
ジャミロクワイ:アシッドジャズの火付け役
ジャミロクワイ(Jamiroquai)は、アシッドジャズという近代音楽の派生ミュージックの火付け役となったアーティスト。Maroon5やブルーノ・マーズらに影響を与え、90年代に登場した人気グループです。
イギリスの偉大なミュージシャンといえば、ビートルズやQueenといったグループが挙げられますが、ジャミロクワイもそのひとつではないでしょうか。
彼らは独自のスタンスで地位を確立。イギリスから発信したジャミロクワイが、世界の音楽へどのように影響を与えたのか詳しく解説しつつ、魅力についても紹介していきます。
結成

ジャミロクワイの中心人物は、シンガーソングライターのジェイソン・ケイ(Jason Kay)。彼はジャミロクワイのリーダー的存在であり、メインボーカルとして活躍しています。
他のバンドと異なり、彼がバンドメンバーを雇う形でバンドを結成。そのため、曲が変わるたびにメンバーも変動します。固定のメンバーはジェイソン・ケイのみです。
アシッドジャズの火付け役
デビューのきっかけは、デモテープをアシッドジャズレーベルに持ち込んだことから。1992年、ファーストシングル「いつになったら気付くんだい」を発売しました。ロンドンのクラブシーンに衝撃を与え、これを機にソニーミュージックと契約を結びます。
1996年、サードアルバム「トラベリング・ウィズアウト・ムービング」を発売すると世界的ヒットを生み、700万枚もの売り上げを記録。ジャズファンク系のアルバムとして最大の売り上げを誇り、グラミー賞を受賞する偉大な作品となりました。
メンバーの脱退、充電期間
メンバーの脱退が繰り返し起き、作品が延期してしまうトラブルに巻き込まれたこともありました。例えば4thアルバム「シンクロナイズド」では、中心的に活動していたベーシスト、スチュワート・ゼンダーが待遇を理由に脱退。予定していた発売が半年延期になってしまう事態となりました。
この他に、家庭の事情で脱退したメンバーもいます。2006年には一時活動を休止。2009年まで活動を再開することはありませんでした。
アシットジャズを派生させたテクノ音楽
アシットジャズとは80年代初頭に登場した音楽。“クラブで踊れるジャズ”というものでした。
この音楽に可能性を見出した彼らは、踊れる新しい音楽へと変化させていきました。今までにない曲調ですが、中毒性があり、つい体を動かしたくなるような曲ばかりです。
影響されたアーティスト

ジャミロクワイの音楽は斬新で今までに聴いたことがないものばかり。彼らに影響を受けたアーティストも少なくありません。この代表的なアーティストとして、Maroon5やブルーノ・マーズが挙げられます。彼らの曲が好きな方は、ジャミロクワイの曲を是非聴いてみてください。
ジャミロクワイのおすすめ曲3選
数々の名曲を世に出してきた彼らの曲を紹介していきましょう。
『Virtual Insanity』
ジャミロクワイの代表曲。独特な曲調ですが、注目されたのはPVです。動く床を巧みに利用したPVは、当時にない画期的なアイディアでした。また、MTV Video Music Awardで賞を受賞。音楽だけでなく、MVを観ると彼らの凄さを感じとれる作品です。
ジャミロクワイ公式YouTubeチャンネルより
『Canned Heat』
1996年に発売されたアルバム「シンクロナイズド」の収録曲。軽快な曲調が特徴的です。クラブシーンでは代表的な作品となっています。
ジャミロクワイ公式YouTubeチャンネルより
『White Knuckle Ride』
2010年に発売されたアルバム「Rock Dust Light Star」の収録曲。一見「Canned Heat」と曲調が似ていますが、注目していただきたいのはPV。ジェイソン・ケイ自らヘリコプターを操縦している映像は、迫力満点です。
ジャミロクワイ公式YouTubeチャンネルより
フェラーリ

ジェイソン・ケイは音楽だけでなく、スーパーカーにも関心があります。それらは数々のPVに登場し、どれも彼の所有物ばかり。彼が特に好むのがフェラーリ。レトロなデザインから最新のかっこいいデザインまで、様々な種類を所有しています。
また、オークションへ出品することもあります。出品されたフェラーリのなかには、1億円もの価格がつき落札されたものも。彼の乗ったフェラーリということもあり、愛好家や音楽界だけでなく自動車界からも注目されました。
まとめ
現代のテクノミュージシャンをはじめとし、様々な音楽に影響を与えたジャミロクワイ。今後も彼らに刺激を受け、新しい音楽を模索して世に発信するアーティストが続々と登場してくることでしょう。
※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。