ゼルダの伝説:新しい遊びと冒険を提供し続けるアクションAVGの特徴と魅力

任天堂のソフトで「マリオ」や「ポケモン」に次ぐ人気がある「ゼルダの伝説」。
「マリオ」や「ポケモン」がどことなくのほほんとした世界観なのに対し「ゼルダの伝説」は剣と魔法のファンタジーとして(少しだけ)シリアスな内容となっており、大人でもハマってしまうゲームになっています。
今回はそんな「ゼルダの伝説」シリーズについてゲームの特徴や魅力を紹介したいと思います。

「ゼルダの伝説」シリーズとは?

「ゼルダの伝説」は1986年にファミコン・ディスクシステムで発売された1作目から続くアクションアドベンチャーです。
主人公リンクを操作し、道中現れる敵を武器や魔法・アイテムで倒しながら行く手を遮る謎を解いて進み、ラストに現れるボスを倒せばクリアとなります。
1作目はディスクシステムというファミコンの周辺機器がないとプレイできないソフトであったにも関わらず、その完成度の高さから人気になり現在まで続く長寿シリーズとなっています。
現在までにシリーズ累計で8,000万本以上を売り上げています。
一応全ての作品において緩く歴史が繋がっている設定がありますが、1つの作品で物語は完結するようになっているため、どの作品からプレイしてもストリーガ理解できるようになっています。

「ゼルダの伝説」シリーズのタイトル

ここではリメイクや派生作品を除く17作品を紹介します(括弧内は最初に発売されたゲーム機です)。
ゼルダは大きく分けて初期の頃の2Dゼルダ「時のオカリナ」以降に登場する3Dゼルダに分けられます。

2Dゼルダ

  • ゼルダの伝説(ディスクシステム)
  • リンクの冒険(ディスクシステム)
  • ゼルダの伝説 神々のトライフォース(スーパーファミコン)
  • ゼルダの伝説 夢をみる島(ゲームボーイ)
  • ゼルダの伝説 ふしぎの木の実(ゲームボーイカラー)
  • ゼルダの伝説 4つの剣+(ゲームキューブ)
  • ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし(ゲームボーイアドバンス)
  • ゼルダの伝説 夢幻の砂時計(DS)
  • ゼルダの伝説 大地の汽笛(DS)
  • ゼルダの伝説 神々のトライフォース2(3DS)
  • ゼルダの伝説 トライフォース3銃士(3DS)

初期の据え置き機3作品+携帯ゲーム機での作品が主に2Dゼルダと呼ばれています。
見下ろし視点でのゲームとなっておりローグライクRPGに近い感じですね。
ですがローグライクと違い、敵はリアルタイムで動き回るため、アクション性の強いゲームになっています。
2作目の「リンクの冒険」だけは特殊で、フィールドから戦闘や街・ダンジョンに入ると横スクロールアクションのような画面に切り替わるようになっています。

3Dゼルダ

・ゼルダの伝説 時のオカリナ(NINTENDO64)
・ゼルダの伝説 ムジュラの仮面(NINTENDO64)
・ゼルダの伝説 風のタクト(ゲームキューブ)
・ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス(ゲームキューブ、Wii)
・ゼルダの伝説 スカイウォードソード(Wii)
・ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(Wii U、Switch)
「時のオカリナ」から始まった三人称視点(リンクの後方からのカメラ)の作品を3Dゼルダと呼びます。
作品数は2Dゼルダに比べて少ないですが、圧倒的な支持を受けている作品も多いです。
3D化するにあたって敵をターゲットしてそのターゲットを中心として動くZ注目システム(所謂ロックオンシステム)は「時のオカリナ」で取り入れられ、他のTPS視点の作品にも取り入れられるようになりました。

本編以外の作品

「ゼルダの伝説」は上記した本編以外にリメイク作品や派生作品が作られています。
派生作品としては以下の2作品があります。

  • リンクのボウガントレーニング(Wii)
  • ゼルダ無双(Wii U)

「リンクのボウガントレーニング」はWiiザッパーというガンコントローラーで敵を撃つシューティングゲームとなっています。
一方の「ゼルダ無双」はコーエーテクモの「○○無双」シリーズの1つとして発売され、大量の敵をバタバタとなぎ倒す爽快感のあるアクション作品です。

