シンガポール:アジア文化の発信

シンガポールは東南アジアのほぼ中心。マレー半島の南端に位置する主権国家です。年間を通じて温暖な気候が続くため、昔から観光に適した国としてその名を馳せてきました。世界でも最大規模のカジノを有する華やかな総合ホテル「マリーナ・ベイ・サンズ」や、近代的な建造物が林立する植物園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」など見所も豊富。アジア文化の発信地となっている近代都市、シンガポールの魅力に迫っていきます。

高度な経済、文化が発達する国「シンガポール」

「シンガポール共和国(Republic of Singapore)」は、通称シンガポールと呼ばれる東南アジアの国です。主権国家で、気候は年間を通じて温暖。本島を含めて63の島々から構成される、東南アジアを代表する国のひとつです。その高度に都市化した街並みや、ビジネス拠点として世界からの注目を集めてきまし

香港、台湾、韓国、そしてシンガポールは「アジア4小龍」とも呼ばれています。この別名は、さまざまな経済指数の劇的な伸び率から由来しています。銀行や証券などの金融業界において、世界でも中心的な役割を果たす「金融センター(financial centre)」もあり、世界にその名を轟かせているのです。シンガポールは名実ともに、屈指の経済都市といえるでしょう。

「世界銀行(World Bank)」によって「世界で最もビジネス展開によい国」と賞賛を受け続けているシンガポール。その高度に発展した国の文化の一端は、街の中心にそびえ立つ高層ビル群を目にすればすんなりと理解することができるでしょう。教育や医療、経済の競争力において、世界でも一目置かれる国が持つ高度に発展した街並み。近代的な都市を有するシンガポールには、ぜひ訪れていただきたいスポットが満ち溢れてい

圧倒的な存在感「マリーナ・ベイ・サンズ」

圧倒的な存在感を放つ建物、「マリーナ・ベイ・サンズ(Marina Bay Sands)」。2011年に全面開業して以来、屈指の観光名所としての地位を獲得しています。3つの高層ビルからなる存在感抜群の見た目とそれぞれのビルを繋ぐ美しい天井部分は、一見の価値ありといえるでしょう。

マリーナ・ベイ・サンズの美しい佇まいは、船のデッキから着想を得たものだといいます。デザインしたのは建築家である「モシェ・サフディ(Moshe Safdie)」。美しく波打つビルのデザイン、それらをまとめる天井部分の流麗な見た目。ついつい目を奪われてしまうほどの壮大さをマリーナ・ベイ・サンズから感じ取ることができるでしょう。

「インフィニティ・プール(Infinity pool)」は外壁の縁を見せないようにすることで、外との境界線がないような感覚を味わえるプール。マリーナ・ベイ・サンズには世界最長146m、高さ191mの場所にインフィニティ・プールが設置されており、シンガポールに訪れる人々の、目的のひとつになっています。入れるのは宿泊者限定のためホテルに宿泊する必要がありますが、ぜひ実際に体感していただきたいところです。

「サンズ・スカイパーク(Sands Skypark)」はインフィニティ・プール同様、マリーナ・ベイ・サンズの57階に用意された展望台です。地上からの高さはおよそ200m。スカイパークにはさまざまな植物が飾られており、その様子はさながら都会の空中庭園。シンガポールの持つ高層ビル群を望んだり、目の前に広がるマリーナ・ベイ・サンズを見下ろしたり、夜には美しく煌めく摩天楼を目にしたりすることができるでしょう。

サンズ・スカイパークへ入るには入場料が必要ですが、その金額を支払う価値は大いにあります。360°C、圧倒的なパノラマビューを体験しなければ、シンガポールを満喫したとはいえないでしょう。

夜にはレーザーや映像を用いた光の芸術「SPECTRA」が開催されるマリーナ・ベイ・サンズ。その圧巻の美しさには、心底酔いしれてしまうことでしょう。

昔から親しまれているシンガポールの名所「マーライオン公園」

シンガポールといえば「マーライオン(Mer Lion)」。マーライオンとはシンガポールの伝説上の生き物で、上半身はライオン、下半身は魚の体を持つ神秘的な生き物の名前です。街の中心「マーライオン公園(Mer Lion Park)」には、シンガポールのシンボルともいえる白い体のマーライオンが鎮座しています。

マーライオン公園のマーライオンは1972年にデザインされたもの。高さ8.6m、重さは70トン、コンクリートでできたその純白の体は驚くほどしなやかな曲線を描いています。マーライオンはシンガポール川の河口に設置されており、海に向かって淡水を吐きだし続けています。その姿を見なければ、シンガポールを訪れている実感が湧かないかもしれませんね。

実は、マーライオン公園のマーライオンは「お母さん」で、ペアである「お父さん」と呼ばれるマーライオンはシンガポールの南に位置する「セントーサ島」にいます。セントーサ島に住むお父さんマーライオンの高さはなんと37m。外観は茶色で、顔つきはいかにもライオンといった険しい顔つきです。内部は展望台になっており、周囲の景色を楽しむことができるのだとか。いずれのマーライオンも夜にはライトアップされ幻想的な雰囲気に。

