ドイツ・ミュンヘン:芸術と文化、歴史の街

ドイツ南東部に位置する街「ミュンヘン」は、ドイツでも3番目の規模を誇る大きな街である。ミュンヘンには多くの美術館や博物館があり、芸術を楽しむことができるだろう。また、「新市庁舎」に代表される歴史的な建造物の数々も非常に魅力的だ。様々な見どころのあるミュンヘンの街をさっそく紹介していこう。

ドイツの文化と歴史の街「ミュンヘン」

「僧院」という意味を持つ「ミュンヘン」。ミュンヘンが位置するのはドイツの南東部、オーストリア近郊です。ミュンヘンはベルリン、ハンブルグに次ぐ、ドイツでも3番目の規模を誇る大きな街。金融業や出版業では、ドイツの中心的な役割を担っています。ドイツらしい落ち着いた街の佇まいと、経済的な繁栄を享受しているミュンヘンは、世界でも特に人気のある移住先としても有名です。

大陸性気候で冬は冷え込むことが多く、ドイツの主要都市の中で最も雪が降りやすいといわれています。ミュンヘンの街は大きいながらも、観光の見所は集中しており、短期間の滞在であっても十分に観光してまわることができるでしょう。緑が多く、公園も数多くあるミュンヘンの街並みには、穏やかな雰囲気が流れています。

ミュンヘンの街の見所

ミュンヘンには、歴史的に非常に貴重な資産が残されています。その多くは世界大戦時の空爆などで被害を受け損傷したものの、ミュンヘンの人々の努力により、かつての美しい姿を取り戻しています。芸術と歴史の街ミュンヘン。そのドイツらしい街並みには、この場所に住む人々の想いが熱く込められているのです。主要なゴシック様式の建造物から、多くの教会、美術館や博物館まで、ミュンヘンの見所をご案内します。

ミュンヘンの街の代名詞「新市庁舎」

「新市庁舎」はミュンヘンの代名詞的な建造物です。1867年〜1909年にかけて建造された街のランドマークです。灰色と黒の落ち着いた色味の新市庁舎はネオゴシック様式を用いて建造されており、無数の尖塔と細やかに施された装飾、凛とした雰囲気は新市庁舎独特のもの。パッと目を引く中央の塔の高さは85m。内部にはエレベーターが設置されており、頂上からはミュンヘンの街並みが一望できます。

ミュンヘンの街並みは絶景の一言に尽きます。鮮やかなオレンジ色の屋根と白の外壁など、統一感のある風景には息を飲みます。街に点在するいくつもの教会、聖母教会やテアティーナ教会などの、代表的な建造物の姿を望むこともできるでしょう。眼下に広がる360°パノラマの絶景。この景色を独り占めできるのは、まさに至高の贅沢といえるでしょう。新市庁舎は夜の姿も幻想的。仄かに光る街灯とのコントラストは見逃せません。

「グロッケンシュピール」は、新市庁舎中央部に設置されたドイツで最大の仕掛け時計です。毎日11時と12時の2回(夏は17時からもおこなわれます)32体の色鮮やかな衣装を身にまとった人形が、ダンスや演奏を披露します。その時間はおよそ10分間。1568年のバイエルン大公ヴィルヘルム5世と、公女レナーテの結婚式を再現したものだそうです。等身大サイズのからくり人形が動くさまを、ぜひご自身の目でご覧ください。

街の中心「マリエン広場」

「マリエン広場」は、ミュンヘンの街の中心地。オープンスクエアの広場です。1158年から街の主要な広場となったマリエン広場、かつては決闘や市場などもこの場所で開催されていたといいます。先に紹介した新市庁舎をはじめとして、旧市庁舎や中世時代の3つの城門、いくつもの教会、カフェやレストランなどのさまざまなお店が周辺に軒を連ねています。

マリエン広場の中央に設置された「マリア像」。この像が設置されたのは1638年のことです。柔和な表情を浮かべたマリア像は、ミュンヘンに住む人々の心の拠り所ともいえるでしょう。頂上に設置された黄金のマリア像の腕には、幼いイエス・キリストが大事そうに抱えられています。その優しい微笑みはきっとあなたの心をも癒すことでしょう。ミュンヘン滞在中、何度も訪れるであろうマリエン広場。通り過ぎるだけで終わらせず、ぜひよく注目してみてください。

