カーディフ:イギリス西部、ウェールズの首都

イギリス西部に位置する国「ウェールズ」。かつての産業革命の際に大きな飛躍を遂げた、イギリスを構成する4つの国のひとつである。その首都となるのが「カーディフ」。ウェールズのほぼ南端に位置する、国を支える最大の街である。カーディフは歴史を紡いできた数々の古城や、目を見張る発展を遂げてきているウォーターフロントなど、見所が豊富。観光地としても人気の街である。そんなカーディフの魅力を詳しくご紹介していこう。

数々の古城が林立する歴史の街「カーディフ」

「カーディフ」は、イングランド西部に位置する「ウェールズ」の首都であり、最大の街です。ウェールズはかつての産業革命を支えた、石炭などの地下資源が豊富な国。その首都であるカーディフも、同様に産業革命を牽引した存在といえます。カーディフには長い歴史を紡いできた古城や、近年革新を遂げているウォーターフロントなど、様々な見所があります。
カーディフの歴史の始まりは、ローマ人が現在の場所に砦を築いたことから始まります。その後、18世紀半ば〜19世紀の産業革命時代には、石炭の積み出しを中心として発展。1955年にはウェールズの首都としての役割を担うようになりました。首都としての歴史はまだ浅く、ヨーロッパの中では最も新しい首都といわれています。とはいえ街の歴史は非常に深く、そのことを街の至る所で感じさせられます。
カーディフの気候は、夏場に関してはイギリスの中でも温暖であり観光に適しているでしょう。冬場は雨も多く湿度も高いため、事前準備が必要です。古城の印象が強いカーディフの街ですがそれだけにとどまらず、落ち着いた雰囲気の市街地などたくさんの見所があります。

カーディフの見所

カーディフはかつてのローマ時代の影響を色濃く受けている街です。街の象徴でもある「カーディフ城」や、水上の孤城といった雰囲気の「ケルフェリー城」、近年発展を遂げてきている「カーディフ・ベイ」などが代表的な見所です。イングランドの首都ロンドンから約2時間。カーディフの見所を、紹介しましょう。

カーディフの街を象徴する「カーディフ城」

「カーディフ城」の広大な敷地には、2つの見所が存在しています。その一方が高台にそびえる古めかしい要塞。

この要塞は11世紀にノルマン人が建造したもので、1,000年以上の歳月をこの場所で過ごしています。要塞の多くの部分は崩壊し、現在は外壁部分が残るのみですが、当時の佇まいを思い起こすことも難しくはないでしょう。要塞の基盤となっているのは、かつてローマ人が建造した砦。悠久のときを経た歴史的資産といえます。

敷地に佇むもう一方の建造物。こちらは、カーディフ城と呼ぶにふさわしい姿をしています。15世紀に前身となる建物が建造、現在の建物は19世紀に改修されたものです。1947年以降は市の所有物となり、一般に公開されています。灰色と赤茶色を基盤としたお城の造りは非常に近代的。現在でも、その美しさは健在といえるでしょう。

アシンメトリーのユニークな外観をしており、多くのアーチ状の窓や、中央にそびえる厳かな尖塔、横にそびえる時計台の繊細な装飾にも注目です。そして、もちろん内装も見逃せません。童話を描いたという育児室や、たくさんの鮮やかなステンドグラスにも注目してください。歴史を重ねてきたはずの城内ですが、驚くほどに手入れが行き届いており、100年以上の時間の流れを、まったく感じさせません。

「アラブルーム」はカーディフ城の中でもとりわけ多くの人を魅了している、豪華絢爛な部屋です。鮮やかな金箔を用いたアーチの連続や、精巧に装飾を施した壁は必見です。また沢山のステンドグラスも見逃せないでしょう。天井を彩る壮麗な彫刻や装飾も注目です。その空間はまさしく異世界。カーディフ城ではオーディオガイドも用意されています。ぜひご堪能ください。

水上の孤城「ケルフェリー城」

「ケルフェリー城」は、カーディフの中心から車で約20分の距離にそびえる、広大な敷地を誇る城郭です。その敷地面積はウェールズで最大、イギリス全土においても第2位の規模を誇ります。13世紀にノルマン人の城主「ギルバート・ド・クレア」によって建造。外観はお城というよりも、砦といったほうが正しいかもしれません。

