ジミー・ペイジ:世界を席巻したハードロック・バンド!ZEPのギタリスト

発売した全てのアルバムが150万枚以上の売上を記録し、世界中の音楽界に衝撃を与え続けたモンスター・バンド、レッド・ツェッペリン。リード・ギターであると同時にバンドのリーダーでもあったジミー・ペイジの魅力に迫ります。

レッド・ツェッペリン誕生

伝説的バンド、ヤードバーズのギタリストをジェフ・ベックから引き継いだジミー・ペイジですが、すでにその頃はヤードバーズの人気にも翳りが見え始めていました。
ジェフが脱退し4人編成で活動を続けますが、メンバーが次々に脱退していきます。とうとうバンドはジミー1人になってしまいますが、契約上解散することもままならず、セッション仲間であったベースのジョン・ポール・ジョーンズを引き込みなんとかバンドを継続することにします。
その後、バンド・オブ・ジョイのボーカルだったロバート・プラント、同バンドのドラム、ジョン・ボーナムを加えレッド・ツェッペリンのメンバーが揃います。
しかし、ジミーにはまだヤードバーズとしての契約が残っていたため、ツアーはニュー・ヤードバーズの名義で行われました。
ツアーを終え、イギリスに戻った彼らはバンド名をレッド・ツェッペリンに改名、レコーディングを開始します。ジミーと当時マネージャーを務めていたピーター・グラントとの共同出資で制作されたデモテープをもとに売り込みを掛けたところ、アメリカのアトランティック・レコードが当時の新人バンドとの契約では破格とも言える高条件を提示してきます。
こうして、ワールドワイドで発売されることになったデビュー・アルバム「Led ZeppelinⅠ」は全米10位を記録、セカンド・アルバム「Led ZeppelinⅡ」はイギリス、アメリカともに7週連続で1位に君臨する大ヒットとなったのです。
翌年リリースされた「Led Zeppelin Ⅲ」は予約だけで70万枚レッド・ツェッペリンの名前を不動のものにします。

ジミー・ペイジの愛器

熱狂的なレスポール・マニアとして知られるジミー・ペイジですが、ヤードバーズからツェッペリンの初期にはテレキャスターをメインに使用しています。
このギターはヤードバーズ時代に一緒にギターを担当したジェフ・ベックから譲り受けたもので、現在もネックだけは別のテレキャスターに移植して使われています。
その後、No.1の愛称で知られる1958年製チェリーサンバーストのレスポールを入手しますが、このギターがジミーのキャリアの中でもっとも多く使用されることになるのです。

「Stairway to Heaven」でお馴染みのダブルネックはギブソンのEDS-1275。12弦と6弦の組み合わせでワインレッドのSGタイプのモデルになっています。
その他、ツェッペリンの後期からソロの時代には、数々のストラトキャスター、テレキャスターもコレクションしています。
ジミーは常にレッド・ツェッペリンに新しいものを導入しようと考えており、エフェクター類も積極的に試していました。当時主流だったワウペダルやファズ、テープ・エコー、フランジングなどを効果的に使用し、サウンドに厚みを増すことに成功しています。

ジミー・ペイジのプレイスタイル

オーソドックスなペンタトニックを中心にしながらも、ポリリズムや変拍子を多用したプログレッシブなリフが特徴です。
通常のソロ以外にも、ヴァイオリンの弓でエレキギターを弾くボウイング奏法、テルミンと呼ばれる特殊な楽器を使用してのプレイなど、常に時代を先取りしたパフォーマンスを展開してきました。
また、さまざまなオープンチューニングを使用することでも知られており、通常のオープンG、オープンD以外にもオープンC6といった特殊なチューニングも取り入れています。
サウンド的には、ハムバッカー+マーシャルの組み合わせによるナチュラル・ディストーションが基本ですが、ジミーの使用しているマーシャルは真空管が特注のものに変更されています。
これにより、他のハードロック・バンドのサウンドに比べて、乾き明るい感じを出すことに成功しているのです。

ジミー・ペイジのおすすめアルバム

ジミー・ペイジの作品には、ソロ以外にレッド・ツェッペリン、ザ・ファーム、カヴァデール・ペイジ、ペイジ・プラントなどがありますが、やはり一番にすすめたいのはレッド・ツェッペリンにおけるプレイです。

