リヴァプール:ビートルズが生まれた町

世界的ロックバンド、ビートルズ。
活動期間はわずか8年ほどだったというのですから、驚きです。
彼らの音楽は、時間がたった今も、色あせることなく私たちを楽しませてくれます。
彼らの生まれ故郷はロンドンから約200マイル(300km)離れた海沿いの港町、リヴァプールです。

ビートルズファンの聖地として毎年沢山の人が訪れるこの町の魅力をご紹介します。

1)リヴァプールはどこにある?どうやって行く?

(1)ロンドンから鉄道で行く

ロンドンから日帰りでも行ける距離にリヴァプールはありますので、旅行の際に訪れる方が多いです。
ユーストン駅(Euston)はロンドン市内にあるターミナル駅で、多くの人が利用しており、リヴァプールへは高速鉄道で2時間ほどで行けます。
ロンドンを少し離れると広がる田園や牧場を車窓から眺めることができ、イギリスの四季折々の風景が楽しめます。

(2)飛行機で行く

飛行機で直接リヴァプールを目指していくなら「リヴァプール・ジョン・レノン空港」(Liverpool John Lennon Airport)の利用がおすすめです。
こちらはリバプール市中心部から南東に約7マイル(12km)に位置する国際空港です。
元々はスピーク空港(Speke Airport)という名称でしたが、2002年に「リヴァプール・ジョン・レノン空港」へと変更されました。
空港内にはジョン・レノンの銅像もあります。
ビートルズファンなら一度は行ってみたい空港です。

2)リヴァプールはどんな町?

リヴァプールはアイリッシュ海に面した港町で、古くから貿易の町として栄えてきました。
2004年には「海商都市リヴァプール」として世界遺産にも登録されています。

また、サッカーチームのリヴァプールFCの本拠地としても有名です。試合の日には町のあちこちがリヴァプールFCのチームカラー、赤色に染まり観光客も集まって大騒ぎになります。

町には大型ショッピング・センターなどの新しい建物もありますが、ビートルズのメンバーが通っていたパブやショップなど昔ながらの街並みも残っています。新旧のコントラストがイギリスらしく、ロンドンとはまた違ったクラシックな雰囲気があふれる町です。

食事も楽しむことができ、ロンドンとは少し違った庶民的な料理を頂くことができます。

町のあちこちにビートルズが隠れていて、ファンでなくともビートルズの世界に引き込まれてしまいそうな町です。

3)世界遺産アルバート・ドックとビートルズ

アルバート・ドックはかつて海洋貿易が盛んであった頃に、帆船の修復や荷下ろしが行われた倉庫です。
鉄道や自動車の発展や蒸気船の台頭と共にあまり使用されなくなっていきましたが、現在では商業施設として利用されており、リヴァプール市のエンターテイメントの中心となっています。
ショップやレストランの他、博物館なども入っているこの施設にビートルズ・ストーリーがあります。

ビートルズファンがまず向かうのがこちらのビートルズ・ストーリー。
伝説的バンドであるビートルズの歴史や彼らゆかりのものを展示した、いわばビートルズ博物館です。
ジョン・レノンが最後に使用したピアノや、ジョージ・ハリスンが始めて手にしたギター、リンゴ・スターのドラムキットなど、ファンにはたまらない展示品をご覧いただけます。
また12言語対応の無料マルチメディア・ガイドもあるのでファンでない方も楽しめること間違いなしです。

4)メンバーの生い立ちと育った家

リヴァプール市内には、メンバー4人が育った家が大切に手入れをされ、保存されています。

(1)ジョン・レノン

ジョン・レノンは幼い頃に両親が離婚し、その後伯母であるミミに引き取られました。
彼の育ての親、ミミ伯母さんの家はストロベリー・フィールズから少し歩いたところにあります。
後にオノ・ヨーコがこの家を買い取ってイギリスの歴史的建造物保存団体のナショナル・トラストに寄贈したことから、現在もジョン・レノンが育った家として保存されています。

(2)リンゴ・スター

リンゴ・スターの両親も、彼が3歳の時に離婚しています。
幼少期の彼は病気がちで満足に教育を受けることができず、シングルマザーだった彼の母は苦労をしていたようです。
彼の生家はクラシックな小さい家ですが、海の風を感じながら伸び伸びと育っていた姿が想像できます。

(3)ジョージ・ハリスン

1943年にハリスンが生まれてから1950年に引っ越すまで住んでいた、赤い壁に白いドアが印象的な2階建ての小さな家です。
ハリスンは4部屋しかないこの家に、家族6人で暮らしていたそうです。質素ではあったものの、両親たちの愛情で幸せな幼少時代を過ごしたと言われています。
ジョン・レノンやポール・マッカートニーの家からは1マイルほど離れていますが、ハリスンの思い出の地にもぜひ足を運んでみてください。

