ソフィア・コッポラ:映画監督ソフィア・コッポラが魅力的な理由とは

ソフィア・コッポラは、「ロスト・イン・トランスレーション」「マリーアントワネット」など数々の名作を世に送りだした映画監督。ガーリーカルチャーの先駆者として、多くの女性から支持を受けている。

世界を代表する女性映画監督は?という質問に、映画ファンであればソフィア・コッポラを思い浮かべる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。彼女は「ロスト・イン・トランスレーション」でアカデミー賞脚本賞を受賞し、その後も数々の映画作品を世に送りだしました。

女性の視点にフォーカスをした作品が多く、映画評論家からも評価が高いソフィア・コッポラの魅力を、徹底解説します。

1.ソフィア・コッポラとは?

ソフィア・コッポラが、どのような人生を歩んできたのか簡単に紹介していきましょう。

1-1.映画界のサラブレットとして生まれる

彼女は『ゴッド・ファーザー』の映画を手掛けた巨匠、フランシス・フォード・コッポラの娘として生まれました。映画界のサラブレットの長女として生まれ、すぐに子役としてゴッド・ファーザーに出演。その後もさまざまな映画作品に出演しました。

1-2.クリエイティブな人生

10代〜20代にかけてはクリエイティブな生活を送ります。女性誌にモデルとして、映画には女優として、そしてシャネルのインターンとして働き、ファッション界の人脈を作るようになりました。そんな中カール・ラガーフェルドの元でデザインを学び、自らのファッションブランド「MILK FED.」を立ち上げます。

1-3.女優としての挫折

そんなクリエイティブな日々を送っていた彼女にも、転機が訪れます。ゴッド・ファーザーPARTIIIで、主人公マイケルの娘役として出演しますが、この作品ではアカデミー賞前日に行われる映画の最低を決めるアワード”ゴールデンラズベリー賞”において、新人賞と助演女優賞を受賞してしまいます。その後も彼女の演技は酷評を受け続け、”女優として芝居が下手”という烙印を押されてしまうことになります。

1-4.映画監督としてスタート

彼女は女優業を諦め、父と同じ映画監督としての道を歩み始めます。28歳の時に「ヴァージン・スーサイズ」でデビュー。感受性豊かな時代を過ごす10代の女の子の生と死について表現した作品でした。そして、二作目となる「ロスト・イン・トランスレーション」ではアカデミー賞脚本賞を受賞し、映画界からも認められるようになります。

その後も「マリーアントワネット」「SOMEWHERE」などさまざまな作品を世に発信し続けました。

2.ソフィア・コッポラの作品

ソフィア・コッポラはガーリーカルチャーの神様といわれるほど、女性の視点で描かれた作品を多く世に発信しています。作品の1つ1つが女性にしか表現することができないものばかり。そこで、ソフィア・コッポラ作品を厳選して紹介していきましょう。

2-1.ロスト・イン・トランスレーション

アカデミー脚本賞を受賞したこの作品では、スカーレットヨハンソンが演じる写真家の妻が中途半端な自分に悩むという様子を巧みに表現。この女性の描写が多くの映画評論家に受け、高評価を得ました。中途半端な自分に対しての悩みは、『20代の頃の実体験があったからこそ表現できたのではないか』と考える映画評論家もいます。

2-2.マリーアントワネット

18世紀フランスを舞台に、時代の波にもまれながらも宮廷で自分探しに奔走するマリーアントワネットの姿が描かれています。この作品もロスト・イン・トランスレーションと同様、多くの女性から支持を受けた作品です。また、アカデミー衣装デザイン賞を受賞しました。華やかな衣装にも注目です。

2-3.ブリングリング

ブリングリングでは、セレブを相手に窃盗を繰り返す10代の若者が描かれました。この作品に登場する若者は、リッチ・ライフに憧れを持っている人ばかり。若者が抱く「あこがれ」をテーマにし、これまでの作品とは違った面を見せた作品でもありました。

彼女の作品では女性が感じているものを大切にし、それをどのように発信するかを常に考えながら生み出されています。今後も、彼女が生み出す作品がどのような視点で生まれるのかに注目をしていきましょう。

3.ソフィア・コッポラ作品と音楽との関係性

ソフィア・コッポラの作品は、ハイセンスな音楽の選曲が数々織り交ぜられました。作品ごとにどのような音楽が使われていたのかを解説していきましょう。

3-1.ヴァージン・スーサイズでの音楽

デビュー作にもなったヴァージン・スーサイズでは、70年代〜80年代に流行した名曲を次々に流すようにしました。この作品では、当時フランスの最旬バンドといわれていた「エール」の曲を使用しています。作中に流れる曲はどれもハイセンスなものばかり。そのため、デビュー作から彼女の音楽性の才能を評価している人も多くいます。

3-2.ロスト・イン・トランスレーションでの音楽

ロスト・イン・トランスレーションでは、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインのケヴィンシールズに音楽制作を依頼。当時活動休止をしていたバンドメンバーからの楽曲提供に、音楽界も驚きを隠すことができませんでした。また、イギリスやフランスの音楽だけでなく、舞台となった日本のロックバンド「はっぴいえんど」の楽曲も織り交ぜ、日本の70年代音楽の魅力も発信しています。

3-3.マリーアントワネット

この作品では、18世紀のフランスを舞台にしているにも関わらず、メインテーマで使用した楽曲はニューオーダーの「エイジ・オブ・コンセント」。彼らの曲を使用することで当時のバブリーな様子だけでなく、等身大に生きる10代の女性の気持ちをうまく表現しています。

どの作品にも彼女の趣味が隠されているのが特徴で、映画を楽しむだけでなく、作品のサントラを聞くだけでもさまざまな国の流行した音楽に触れることができます。音楽性が高い作品を多く生み出すことができるのは、彼女が多感な10代、20代を過ごしたからといえます。

4.ソフィア・コッポラのファッション

映画の中の衣装が評価されるだけでなく、自身のファッションセンスも高く評価されています。10代でシャネルのインターンとして働き、世界的なデザイナー、ラガーフェルドの元でファッションを学んだ彼女は、普段のファッションも注目を集めています。

4-1.フランスでの影響

父親の仕事の都合でフランスに多く滞在していたため、子どもの頃からフランスのファッション文化に触れるようになりました。また夫がフランス出身ということもあり、何かとフランスに行く機会が多く、現地の人たちが自然に取り入れているファッションを知っています。そこに彼女のファッションスタイルがあるのではないでしょうか。

4-2.シックにこだわったファッション

彼女の仕事着は、白のメンズシャツに黒のパンツ。授賞式にはリトルブラックドレスにハイヒールという組み合わせを崩すことはありません。

先述のように、彼女が注目されているものは、映画だけにとどまりません。どのようなファッションで表舞台に登場したのか、彼女が登場するたびにファッション系のwebサイトで話題になります。ファッションに興味がある方は、彼女の作品だけでなくファッションにも注目してみることも良いでしょう。

5.まとめ

ソフィア・コッポラは、ガーリーカルチャーの先駆者でありながら、女性映画監督として今後も注目される人物です。彼女の作品の中には、彼女の考える人間性が織り交ぜられています。そのような点に注目をしながら作品を見ていくと、より彼女の魅力を発見することができるでしょう。ぜひ、この機会にソフィア・コッポラの作品に触れてみてはいかがでしょうか。

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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