周囲をお堀で囲まれたケルフェリー城は、いわば水上の孤城。上空からの写真を見ると、その存在の特異さに目を見張ることでしょう。

城は市街地からは完全に隔離されており、往来は2本の橋を用いておこなわれます。城壁に張り付いた多くの苔がその歴史の長さを物語っています。周囲には緑も広がっているため、撮影スポットとしても最適です。内装は洗練された重厚な造り。派手さはありませんが、その趣に圧倒されることでしょう。

特徴的なアルミニウム製のキリスト像「ランダフ大聖堂」

「ランダフ大聖堂」は、6世紀に建造された修道院を基盤として、12世紀に大幅な増改築を経て建造された、カーディフの街のランドマークです。大戦時に大きく損傷したため、終戦後に再建されました。鋭い尖塔と内部のステンドグラスが目を引く、印象的な建造物です。ランダフ大聖堂の敷地には、6世紀ごろの「ケルトの十字架」が残されており、多くの人々の注目を集めています。

ランダフ大聖堂で、最も脚光を浴びているのが、本堂部分に設置された「アルミニウム製のキリスト像」です。このキリスト像はジェイコブ・エプシュタイン卿によって建造されたもので、その独創的な佇まいが注目を集めています。その包み込むような慈愛に満ちた表情は、一見の価値があるでしょう。

カーディフ観光の中心地「カーディフ・ベイ」

「カーディフ・ベイ」は、近年開発が盛んなカーディフのウォーターフロント。観光の中心地ともいうべき場所で、レストランやカフェ、ショップが多く軒を連ねています。路上ではたびたびパフォーマンスが披露されており、カーディフの町の活気に満ちた姿を目にすることができるでしょう。

「ウェールズ・ミレニアム・センター」は、カーディフ・ベイの敷地内にある建造物です。

地元の建材を豊富に使用したというミレニアム・センターの外観は、非常に特徴的です。ウェールズの建築家「ジョナサン・アダムス」によって設計されたという建物は、土色の外観にローマ遺跡をイメージした文字が並びます。ミュージカルやコンサートなども開催されるホットなスポットです。

「ピアーヘッド・ビルディング」の別名は「ベイビー・ビッグ・ベン」。1987年に建造されたという赤煉瓦造りの目立つ建物は、元々カーディフの鉄道本社があった場所です。大富豪ビュート候が所有していたもので、現在は議会のビジターセンターとしての役割を担っています。カーディフ・ベイの中でも、ひときわ目を引く鮮やかな外観。カーディフを訪れたら、必ず立ち寄ってみてください。

カーディフを統べる官庁街「キャセイズ・パーク」

カーディフの官庁街である「キャセイズ・パーク」。この地域一帯には、20世紀初頭に建造された建物が林立し、カーディフの中でも独特の存在感を放っています。博物館や美術館もあるため、散策のしがいもあります。カーディフ・ベイのようなモダンな街並みとはまた違った、カーディフの別の側面を知ることができるでしょう。
また「カーディフ市庁舎」の存在は、見逃せません。

キャセイズパークの一角にある、1906年に完成したバロック様式の建造物で、現在イギリスの重要建築物に指定されている由緒ある建造物です。白で統一された壮麗な佇まい。中央にはドーム天井がそびえています。ウェールズを象徴するドラゴンの彫像も、随所で目にすることができるでしょう。夜の幻想的な姿も必見です。

古城に自然、発展を重ねた街「カーディフ」

ウェールズの首都である「カーディフ」。その魅力の数々を紹介してきました。カーディフにある古城は、映画のモデルとされることも多々あるそうです。きっとあなたの感性を刺激してくれることでしょう。
カーディフへのアクセスは「カーディフ国際空港」、もしくはロンドンから電車でアクセスすることも可能です。ロンドンからの所要時間はおよそ2時間、日帰りで観光することも十分に可能でしょう。

※本記事はコロナウイルス感染症拡大より以前に執筆・掲載された記事です。

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