「Good Times Bad Times」、「Dazed and Confused」などを含む衝撃のデビュー作も捨てがたいですが、彼らの成功を決定づけた「Led ZeppelinⅡ」を一番にあげます。ビートルズの「Abby Road」を抜き全米1位の座に7週にもわたり君臨し、母国イギリスではなんと138週間チャートインするという大ヒットアルバムです。

「Whole Lotta Love」、「The Lemon Song」、「Heartbreaker」といった名曲に加えライブでのジョン・ボーナムの定番「Moby Dick」など聴き応えのある曲ばかりが詰まっています。
そして、もう1枚、ぜひとも聴いてほしいのがレッド・ツェッペリンの4枚目にして史上最も有名な作品、通称名もなきアルバムです。このアルバムには一切の文字情報が無く、当時のLPレコードのジャケットには4人をあらわすシンボルマークしか描かれていませんでした。
そのため、便宜上「Four Symbols」とか「Led Zeppelin Ⅳ」と呼ばれたこのアルバムは全米だけで2,300枚を超える大ヒットアルバムとなりました。
ジミー自らプロデューサーも兼ねており、一部の音源はイギリスのハンプシャーにある宿泊施設ヘッドリィ・グランジによって録音されました。
アメリカでは空前のロングセラーとなり、およそ5年間にわたり200位内にランキングされています。
9/16拍子に5/16拍子が食っていく独特のポリリズムが何とも複雑怪奇な「Black Dog」、開放弦のリフがたまらなくクールな「Rock and Roll」、そして説明不要の名曲「Stairway to Heaven」。ライブでジミーがダブルネックを抱えただけで悲鳴のような歓声が沸き起こる不朽の名曲です。
これらのアルバムにおけるジミー・ペイジのプレイは、どれも鳥肌が立つほどエキサイティングです。ハード・ロックに興味が無い方も、聴いておいて損はありません。
レッド・ツェッペリン以外のアルバムで興味深い作品は1993年にリリースされた「Coverdale-Page」です。これは、レッド・ツェッペリンと同時期に人気を二分したハードロック・バンド、ディープ・パープルの3代目ボーカリスト、ディヴィッド・カヴァデールとのプロジェクトでたった1枚だけリリースされたアルバムです。
残念ながらワールド・ツアーを行うこと無くプロジェクトは消滅してしまいますが、ファンの評価は高く、ビルボードでは最高5位、イギリス・チャートでは4位を記録しています。
往年のツェッペリンを思わせる「Shake My Tree」のリフ、カヴァデールの歌唱力が冴え渡る「Take Me For A Little White」など曲の完成度も高く、頂点を極めた両者の魅力が十分に伝わってくる名盤となっています。
残念ながらこの後、ジミー側にロバート・プラントとのプロジェクトの話が持ち上がり、わずかな期間で解散してしまいますが、活動を続けていればかなり魅力的なユニットになったのではないかと悔やまれるプロジェクトでした。

現在のレッド・ツェッペリン

2007年、ジョン・ボーナムの遺児ジェイソン・ボーナムを加えた一夜限りのレッド・ツェッペリン再結成、2008年北京オリンピックの閉会式でレオナ・ルイスと演奏した「Whole Lotta Love」のパフォーマンスを最後に人前で演奏する機会はありません。
2016年東京で行われたジェフ・ベックとのイベントでも、来場こそしたもののギターは弾かずに終わっています。
ジミーを始め、ジョン・ポール・ジョーンズもジェイソン・ボーナムもツェッペリンの再結成には常に前向きだったものの、ソロ・プロジェクトが順調だったロバート・プラントだけが頑として首を縦に振りませんでした。
2018年は、ツェッペリンにとってメモリアルとなる50周年を迎えたわけですが、残念ながら再結成の夢は流れてしまいました。
今後、伝説のバンドが再び蘇るのかは未知数ですが、多くの伝説的バンドがリユニオンを行い活動再開させている現在、レッド・ツェッペリンにもその可能性があることを信じたいものです。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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