ゴシック様式の佇まいが美しい「聖ペーター教会」

「聖ペーター教会」は、マリエン広場近くに佇むミュンヘン最古の教会です。ゴシック、ルネッサンス、バロック、3つの建築様式が用いられているという教会の外観には要注目でしょう。天を突くように堂々とそびえる2本の尖塔が非常に印象的です。丸を多用した艶やかな窓の造りにも注目。300段と気が遠くなりそうですが、尖塔に登ることも可能です。ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

2個の玉ねぎ型ドームが印象的な「聖母教会」

「聖母教会」は、「フラウエン教会」とも呼ばれるミュンヘンのシンボルのひとつ。その雄大な佇まいと特徴的な玉ねぎ型のドーム天井は、ミュンヘンのどの場所からでも目にすることができます。1468年に建造が開始され、1488年に完成しました。ミュンヘンの街を象徴するオレンジの屋根に、99mと100mと異なる高さを持つ2つの巨大な塔、頂上に位置している玉ねぎ型ドームは、見事なまでに調和しています。

聖母教会はゴシック様式における傑作とされています。その建造方法は、後のバイエルンに建造された教会のお手本とされたほどです。長さ109m、幅131mに及ぶ巨大な本堂部分の収容人数は、およそ22,000人。内観は白い柱が印象的な洗練された造りです。ステンドグラスや祭壇画が演出する神秘的な雰囲気は、ミュンヘンの街でも屈指のものといえるでしょう。

広大なかつての王宮「レジデンツ」

アンティクヴァリウム

1385年に建設が開始され、その後徐々に増改築されてきたレジデンツ。その壮大なスケールは、ほかの建造物とは一線を画します。レジデンツ内には「レジデンツ博物館」、「宝物館」、「キュビリエ劇場」などの複数の施設があり、総展示室数は130室以上にも及ぶと言います。ヨーロッパでもその価値が非常に重要視されているレジデンツのインテリア装飾は必見です。中でもアンティクヴァリウムと呼ばれる部屋には16世期のものと言われるフレスコ画が、壁や天井一面に描かれています。

アンティクヴァリウム以外にもレジデンツには美しい室内装飾が溢れています。その華やかさはきっとあなたの心を魅了するでしょう。

バイエルン国立歌劇場
宮廷庭園

また近隣には「バイエルン国立歌劇場」や、美しく整備された「宮廷庭園」もありますので併せて訪れてみてはいかがでしょうか。

芸術に浸る「3大美術館」

ミュンヘンにある3つの美術館をご紹介します。

「アルテ・ピナコテーク」は、14世紀〜16世紀の絵画が収蔵された美術館。古典美術やルネッサンス芸術が豊富に展示されています。

「ノイエ・ピナコテーク」は19世紀の絵画作品、ロマン主義や印象派の多くが所蔵されています。特に見所はなんといってもオランダの画家「ゴッホ」の「ひまわり」でしょう。本物はここでしか見ることができません。

最後のひとつ、「ピナコテーク・デア・モデルネ」には、現代的な美術やデザイン作品が多く所蔵されています。美術館のモダンな佇まいにも注目でしょう。ミュンヘンは芸術の街。ピナコテークは共通の鑑賞券も販売されていますので、1日かけて、すべての美術館を巡ってみるのもよいでしょう。ミュンヘンの美しい町並みにばかり目が行きがちですが、絵画や彫刻など芸術に浸る時間をもつのもよいのではないでしょうか。

芸術と歴史を謳歌する、ミュンヘンで最高の滞在を

ドイツ南東部に位置するミュンヘンの魅力をくまなくお伝えしてきました。鮮やかなオレンジの屋根と白い外壁、時折姿を現すゴシック様式の教会や、歴史を重ねた建造物、ミュンヘンの街には、長い時間をかけて形成された個性豊かな空気が満ち溢れています。芸術を堪能するにも、建物の素晴らしさに見惚れるのも、そして、ミュンヘンで醸造されるクラフトビールに舌鼓を打ってみるのもよいでしょう。この街の持つ魅力は底が知れません。

嬉しいことにミュンヘン近郊には空港が整備されています。その名も「ミュンヘン空港」。中心地へのアクセスも抜群です。ドイツの中でも際立つ魅力を備えた町ミュンヘン。街を散策するだけでも、その虜になることは間違いないでしょう。次の旅の目的地はミュンヘンにしてみては?あなたのハートをくすぐる、印象的な出会いがあなたを待っているはずですよ。

※本記事はコロナウイルス感染拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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