「ゼルダの伝説」誕生秘話

1作目「ゼルダの伝説」の開発当時、PCゲームでは剣と魔法のファンタジー要素を持つ作品が登場し人気を得ていました。
このようなファンタジー要素を持ったアクションRPGをファミコンのディスクシステムでも再現したい、というのが最初の企画だったようです。
同じように考えていた会社は他にもあり「ゼルダの伝説」が発売した1986年には「ドラゴンクエスト」の1作目もリリースされています。
「ゼルダの伝説」の生みの親はマリオの生みの親としても知られる宮本茂氏。
1作目以降もプロデューサーやディレクターとして長年関わっていましたが「夢幻の砂時計」以降はプロデューサーから名前が消え、青沼英二氏にプロデューサーが引き継がれることになりました。
しかし、エグゼクティブプロデューサーとして現在もアドバイス等を行い、時々「ちゃぶ台返し」と呼ばれる宮本氏の確認作業によってやり直しになることもあるそうです。
シリーズ作品に含まれる「ふしぎの木の実」「ふしぎのぼうし」はカプコンが中心となって開発された少し異色の作品となっています。

「ゼルダの伝説」のゲーム内容

ここからは「ゼルダの伝説」のゲーム内容について解説していきます。
作品によってゲーム性がだいぶ異なるシリーズですが、シリーズ共通の部分を書いていきます。

ゲームの目標と遊び方

ストーリーは主人公のリンクが聖地ハイラルの平和のために戦うのが大きな目的となります。
その冒険の中でゼルダ姫の救出や、ガノンドロフとの対決などが描かれるのが定番のストーリーです。
リンクは剣や弓など様々な武器で戦い爆弾などのアイテム、魔法も使いこなすオールラウンダーで、基本的に1人で戦っていきます。
ダンジョンの中には様々な謎解き要素がありボス戦でも有効な攻撃方法でないとダメージがあたえられないと、頭を使う要素が各所にあります(ただ、初代の作品は謎解き要素が薄くアクション要素が強め)。
リンクの体力は数値ではなくハートで表示され、経験値の要素がないためどれだけ敵を倒しても強くならないというのが他のRPGとの違いです。
リンクも物語を進めるほどにハートの数が多くなったり新たなアクションを覚えたりできますが、RPGのようにレベル上げでいきなり強くなったりはできないということですね。
敵の攻撃を受けるなどしてハートがなくなるとゲームオーバーになります。

シリーズの登場キャラクター・用語

リンク

「ゼルダの伝説」の主人公。
デフォルトネームがなく名前をつける形式の作品もありますが、一般的にシリーズ通して主人公はリンクと呼ばれています。
リンクの由来は「繋がり」から来ているそうで、プレイヤーとゲームを繋ぐ存在という意味で名付けられたようです。
デザインはほとんどの作品で緑の服・三角帽子・先の尖った長い耳・左利きという共通点がありますが、実は作品によって全く別の人物である(他作品と同一人物の場合もある)とされています。
そのためハイラルの危機を救う勇者=リンクで、ある特定の個人を指すものではないとも言えます。

ゼルダ

シリーズ作品にハイラルの王女として登場するヒロイン。
リンク同様にゼルダも一部の作品を除いてほぼ別の人物だとされています。
つまりこちらもハイラルの王女=ゼルダで、特定の個人名ではないのかもしれません。
1作目の「ゼルダの伝説」では自身の名前を冠したゲームでありながらエンディングにしか登場せず、リンクのことをゼルダという名前だと思っている人も多いようです。

ガノンドロフ(ガノン)

シリーズを通しての悪役キャラクターです。
「時のオカリナ」で初登場し、その後シリーズの多くの作品に出演。
リンクやゼルダが作品ごとに別の人物なのに対しこちらは登場する全ての作品で同一人物だと言われています。
リンクに倒されているものの何度も復活しており、作品をまたいで何度もリンクの前に立ちはだかっているマリオシリーズで言うクッパなどに近いキャラクターです。
ガノンとはガノンドロフが怪物化した姿の名前で、こちらの姿は1作目から登場しています。
見た目は豚や猪の化け物で、作品によって姿が微妙に異なっています。