(4)ポール・マッカートニー

リヴァプール市内にはマッカートニーが13歳の頃に移り住んだ家が残されています。
ジョン・レノンの育った家やストロベリー・フィールズの近所に彼の家はあります。
彼の母はここに移り住んですぐに他界してしまいましたが、父は彼らの音楽活動に理解を示し、応援してくれていたと言います。
そのためここが彼らの溜まり場であり、練習の場所でもありました。
ポール・マッカートニーの生家もナショナル・トラストによって管理、保存されています。

5)曲の中に出てくる、ビートルズゆかりの場所

ジョン・レノンとポール・マッカートニーの作った楽曲にはリヴァプール市内に存在する地名が登場するものがあり、彼らの故郷を愛する気持ちが伝わってきます。

(1)「ペニー・レイン」Penny Lane

ビートルズが1967年に発売した、14枚目のシングル曲。

明るい楽曲の中に”ペニー・レイン”という言葉が何度も出てきます。
ただただ、この街の日常を綴った歌ですが、なぜか懐かしい気持ちになる曲です。

ペニー・レインはジョン・レノンが育った町にある通りの名称です。
ジョン・レノンとポール・マッカートニーはよくこのペニー・レインで会っていたようで、それを懐かしんで作られた曲が「ペニー・レイン」です。
曲の中に出てくる床屋、銀行も現存し観光客が絶えない名所となっています。

(2)「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」Strawberry Fields Forever

ストロベリー・フィールドは、ジョン・レノンの育った家の近くにある孤児院で、ジョンはいつもここで遊んでいたとのことです。
複雑な家庭環境で育った彼にとってここは心を許せる場所だったのかもしれません。

2005年に1度閉鎖されてしまいましたが、2019年から就労支援施設として利用されることになり、施設内が一般公開されました。カフェやショップも併設され、「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」の直筆原稿などが展示されています。

戦争孤児院だったこの場所は、その後のジョン・レノンの平和活動の原点になったのかもしれません。

1967年にリリースした「ペニー・レイン」の片面であるこの曲はどことなく寂しさが漂う曲で、歌詞もとても幻想的。
少し現実逃避したような歌詞ですが、ジョン・レノンのストロベリー・フィールドへの気持ちが現れたものなのでしょう。

6)キャバーン・クラブ(cavern club)

リヴァプール市内の繁華街にあるこのクラブは、元々は第二次大戦時に防空壕として使われていた地下室でした。
ビートルズはここでライブ活動を始め、250回を超えるライブを行っています!

ビートルズの他にも多くの有名ミュージシャンが通ってきたこのライブハウスの壁にはオアシス、クイーン、エルトン・ジョンなどの名前が刻まれており、世界一有名なジャズクラブと言われるのも納得です。
今でも若手のミュージシャンのライブが連日おこなわれていて、ビートルズ・グッズの販売もされています。

)ハード・デイズ・ナイト・ホテル(A Hard Days Night Hotel)

「ハード・デイズ・ナイト」といえば、1日よく働いて家に帰ると君が癒してくれるという内容のビートルズの代表曲。
このホテルの名前はその歌詞にちなんでつけられました。
世界にひとつしかないビートルズ・ホテルはキャバーン・クラブのあるマシュー・ストリートに面しています。

石造りのクラシックな外装のこの建物はヴィクトリア朝時代のもので、現在は歴史的重要建築物に指定されており、中を改装して2008年にホテルとしてオープンしました。
ホテル内はまさにビートルズ一色!
壁面にはビートルズの写真がセンスよく飾られ、110室ある客室にはそれぞれにビートルズにまつわった絵画が飾られています。
ドアノブにかける札の文字も「部屋を掃除してください」が「I Need You」 、「起こさないでください」は「Let It Be」とビートルズの曲のタイトルになっているのです!
ここまで徹底されているとは…

スイートルームの名称も「ジョン・レノン・スイート」と「ポール・マッカートニー・スイート」で、ホテル内のバーやレストランも当然ビートルズ一色。
4つ星ホテルですので食事やサービスも大満足間違いなしです。
有名人も訪れるというこのホテル、ぜひ利用してみては!?

)ビートルズ・ウィーク

夏の終わりの1週間はリヴァプールがビートルズ一色に染まるビートルズ・ウィークというお祭りがあります。
コピー・バンド達が演奏を繰り広げ、キャバーン・クラブもビートルズ一色に。
ビートルズをコンセプトにしたアート展やオークションまで行われるのですから、ファンなら一度は体験したいものですね。
マシュー・ストリートもフェスティバル一色となり、野外ステージではライブが行われます。
世界中からこれを目当てにファンが集まります。

9)まとめ

リヴァプールでは、今でも町をあげてビートルズを本当に大切にしているのが伝わってきますね。
それはビートルズのメンバー達がこの町を大切にしてきたから、なのでしょう。
そんなビートルズをめぐる旅にあなたも出かけてみてはいかがでしょうか?ファンでなくてもとても懐かしい気持ちになれること間違いありません。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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