ビール:VBvsXXXX、オージーたちが愛する国産ビール

ビールをこよなく愛するオーストラリア人は、自宅やパブでの一杯が欠かせない。そして、オーストラリアビールの代表格といえば「VB」と「XXXX」だ。今回はそんな2種類のオールトラリアビールにフォーカスを当て、人気の秘密に迫っていく。

VBとXXXXの歴史

【VB:ブイビー】

VBとは「Victoria Bitter」の略で、その名の通りビクトリア州のメルボルンで生産されているオーストラリアビール。

1854年トーマス・エイトキンによって考案されたもので、現在はオーストラリア最大のビール醸造所である「カールトン&ユナイテットブルワリーズ」にて醸造されている。

VBといえば知らない人はいないほど有名で、オーストラリア国内で最もシェア率が高いビールとして知られている。2004年の出荷量は全ビールの1/3もの割合を占めているほどの爆発的な人気ぶりだった。しかし、時代の流れとともにビールの消費量は低下していき、それに伴って新しいジャンルのビールが次々と開発されるようになるとVBのシェア率は急激に下降していく。

かつてほどの人気はなくなってきたと言えるVBだが、オーストラリア国内では今も根強くビールファンから愛されているのは言うまでもない。

【XXXX:フォーエックス】

XXXXはクイーンズランド州の超有名ビールで、2012年には爆発的な人気を得ていたVBから「シェアナンバーワン」の座をもぎ取っているほどの実力派。

クイーンズランド州のブリスベン郊外にて醸造されており、1日15万リットルものビールを生産している。
XXXXが初めて誕生したのは1877年、「XXX Sparkling Ale」という商品名にて販売されていたが、現在のレシピに改良されたのは1924年のこと。その頃から名前を「XXXX」に改定し、大々的にコマーシャルを行うようになった。

現在ではアルコール度数が控えめである「XXXXGOLD」シリーズがオーストラリア国内ではメインビールとなっており、特にクイーンズランド州ではVBよりもシェア率が高い。

VBとXXXXの飲み口は?

アルコール度数4.6%のフルレングスラガービールであるVB。その飲み口は控えめな麦芽の香りと際立ったホップの苦味が印象的だ。「ビター」と名前に付くほど苦味があるわけではなく、どんな人でも飲みやすいような爽やかな香りが後味を引き立てる。

「VBを飲むとオーストラリアを思い出す」という海外在住オージーも多く、思わずガブガブと飲んでしまうようなスッキリとした飲み口になっている。

また、XXXX(GOLD)はアルコール度数3.5%と控えめなミッドストレングスラガー。

ミッドストレングスビールにありがちな深みのなさを上手くカバーし、フルストレングス並みに力強い麦芽やホップの香りが鼻を突き抜けるから驚いてしまう。ミッドストレングスビールの中ではトップクラス級に旨く、絶大な支持を得ていたVBを超える評価が付くのも頷ける。

さっぱり感や爽やかな炭酸の後味とともに感じられる麦芽の自然な甘みは、多くのファンを虜にしている。

どちらのビールが人気?

ひと昔前まではオーストラリアのどこを訪れてもVBを飲んでいる人の姿を確認できた。しかし現在ではビールの消費量も昔ほど多くはなく、様々な種類の新テイストビールが発売されたおかげでVBの人気は低迷気味。

特にクイーンズランド州ではXXXXの人気がとても高く、パブやレストランでもVBよりXXXXの方がよく見かけるほどだ。

シェア率が低下してきているVBではあるが、醸造所のあるメルボルンではやはりVBを見かけることの方が多いと言ってもいいだろう。オーストラリアにはVBやXXXX以外にも豊富な種類の国産ビールがあるが、産地によってその人気ぶりは異なるものだ。

また、飲み口の違いがわかる人にとっては「VB派」「XXXX派」と別れることも多いだろう。

アルコール度数が高くて麦やホップの香りをダイレクトに感じることができるVBは、お酒に強くてフルストレングスを好む人に定評がある。飲み口がさっぱりとしていてアルコール度数の低いXXXXは、酔いやすい人や軽い飲み口を好む人に最適だ。

VBかXXXXか…どちらのビールを選ぶにしても、両者がオーストラリアを代表する有名なビールであることは絶対的な真実なのである。

料理に合わせて選ぶのもおすすめ

流通が発達している今日では、オーストラリア国内に限らず世界中の国々でVBとXXXXを味わうことができる。

そこでおすすめしたいのが料理のテイストに合わせてVBとXXXXを上手くチョイスしてみることだ。

比較的ビターな味わいでガツンと飲んだ気分に浸れるVBには、ボリューム感のある「肉料理」が最高にマッチするだろう。

オージービーフのような歯ごたえあるTボーンステーキなんかのお供にVBを選べばきっとニキの旨さを何十倍にも引き立ててくれるはず。

「白身魚のソテー」「パスタ」「寿司」などのあっさりとした料理の場合は、麦とホップの香りが爽やかに引き立つXXXXがおすすめだ。
XXXXの軽くて後味のいい飲み口は、メインディッシュの味を邪魔しないどころか際立たせる働きをしてくれるだろう。

  • ガッツリ肉料理にはVBを
  • あっさり系の料理にはXXXXを

上記のように料理の種類に合わせてVBとXXXXを楽しんでほしい。

他にもこんなに!オーストラリアの国産ビールオーストラリアで人気の高いビールと言えばVBとXXXXだが、実はその他にも豊富な種類の国産ビールを生産しているオーストラリア。
ここではその一部をご紹介してみよう。

  • カールトンドラフト(アルコール度数4.6%、フルストレングス)
  • フォスターズラガー(アルコール度数5.2%、フルストレングス)
  • クーパーズスパークリングエール(アルコール度数5.8%、フルストレングス)
  • トゥーイーズニュー(アルコール度数4.6%、フルストレングス)
  • ハーンプレミアム(アルコール度数5.0%、フルストレングス)
  • エミュービター(アルコール度数4.0%、フルストレングス)
  • カスケードプレミアムラガー(アルコール度数5.0%、フルストレングス)
  • リトルクリーチャーズロジャーズビア(アルコール度数3.8%、ミッドストレングス)

上記のオーストラリアビールはごく一部ではあるが、こうして見てみるとオーストラリアで生産されているビールの多くがアルコール度数の強い「フルストレングス」であることに気付かされる。

近年では飲み口の軽いミッドストレングスタイプのビールも多く発売されてはいるが、ビール好きのオーストラリア人からすれば麦やホップの香りが強く引き立てられているフルストレングスビールを好む傾向にあるのかもしれない。

余談ではあるが、XXXXGOLDはアルコール度数3.5%のミッドストレングスビール。
より強い飲み口と味わいを求めるのであれば、アルコール度数4.6%のフルストレングス「XXXXBitter」を試してみてはどうだろうか。

オーストラリアビールなら「VB」か「XXXX」で決まり!

「残業はしない」「仕事帰りにパブやバーで1杯する習慣がある」「お酒が大好き」などといったオージーたちの国民性を見てみると、ここまで幅広いビールの種類があるのも不思議ではない。

「オーストラリアビール=VB、XXXX」という方程式が成り立つほどこの2つのビールは国内外問わずオーストラリアの顔として君臨している。
ぜひオーストラリアのパブを訪れた際には、周りのオージーたちがどんなビールを手にしているのかに注目してみてほしい。そこにはきっとVBとXXXXのボトルが確認できるはずだ。

さて、あなたはVBかXXXX、どちらを飲みたくなっただろうか?今週末にでもパブに行き、両者の違いをゆっくりと味わってみるのもいい案ではないだろうか。

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