インパ

初期から最近の作品まで登場しているシーカー族の女性。
作品によって立ち位置が多少異なるもののゼルダと関係ある人物として登場しています。
1作目ではゼルダの乳母として登場し、リンクにトライフォースに関する情報を教えてくれる役目を担っています。

トライフォース

シリーズ通して登場する、物語の核となる秘宝。
力・知恵・勇気の3つのトライフォースがあり、全て揃えて触れると何でも願いが叶うとされています。
ただし、触れた者に力・知恵・勇気のいずれかが足りない場合3つに分裂してしまいます。
「時のオカリナ」で盗賊だったガノンドロフがトライフォースに触れた際に3つに分裂し、ガノンドロフが力のトライフォース、ゼルダは知恵のトライフォース、リンクは勇気のトライフォースにそれぞれ選ばれ、その後の作品でも3者はトライフォースの奪い合いの渦に巻き込まれていきます。

「ゼルダの伝説」シリーズの魅力

王道的な剣と魔法の世界観

最近の作品は昔の王道とも言える剣と魔法のファンタジーが少なくなり、代わりにSF的な作品が多くなっているように思います。
これはゲームの表現力が上がったことなど様々な理由があると思いますが、ファンタジーな世界観が好きだった人にとってはちょっと悲しいところですよね。
しかし「ゼルダの伝説」は1作目から現在に至るまでずっと剣と魔法のファンタジーという世界観を貫いています。
SFや銃が出てくるアドベンチャーやRPGに飽き飽きしている人には逆に新鮮に感じる世界観かもしれません。

作品ごとに全く違った特徴がある

「ゼルダの伝説」シリーズは登場人物や出てくる名前は共通しているものの、システムやグラフィック・謎解き要素などは作品ごとにかなり異なります。
例えば1作目が見下ろし型で敵を倒していくアクションアドベンチャーだと思ったら、2作目「リンクの冒険」で急に横スクロールアクションの要素を取り入れたり「時のオカリナ」ではTPS視点になったりといった具合です。
この他にもゲーム機の特徴を生かすような機能を付けることが多いのも特徴です。
DSで発売された「夢幻の砂時計」ではタッチペンを使ったアクションを取り入れたり、Wiiで発売された「スカイウォードソード」ではWiiリモコンを振ったりすることで直感的な操作ができるなど新しいゲームの可能性を探るような実験的な試みが多く取り入れられています。
任天堂作品の有名シリーズである「マリオ」や「ポケモン」は新しくなってもあまり中身が変わらないものが多いように思います。
このように作品ごとに様々な新しい遊びを見せてくれるのは「ゼルダの冒険」ならではかもしれません。

完成度が高く評価の高い作品が多い

先ほどは実験的な試みが多いと書きましたが、その実験が失敗していたら当然作品としては面白くありません。
しかし「ゼルダの伝説」シリーズは新しい試みが多いにもかかわらず、どの作品も比較的高い評価を受けているものが多いのも特徴です。
例えば2017年に発売された「ブレス オブ ザ ワイルド」はシリーズ初となるオープンワールド(公式にはオープンエアー)を採用した作品で、ただ他のオープンワールドゲームを真似ただけでなく草に火をつけて燃やせたり、木を切って橋をかけられたりゲーム内のオブジェクトにプレイヤーが“触れる”ようになっていました。
また、行こうと思えばほとんど序盤からラスボスに挑むことも可能なくらい格段に自由度が上がり攻略の仕方も複数用意されています。
任天堂自体もこのような広大なオープンワールド作品は初だったと思いますが、結果として国内外のゲームメディアがこぞって満点をつけるほどに高評価を得ています。
誰も見たことがない新しい試みを行い、それが面白いというのはなかなかできることではありません。
これも「ゼルダの伝説」の製作チームの妥協なく作るという積み重ねがあってのものでしょう。

新たな遊びを見つけるシリーズ

「ゼルダの伝説」は任天堂作品のご長寿シリーズの中で特に毎作品が冒険にあふれているシリーズです。
新しい体験がしたい、新しい遊びを見つけたい、そんな人は是非新しい「ゼルダの冒険」をプレイしてみてはいかがでしょうか。
そこには「Z注目システム」のような、将来スタンダードになるようなシステムや遊びも先取りされているかもしれません。

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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