用したりと、長いキャリアを経ても常に新しいスタイルを模索する姿勢は、尊敬を得ているキッカケのひとつでしょう。観客動員数やライブの規模でも世界トップクラスのアーティストです。そんなU2の代表的な作品を、次章で詳しく紹介していきましょう。

◾︎U2の代表作品

メジャー・デビューから世界中をセンセーションの渦に巻き込んできたU2は、名曲や名作品が目白押しです。ここではそのなかから3つの作品を紹介します。1979年にリリースされた限定盤『Three』。疾走感溢れるメロディーと美しいピアノの旋律が耳に残る名曲『New Year’s Day』。1974年のグラミー受賞を獲得した名盤『Zooropa』。それぞれの魅力を紹介します。

・ Three(スリー)

※画像はイメージです

『Three』は1979年にリリースされた、U2初の音楽作品です。アイルランド国内限定で発表され、セールスを促進するためにレコードには異なるナンバーが刻印されました。この施策は功を奏して1,000枚はすぐに完売。アイルランド・チャート19位を記録しました。発表当時はラジオで頻繁に曲がかけられ、バンドの知名度を爆発的に高めました。現在はファン垂涎のコレクターズ・アイテムになっています。収録曲は3曲。初々しいサウンドが楽しめるはずです。

・ New Year’s Day(ニュー・イヤーズ・デイ)

『New Year’s Day』は、U2にとってシングル初となるイギリス・チャート1位をもたらした作品です。サード・アルバム『WAR』のリード・シングルとして発表され、人気を得ました。アルバム『WAR』も、その勢いに乗ってチャート初登場1位を獲得。U2のアーティストとしての地位を格段に向上させました。前奏のピアノのメロディーは儚げで、疾走感溢れる曲の中盤とすばらしい対比を生み出しています。曲自体の人気も高く、アーティストによるカバーやリミックスも頻繁におこなわれてきました。MVの完成度も高く、ファンの支持も厚い作品です。

・ Zooropa(ズーロッパ)

※画像はイメージです

制作期間は約2ヶ月。短期間で生み出されたアルバムが『 Zooropa』です。元々はU2のギターを担当するジ・エッジのソロ・アルバムを制作する予定で構想が生まれました。そこから構想が発展を繰り返し、最終的にU2のアルバムとして形になっています。特徴的なタイトルは動物園とギリシア神話の登場人物からインスピレーションを受けたのだとか…。収録曲は10曲。再生時間は51分です。1994年のグラミーを受賞しており、U2の活動を代表する1枚といえます。

アルバムの最後、10曲目に収録されている『The Wanderer』は、アメリカのカントリー・ミュージックのアイコン的存在、ジョニー・キャッシュがリード・ボーカルを務めている異色の作品です。ジョニー・キャッシュといえば11回のグラミー受賞を経てきた音楽界の巨匠。その歌声はどこか懐かしく、また圧倒的です。U2の音楽とのシナジーを、ぜひ楽しんでください。

◾︎おわりに

アイルランド出身、世界的な人気を誇るスター・アーティスト、U2の経歴や代表作品を紹介してきました。メロディアスなサウンドと圧倒的チーム・パフォーマンス、ボーカル、ボノの華麗な歌声は一度聴いたら忘れられません。U2の奏でるサウンドに身体を預けてみてください。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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