シンガポールの守り神であるマーライオンのご夫婦は、観光で訪れたら必ず見ておきたいシンガポール定番の見所といえます。その愛らしい表情にはきっとあなたの心もほっこりとしてしまうはず。アジアの癒しに出会いに、ぜひ足を伸ばしてみてください。

広大な敷地面積を誇る大植物園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」

「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(Gardens by the Bay)」は、シンガポールの中心に広がる広さ101ヘクタールの超巨大な植物園。別名は「ガーデン・シティ」です。ガーデンズ・バイ・ザ・ベイは3つのエリアから構成されており、それぞれ異なったテーマを持って建造されています。「セントラル」「サウス」、そして「イースト」。それぞれのエリアで、全く異なった鮮やかな体験をすることができるでしょう。

なかでも注目は「ベイ・サウス・ガーデン(Bay South Garden)」。サウス・ガーデンの広さは54ヘクタールと、3つのエリアのなかでも最大規模。圧倒的な存在感を放つ人工の木「スーパーツリー(Supertrees)」や、巨大な2つの温室ガラスドーム、「フラワードーム」と「クラウド・フォレスト」もあるのです。ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの見所は、間違いなくこのベイ・サウス・ガーデンでしょう。

「スーパーツリー・グローブ(Supertrees Grove)」には、高さ25m〜50mのスーパーツリーが12本も林立しています。下から見上げた光景はまさしく未来都市。生命が宿っているかのような躍動を感じることでしょう。

地上から約22mの位置には空中回廊「OCBCスカイウェイ」が設置されており、スーパーツリーグローブの全景を望むことができます。夜にはライトアップが行われる、シンガポールの新しいシンボルエリアです。

「フラワードーム(Flower Dome)」は、涼やかな南アフリカや地中海の春をイメージしたフラワーガーデン。多肉植物やバオバブの森、鮮やかな花のガーデンなど、ガラスでできた美しいドーム内部は見所満載。さまざまな形のサボテンや特徴的な形のバオバブの木、それぞれがユニークな樹形を持つボトルツリーなど、見ていて飽きることがありません。世界各地の植物が彩る華やかで美しい空間が、フラワードームです。

フラワードームと対になる、もう一方のガラスドームが「クラウド・フォレスト(Cloud Forest)」。そのシンボルになっているのは高さ35mの人工の山です。クラウド・フォレストの中心をなしている山からは滝が流れ落ち、周辺には人工の雲や霧がかかっています。その景色はまさしく「クラウド・フォレスト=雲の森」といえるでしょう。

クラウド・フォレストの構造は上から下へ、長い回廊を歩きながら散策を楽しむスタイル。最上階にあたる6階のテーマは「ロスト・ワールド」。標高2,000mに設定された神秘的な空間に圧倒されることは間違いないでしょう。ランやシダなどの植物の総数は数え切れないほど。クラウド・フォレストに満ちたマイナスイオンは、あなたの体を癒しの世界へと誘(いざな)ってくれるに違いありません。

シンガポールのシンボル「マリーナ・ベイ・サンズ」から望む、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの風景もまた圧巻です。特に見逃せない時間帯は夜。

ライトアップで演出された未来の植物園は、あなたの心に鮮烈な印象を与えることでしょう。「OCBCスカイウェイ」「フラワードーム」「クラウド・フォレスト」は有料エリアですが、見る価値は十分にあります。シンガポールの都会のオアシスで、身も心も癒されてみてはいかがでしょうか?

シンガポールに残る最古のヒンドゥー寺院「スリ・マリアマン寺院」

新しい建造物や、最新の観光スポットが目白押しのシンガポール。しかしなかには長い歴史のなか、大切にその存在が保たれてきた場所もあります。「スリ・マリアマン寺院(Sri Mariamman Temple)」は、チャイナタウンにあるシンガポール最古のヒンドゥー教寺院。1827年に建造されて以来大切に守られてきた存在で、現在は国定記念物になっています。

歴史の流れを感じられ、神秘的な空気が流れる寺院周辺。そのなかでも見所は入り口にそびえる6段の「ゴプラム(Gōpuram)」。神々の彫像や人物像、装飾品で煌びやかに飾られた芸術は、華やかであり鮮やか。その印象的な佇まいは、一度見たらあなたの心に長く留まるでしょう。シンガポールの歴史を彩るヒンドゥー教最古の寺院「スリ・マリアマン寺院」にもぜひ訪れてみてください。

近代都市、シンガポールを満喫しよう

東南アジアに広がる世界でも屈指の近代都市、シンガポールの魅力を堪能していただくことができたでしょうか?マリーナ・ベイ・サンズやガーデンズ・バイ・ザ・ベイなどの近代的な建造物やエリアから、マーライオン公園やスリ・マリアマン寺院のような、長く人々に愛されている場所まで魅力的なスポットが溢れています。

シンガポールへのアクセスは「シンガポール・チャンギ国際空港(Changi International Airport)」から。チャンギ国際空港は世界的にも評価の高い空港です。ぜひ訪れた際は、空港での滞在時間も楽しんでみてください。アジアを代表する高度な経済国家シンガポール。その街並みは未だに発展を続けています。街に息づく改革の鼓動。人生でも指折りの濃密な時間を、シンガポールで過ごしてみてはいかがでしょうか?

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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